シブヤ大学

授業レポート

2020/3/3 UP

外国人と歩く渋谷〜[観光客編]〜

外国人を先生に迎え、先生からの質問に参加者が答えながら街を歩く「外国人と歩く渋谷」シリーズ。3回目の今回は、特定の先生はおらず、渋谷を訪れた外国人観光客に自分たちでインタビューしながら歩くというものでした。

あいにくのみぞれまじりの雨が降る寒い1日、渋谷駅周辺でグループに分かれて見知らぬ外国人に声をかけ質問してみました。インタビュー後は、グループごとに振り返りをし、結果や印象に残ったことを共有しました。

以下、各グループに参加したスタッフがまとめたインタビュー結果です。

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Aチーム(インタビュー場所:ハチ公周辺)担当:堀部奈々
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【インタビュー結果】
1アメリカ・テキサス(男性)
来日回数:初めて(現在7か月在住)
目的:collegeの友達とランチするため
渋谷の好きなところ:特になし
渋谷の嫌いなところ:常に混んでいる

2オーストラリア・シドニー(4~5人くらいの団体)
来日回数:3回目
目的:スクランブル交差点、ハチ公を見るため
来る前と来てからのギャップ:たくさんの人と想像以上のbusy pace

3アメリカ・ルイジアナ(男性)
来日回数:初めて(空軍の仕事で1年半在住)
目的:彼女に会うため
渋谷の好きなところ:毎回来るたび新しい場所が出来ていること
渋谷の嫌いなところ:混んでいる
彼の渋谷のおすすめ:靴屋さん
来る前と来てからのギャップ:アクションムービーで観た世界が現実になって驚き。想像していたより大きい場所だと感じた。

4インド・ケララ(男性)
来日回数:初めて
目的:ショッピング、会社のミーティングのため
渋谷の印象:日本はきれい、人も優しい、でも言語が問題で日本人と意思疎通するのが難しい

【印象に残っていること・気づいたこと】
・ハチ公前は待ち合わせスポットかつ、「渋谷=ハチ公」のようなイメージがあるようで外国人が多くいた。
・対して西口の方は外国人がほとんどいなかった。
・○○しに渋谷に来た!というような明確な目的をもって渋谷に来た人は少ない。むしろ「ニューヨーク=タイムズスクエア」のように「日本=東京=渋谷」のような感覚でとりあえずフラッと来た人が多かった。
・外国人から「どこがおすすめ?」と聞かれても答えに困ってしまった(あまりにも見どころがありすぎるから?)
・渋谷は買い物以外に世界のビジネス地としても確立しているのではないか。


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Bチーム(インタビュー場所:109周辺)担当:兵藤まり
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【インタビュー結果】
1 アメリカ人?家族(夫婦、小さい子供2人) ユニクロ前
•渋谷には今後の旅行のアクセス性から滞在
(渋谷についてはよく知らない様子、日本にはスキー等のため滞在)
•渋谷の好きなところ:交通利便性

2インドネシア人女性2人
•渡航のきっかけ:インドネシアでは渋谷が有名で渋谷の街中で写真を撮るため今回来訪
•一蘭ラーメンはインドネシアでも有名なので食べてみたい
•渋谷の好きなところ:人やいろんなお店が集まっているところ
•渋谷の嫌いなところ:寒い

3韓国人男性2人 109前
•渡航目的:ファッション,ショッピングのため
•渋谷の好きなところ:街の雰囲気
•渋谷の嫌いなところ:床が滑りやすい、韓国と比べて商業施設内のエレベーターが少なく、混雑している
・(韓国に渋谷のような街はあるかという質問に対して):田舎から来たので自分たちの街には渋谷のようなところはない

【インタビューを通して気づいたこと】
•特に何か目的があるわけではなく、渋谷に来ている人が多い。
→一度来たら満足してしまうのではないか。何度も来る人にとっての魅力は何か。
•観光客もエレベーターが少ないと感じていることに驚いた。
•実際に外国人を探してみると思っていたよりも少ないと感じた。
•アジア系の方だと日本人かもしれないと思い声がかけづらかった。
•渋谷の海外での認知度の高さに驚いた。

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Cチーム(インタビュー場所:TSUTAYA前〜センター街)担当:中野恵里香
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【インタビュー結果】
4組にインタビュー(5人家族、1人の青年、3人家族、カップル)
国籍:4組ともオーストラリア
来日回数:3組がはじめて、1組が2回目(2年ぶり)

渋谷に来た理由:
・スキー(白馬、苗場)行く前に寄った
・東京→京都旅行の道中に寄った
・買い物(メガドンキ・無印良品・ダイソー・ユニクロで日用品を買いたい家族や、コート等洋服を買いたい青年がいた)
・ラーメン、寿司を食べたい
・スクランブル交差点を見てみたかった
・Sibuyaを見てみたかった

渋谷の好きなところ:
・人や店が多くて刺激的
・ネオンで明るい

渋谷の嫌いなところ:
・混んでいる
・果物が高い
・ゴミ箱が少ない

【インタビューを通して気づいたこと】
・バケーションシーズンなのか、オーストラリア人に何度も遭遇した。1人で歩く人や友だち同士は立ち止らない場合が多く、旅行中の家族連れは応じてくれる率が高かった。また日頃、外国人が街に増えたと思っていたのにいざ探すと少なく思えたのが不思議。
・渋谷に来た理由は、ほとんど「渋谷以外でもできること」だった。おそらく、来日のメインの理由はスキーや東京・京都など主要都市を回ること。都心にある渋谷はその道中にあり、日本で有名な日用品店(ドンキホーテ・無印良品・ダイソー・ユニクロ)や飲食店(ラーメン、寿司)が多いから立ち寄った。だから「どうしても渋谷の○○に行きたい」という思い入れがある人は少ない気がした。
また、スクランブル交差点やハチ公は、映画等で取り上げられて「Sibuya」の象徴的存在になっているのか、「一度見てみたかった」という人もいた。

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今回は、先生を自分で見つけるまち歩きのスタイルに加え、英語でのインタビューというハードルもありましたが、参加者の皆さんが思った以上に積極的に声をかけていたのが印象的でした。
今後オリンピックに向けてますます増えるであろう訪日外国人観光客。彼らが一体何を求めて渋谷に来るのか、どんな情報やサポートを欲しているのか、国際色豊かな渋谷のフィールドを活用した授業も実施していきたいと思います。
皆さん、悪天候の中お疲れ様でした!

(授業レポート:堀部奈々、兵藤まり、中野恵里香 / 写真:鈴木夏奈)