授業レポート
2023/12/25 UP
「誰も」が「自分らしく」生きていくために
「この社会で、セクシュアリティーなどで思い悩む人がいる中、どうしたら、多様性を認め合える世の中を作っていけるのか。」
企画趣旨をはじめに確認し、場にいる全員が安心して学べるようなグランドルールを話し、「安心して話せる場」を作りました。
進藤さんの講義では、進藤さんが活動していく上で掲げている目的「誰もが安心してすごせる学校・社会・日常づくりのために」を中心にお話をしていただきました。
そこから、多様性をきっかけに自分にできることは何かを考えていくという講義内容となっていました。
まず初めに、セクシュアリティ(性のあり方)についてのお話では、私たちには性に関して構成する4つの柱があり、①自認する性②からだの性③好きになる性④表現する性となっています。
①は頭で自分が認識している性②は身体的特徴から判別される性③は恋愛や性愛によって判別される性④は服装や髪型などの見た目で表す性。
これらの中にそれぞれLGBTや〇〇セクシュアルなどが分けられています。
このように、セクシュアリティーは見えない自分らしさであり、一人一人が持っていて違うことが当たり前であると自身の体験などを交えながら話してくれました。他にも、差別やバリアといった観点からもお話をしてくださり、誰もが安心してすごしていくためには、自分から意識的に知識を得たり視点を変えてみたりと行動をすることが大切であると学ばせていただきました。
なかでも、「難しいよね…と言っている間にも、困っている人は生まれ続けていて…困っていない側が気付くのは難しい。」という言葉や「権利は戦わせるものではなく守りあうもの」という言葉が印象に残りました。どう優しくするか、ではなく「どう守りあうか」「どう加害しないか」を考えさせられました。
進藤さんの講義後には受講が5人×2グループで分かれ、
【①もやもやしちゃったこと・させちゃったこと】
【②自分にできることってなんだろう?】をテーマにワークを行いました。
①では
『家族や親戚に「女の子なんだから○○しなさい。」と言われたことがもやもやした。』
『学校で女性がスカートやスラックスといった服装の自由を許されている反面男性はズボンのみといった服装の固定がされていることにもやもやした。』
『精子バンクで出産した友人にどっち似?とたずねた時、やらかしてしまったと反省した。』
『自分の子の性別を同意なく他者に伝えていたことを反省している。』という意見が上がりました。
①を踏まえ、②では
『受け手の気持ちを考え、知識だけでなく、心から相手を思うことが大切である。』
『恐れて何も言わないよりも失敗しても反省して成長することが大事である。』
『守りたい大切な誰かを想定して、相手に伝えることが大切。』といった意見が上がりました。
このワークを通じ、自分が勝手に「当たり前」と考えていた思い込みが実は誰かを傷つける凶器となってしまう危ない考えであったことに気づくことができました。
講座全体を通して、価値観が変わり、世界が広がるような…貴重な体験をさせていただきました。ありがとうございました。
(レポート:臼杵美優希・安田美咲姫・河野南月・佐藤彩)