シブヤ大学

授業レポート

2024/6/25 UP

はじめてのアイリッシュ・セットダンス

本日の講師は寺町靖子さん。
前半は、アイリッシュダンスの成り立ちを知るうえで欠かせないアイルランドの歴史のお勉強、後半は、今日のメインであるダンスを踊る実践でした。
アイリッシュダンスは大きく分けて2つあります。ステップを見せるソロダンスと複数人で踊るグループダンス。グループダンスにはケーリーダンス(Céilí Dance)、セットダンス(Set Dance)などがあります。
本日は、このセットダンスを教えてもらうことに。 セットダンスは4ペア(8人)を1セットとし、基本は男性(ジェント)と女性(レディ)がカップルを作り、回転したりパートナーをチェンジしたりと様々な動きを織り交ぜながら踊ります。 寺町先生は、アイルランドカラーの緑でコーディネートされたスタイル。靴下の右足を赤いソックスに履き替えられました。足のステップが判りやすくする配慮だとのこと。 緑と赤のコントラストがおしゃれでした。
ダンスワーク開始。輪になって隣の人と手をつなぐことに。 私は猫や犬の手は抵抗なく触れますが、人と手をつなぐのはこどものころから苦手だったので、 緊張が高まりました。すると、男性は手のひらを上にして女性がそれに上からかぶせるようにするという指示が出ました。 これだと手を「つなぐ」というより手を「そえる」という感じになりそれほど抵抗がなくなりました。これには意味があり、ダンスが始まると動きがあるため握ってしまうとスムーズに動けなくなるからとのこと。 大きな輪になった私たちは、みんなで中へ、そして外へ、右へ、左へ。こんな感じでダンスが始まります。 身体が動くと緊張もだんだんとほぐれていきました。
また次のペアを作るように指示が出ます。再度、緊張が走ります。妻とだって最近このように近い接触がないのにどうすればいいのか...。 ギネスやアイリッシュウイスキーを飲みながらだったら、もっと楽に気楽に楽しくやれるのに...と思いつつ、満員電車のあの変な感覚を思い出し、"えいやぁ!"と思い切って向き合って知らない女性と手をつなぎ、ステップし、そして腕を組んで回ります。 そしてこの動作が相手を変えて、本日の参加者半分の女性役の方々と一回りするまで続きました。
運動なので動作を覚える方に関心を取られ、当初の緊張感が徐々にまぎれていきます。 動作と順番を間違えないようにと頭が働くので、一周し終わるころには緊張もほぐれていました。緊張がほぐれると運動の楽しさが出てきます。身体が慣れてくると上手に「ダンス」がしたいと思うようになります。そして楽しくなっていき...。 気が付けば大変楽しんでいる自分がいました。 この日は気温が上がりちょっと汗ばむくらいの陽気の中、「アイリッシュ」の魅力にはまった一日でした。

(授業レポート:高野好正)