シブヤ大学

授業レポート

2020/12/25 UP

【オンライン開催】【神奈川大合同授業】
あるあるBAR〜あなたと私のコンプレックス〜

今回の授業は、神奈川大学社会教育課程の学生との合同授業です。
学生たちが何を授業にしたいか、から考えて作られた授業になります。

テーマはコンプレックス。
「あなたのコンプレックスってなんですか?」
学生たちが話し合う中で生まれた、コンプレックスをテーマにみんながみんなの気持ちを聞く場所。今回は先生が存在しません。
あるあるBARと題して、オンラインで授業が開かれました。


生徒の皆さんをオンラインで迎えると、神奈川大学の学生たちから、今日の授業がなぜ作られたか、どんな場にしたいかが話されました。

きっかけは、ある学生が話したコンプレックスが「あるある」と共感されたこと。
アドバイスや否定ではなく、聞いてもらえて共感されたことが、今回の授業につながっているとのことです。
初めて会う人たちとどんな話ができるのだろう、と期待と少しの不安があるようなみなさんの顔が並びます。

今回は少人数のグループに分かれて約40分間×2回、お話ししていきます。
さっそく、4~5人のグループに分かれました。

各グループでアイスブレイクをして、自分のコンプレックスについて話していきます。
私が入ったグループでは、まずは神奈川大学の学生から話が始まりました。
ちょっとずつ話していく内容に、お互い「うんうん」と頷きながら聞いています。
「そうなんだ、そうだよね」という受け止めもあれば、「私は逆にこう思ったりするよ」と反応があったり。みんなが向き合って聞いてくれる環境に、徐々に空気がほぐれていきます。お互いの話や雑談をきっかけに、自分のコンプレックスも自然に話すことが出来るようになっていきました。
今日初めて会った人たちで、コンプレックスの話をしている。不思議な時間ですがなぜか心地よい時間です。

休憩をはさんで、また別の組み合わせでお話しします。
最初のグループで温まったこともあり、だんだんと話すことにも慣れてきたように思います。コンプレックスに限らず、思っていることや気になることをいろんな人と話すことに、そして普段お会いしないような人と話すことに嬉しさがありました。

最後に全員で集まると、オンラインで見えるみんなの顔に変化が。
最初に比べて顔はほぐれて、リラックスしているように見えました。

生徒の皆さんに感想を聞いてみると、
「面識のない人と共感しあえたことが面白かった」
「自分の悩みを打ち明けたり、自分にない考えを聞くことができて面白かった」
「雑談がまた楽しかった」
という声が。

今年は「人と会うこと」の意味が、とても変わった年でした。
何気ない会話からはじまる雑談や悩み相談は、行き場を失っていたのかもしれません。

最後に神奈川大学の学生からも感想がありました。
「話してみて、自分のコンプレックスも別のとらえ方ができるんだと思った」
「話す側も聞く側も受け取るものがあると感じた」
「初対面の人に自分の弱みをさらけ出してみると、より打ち解けられると思った」

学生たちが事前に想定していたこと以上に、気づきがあったそうです。
私も「ちょっと話してみたいな」という思いで参加しましたが、いろんな考えの人がいたり、共感しあえたり、と気づきがたくさんありました。話すことや聞くことは、こんなに楽しかったんだ!という新鮮な気持ちが生まれた授業でした。

みんながみんなの気持ちを聞く「あるあるBAR」、
授業に限らずいろんなところで、どこでも、また開店できるのかもしれません。



レポート:菅井 玲奈