授業レポート
2024/1/12 UP
はがし刷り版画ワークショップ~ワクワクのグリーティングカード作り
年末ムードが高まってきた12月の土曜日。
今回の授業はクリスマスカードや年賀状も作れる、はがし刷り版画のワークショップです。
教えてくれるのは線画家のもんでんゆうこさんです。
授業のはじめは参加者の自己紹介から。
絵や版画が趣味の方、もんでんさんの作品を知っていて授業を申し込んだ方が複数。
参加者の絵の経験値、かなり高めな様子。 ホワイトボードに描かれた工程をもんでん先生が一通り説明してくれます。でも、なぜそれで版画ができるのか、みんな不思議そう。とにかくやってみましょう!
まずは下絵づくり。
作品になるカードと同サイズの紙に、鉛筆でモチーフや文字を描きます。
作りたいイメージがある人はどんどん描き始めます。絵の経験の乏しい私は戸惑いつつ、シンプルなクリスマスツリーを描いてみました。
下絵ができたら版に写します。版は、厚紙にクラフトテープを貼ったもの。今回は先生が用意されましたが、自分で手軽に作れそうです。下絵を版の上に置いてボールペンで強めになぞり、クラフトテープに凹みをつけます。しっかりなぞって深い溝にしておきます。
次はベースの着色。黒がおすすめだそうですが、クリスマスカードを作る私は夜のイメージで青を選びました。
アクリル絵の具を少量、版の上に置きます。それをヘラで全体に薄く伸ばすと、
おお!溝に絵の具が入り込んで、イラストが浮き出てきました!ワクワク感が高まります。
ベースの色を塗った版元は、ドライヤーで乾かします。
そこにメディウムというジェル状の画材をローラーで伸ばしながら全体に塗ります。再度ドライヤーで乾かします。
私はメディウムを初めて知ったのですが、アクリル絵の具の添加剤で、絵の質感を変化させたりするようです。はがし刷り版画では、絵の具にぴったりくっついて保護する役割をします。
もんでん先生は席を回って、絵の具やメディウムの塗り方をアドバイスしてくれました。しっかり乾かすのが大事だそうです。
それから彩色へ。絵筆を使って、アクリル絵の具を自由に塗っていきます。
色塗りが済んだらカード作りの仕上げです。大事な作業なので、もんでん先生に一人ずつ声をかけて確認してもらいました。版全体に最後のメディウムを塗り、乾く前に手早くカードを張り合わせます。そしてカードの上でペットボトルや水筒をゴリゴリと回して、強く圧着します。
さて、いよいよ最後。皆でペリペリタイムです! 先生の合図で、一斉に版からカードを剥がします。
うまく剥がれるか、どんな版画ができるか、ドキドキです。版からペリペリとカードを剥がしていくと、
ぺろん!きれいに剥がれました!
版のクラフトテープには絵の具がまったく残っていません。メディウムの吸着によって絵の具が版を離れてカードに移る仕組みです。 私のクリスマスカードは、ハケで伸ばしたベースの青色がおもしろい質感になりました。版はまた使えるので、文字をもっと太くして別の色を塗ってもよさそうです。
作品を見せ合っての感想会では、手軽な材料で多色刷り版画がつくれる驚きや、危険物がないので家で子供と楽しく作れそう、というコメントがありました。乾かすのや圧をかけるのが足りないと少し剥がしづらかったようです。ベースの色調整など、もっと工夫してみたいという声もありました。
特別な道具がいらないので、アクリル絵の具とメディウムがあれば、自分でいろいろ再挑戦できそうです。 ひさしぶりの図画工作、とても楽しめたワークショップでした。
(授業レポート:武田 環/写真:佐藤隆俊、武田 環)
今回の授業はクリスマスカードや年賀状も作れる、はがし刷り版画のワークショップです。
教えてくれるのは線画家のもんでんゆうこさんです。
授業のはじめは参加者の自己紹介から。
絵や版画が趣味の方、もんでんさんの作品を知っていて授業を申し込んだ方が複数。
参加者の絵の経験値、かなり高めな様子。 ホワイトボードに描かれた工程をもんでん先生が一通り説明してくれます。でも、なぜそれで版画ができるのか、みんな不思議そう。とにかくやってみましょう!
まずは下絵づくり。
作品になるカードと同サイズの紙に、鉛筆でモチーフや文字を描きます。
作りたいイメージがある人はどんどん描き始めます。絵の経験の乏しい私は戸惑いつつ、シンプルなクリスマスツリーを描いてみました。
下絵ができたら版に写します。版は、厚紙にクラフトテープを貼ったもの。今回は先生が用意されましたが、自分で手軽に作れそうです。下絵を版の上に置いてボールペンで強めになぞり、クラフトテープに凹みをつけます。しっかりなぞって深い溝にしておきます。
次はベースの着色。黒がおすすめだそうですが、クリスマスカードを作る私は夜のイメージで青を選びました。
アクリル絵の具を少量、版の上に置きます。それをヘラで全体に薄く伸ばすと、
おお!溝に絵の具が入り込んで、イラストが浮き出てきました!ワクワク感が高まります。
ベースの色を塗った版元は、ドライヤーで乾かします。
そこにメディウムというジェル状の画材をローラーで伸ばしながら全体に塗ります。再度ドライヤーで乾かします。
私はメディウムを初めて知ったのですが、アクリル絵の具の添加剤で、絵の質感を変化させたりするようです。はがし刷り版画では、絵の具にぴったりくっついて保護する役割をします。
もんでん先生は席を回って、絵の具やメディウムの塗り方をアドバイスしてくれました。しっかり乾かすのが大事だそうです。
それから彩色へ。絵筆を使って、アクリル絵の具を自由に塗っていきます。
色塗りが済んだらカード作りの仕上げです。大事な作業なので、もんでん先生に一人ずつ声をかけて確認してもらいました。版全体に最後のメディウムを塗り、乾く前に手早くカードを張り合わせます。そしてカードの上でペットボトルや水筒をゴリゴリと回して、強く圧着します。
さて、いよいよ最後。皆でペリペリタイムです! 先生の合図で、一斉に版からカードを剥がします。
うまく剥がれるか、どんな版画ができるか、ドキドキです。版からペリペリとカードを剥がしていくと、
ぺろん!きれいに剥がれました!
版のクラフトテープには絵の具がまったく残っていません。メディウムの吸着によって絵の具が版を離れてカードに移る仕組みです。 私のクリスマスカードは、ハケで伸ばしたベースの青色がおもしろい質感になりました。版はまた使えるので、文字をもっと太くして別の色を塗ってもよさそうです。
作品を見せ合っての感想会では、手軽な材料で多色刷り版画がつくれる驚きや、危険物がないので家で子供と楽しく作れそう、というコメントがありました。乾かすのや圧をかけるのが足りないと少し剥がしづらかったようです。ベースの色調整など、もっと工夫してみたいという声もありました。
特別な道具がいらないので、アクリル絵の具とメディウムがあれば、自分でいろいろ再挑戦できそうです。 ひさしぶりの図画工作、とても楽しめたワークショップでした。
(授業レポート:武田 環/写真:佐藤隆俊、武田 環)