シブヤ大学

授業レポート

2008/7/16 UP

想いを込めて縫い上げる、世界でひとつの「こどもふく」。

「これ、手づくりなの~」
この一言に宿るちょっと誇らしげなヒビキと周囲からの尊敬のまなざしに、いつも密かに憧れてきた、
裁縫とはほぼ無縁な自分。
だから今回の「こどもふく」づくりもワクワクしながら不安たっぷり…さて、うまくできるでしょうか?

ピンクのレンゲソウや赤と青の水玉、緑の唐草にネイビーの恐竜。
教室のドアを開けると、部屋の中はたくさんの「てぬぐいこどもふく」で色と柄のお祭り状態。教室にいるだけで思わずウキウキしてきちゃいます。

授業は先生の自己紹介からスタート。モリユカ先生の本業はデザイナー。「こんな柄の服があればいいのに」と軽い気持ちからてぬぐいで「こどもふく」をつくったら、いいことだらけ!お子さんが3歳になる今でも重宝しているそうで、魅力をレクチャーしてくれました。

・かわいい
・汗をよく吸う
・汚れてもジャブジャブ水洗いOK
・軽い→服が汚れたときの着替えに持ち歩ける
・すぐに乾く

眼をキラキラさせながら語る先生も、それを聞いている生徒さんたちも、みんなオーラがやわらか。こどもへの愛がなせるわざでしょうか?
ちなみに今回の授業、男性はお一人の生徒さんだけ。あとは先生やアシスタントさんをはじめ、シブ大スタッフも女性。かなり華やか&和やかな雰囲気です。

染めの手ぬぐいは表裏の両面とも色がきれいなので、裏返して使ってもOK。どこにどんな柄を持ってくるか考えながらつくるのも、手ぬぐいならではの醍醐味だそう。

手ぬぐいの端っこをしっかり合わせたら型紙を当てておしりのラインに印をつけたら、いよいよ縫いはじめます!
まずはおしりのライン(市販のズボンでファスナーがついてる部分)から、股下、ウエスト、裾の順で縫っていきます。ウエストはゴムが入るゆとりをつけて三つ折り、裾は好みの丈で。
「大事なのは楽しく作ること」という先生のアドバイスをもとに、多少縫い目が曲がっていても気にせずどんどん縫っていきます。

真ん中のお遊びスペースから響く2人のちびっ子たちの笑い声をBGMに、ちくちくちくちく。。。2人のやりとりにときにはくすくすと笑みが漏れたり。教室じゅうにやさしい気持ちがあふれていました。

何人かの生徒さんが出来上がってきたところでタイムリミットに。出来た人もまだの人も、作品を教室の真ん中に並べて見せあいます。

パステルイエローや真っ赤なリンゴ模様、白地に黄緑のアスパラガス。かわいい「こどもふく」たちを見比べてみると、模様や縫い方に生徒さん一人ひとりの性格が出ているのがわかります。
さすが女性陣、「この柄かわいい!」「そのてぬぐい、どこで買ったの」としっかりチェックを入れ合っています。

一見ハデな柄も、出来上がりはすっごくキュート!しかも実際に着るとかわいさ倍増。授業の最後は2人のちびっ子モデルが次々とカワイイ姿を披露するプチファッションショーで締めくくられました。

てぬぐいに手を加えてつくる「てぬぐいこどもふく」。半日でほぼ出来上がっちゃうなんて目からウロコでした。しかも、こともの教育によさそう!修理やリメイクが簡単だから、モノを大切に使いつづけることや、鮮やかなカラーリングで色彩センスも育めそうです。

ひと針ひと針にすこやかな成長への願いがこめられた「こどもふく」たち、みんなに気に入ってもらえていますように。
それから、いつか街じゅう、「てぬぐいこどもふく」を着た元気なこどもたちでカラフルになりますように。

(ボランティアスタッフ 松本典子)