シブヤ大学

授業レポート

2010/5/19 UP

いつかは上司になる私たちに

ゴールデンウィークも終わった第3土曜日の午後。渋谷美竹の丘にはここちよい風が吹いていた。レポーターの私も4、5月人事異動が終わり、新しいスタートを切るワクワク感と新しい職場環境にとまどいを隠し切れていない心境・・・。

生徒の皆さんはどんな感じで授業に来るのだろう?受付にいた私は生徒さんが授業に出席する様子を楽しみにしていました。


授業は14:00からまずは「理想の上司とは?」をテーマに生徒さん同志自己紹介も兼ねてスタート。3人1組、1人(上司1年生)はホスト(書記)で、2人は1ラウンドごとに教室内を移動し、新たなグループを作って話をするワールドカフェというスタイル。
緊張の面持ちだった生徒の皆さん。上司1年生の生徒さんを中心に話が進みます。

レポーターの私もグループに加わり他の生徒さんと話し合う。
職業・職場は違えどみんなが思う理想の上司は共通点がありそう・・・。


1ラウンド目の20分がアッというまに終わった後、1人目の先生佐久間俊和さん(株式会社リクルート コンピタンスマネジメント支援室ディレクター)が登場。
扇子を手にまるで噺家さんのように上司の話が繰り広げられる。教室内からは笑いもうまれ、まるで寄席に来た感じ。


「上司」は役割である。

佐久間さんの上司経験における恥ずかしかった話が数々披露され、私自身職場で経験したこともすぐに脳裏に浮かんだ。佐久間さんから発せられたこの言葉は重みがあった。生徒のみなさんも佐久間ワールドにすっかり魅了され、熱心にノートにメモをとっていた。


そして佐久間さんの話を受けての第2ラウンドゴング!!ホストは先ほどとは違う生徒さん2名を迎え、旅人の2名は教室を移動し、新たなグループを作る。佐久間さんのトークの力で、教室内は雰囲気は一気和む。


20分の時間は過ぎ去り、続いて2人目の先生、若竹知子さん(株式会社トライアンフ 組織人事コンサルタント)。キャリアウーマンという言葉がピッタリの若竹さん。若竹さんに向けられる女性の視線が熱い。


相手のバックグラウンドを知ることが大切。

職場にはスタッフ、マネージャー、リーダーによって担うべき役割・能力があってスタッフであれば業務の専門性を必要とされるが、リーダーになれば利他的でなければならないという若竹さんの指摘には納得させられた。職場においてスタッフである私は、思わず上司の顔を思い浮かべずにはいられなかった。


続いて3ラウンド目に突入。もうすでに生徒の皆さんは積極的に職場の上司について話を始めようとしている。授業コーディネーターの榎本さんの生徒さんに対する呼びかけの声が明らかに大きくなっていた。

そして先生のトリは鈴木啓央さん(面白法人カヤック クリエイティブディレクター/プロデューサー)。流石、面白法人の鈴木さんだけあってパワーポイントがまるで漫画のようでみんなの視線が釘付けに。鈴木さんの上司経験も佐久間さん、若竹さんに負けず劣らず。年齢、性別、経験、新卒・中途など様々な人が上司の佐久間さん取り巻く。ましてや職業がクリエイティブ関連なので4月、5月人事異動で右往左往している私なんかの比ではなかった。


4ラウンド目のグループ討論。既に時計の針は5時近く。いったいどれだけ話をしたことか。
しかし、新たなメンバーを前に鈴木さんの話を受けての意見交換が一層加速する。
生徒さんへ榎本さんが呼びかけても、会話が途切れない。声かけをする榎本さんもその状況に恐縮?!
 私は自分の職場上司話をしながら、部下であればいかにみんな上司との関係に苦労しているか、上司であれば上司なりに悩んでいるかがうかがい知れた。

休憩を挟み最終ラウンドは、最初のメンバーでグループを作り、「どんな上司でありたいか」の話をする。3人の先生の話で感じたことは職場環境は違えど上司になる前はみんな部下。みなさん苦労したり失敗しながら上司をしている様子が分かった。


おわりに各グループごとのホスト役の生徒さんから「どんな上司でありたいか」が発表。
約4時間の授業が終わり、達成感と充実感が教室内を渦巻いていた。
約40人近い生徒のみなさんの顔は晴れ晴れしていて、先生として出席した3名の方からも今回の授業に対して「為になった」という感想もいただけた。

このレポートがホームページに掲載されるころには私も含め生徒の皆さんが職場に戻って
上司1年生や、部下として上司と仕事をしているはず。
半年後にはどんな上司1年生の生活を迎えているでしょうか?またお会いできるといいですね!!!

(ボランティアスタッフ 金子智弘 / 東京にしがわ大学留学生)