シブヤ大学
お知らせ

シブヤ大学学長からみなさまへ


シブヤ大学のリニューアルを発表して数週間の間に、世の中が大きく変わってきました。
新型コロナウイルスの感染が世界規模で広がりを見せ、私たちがこれまで体験したことのない事態が起きています。
つい先日掲げた新しいミッションも、今では違った意味を持つ言葉のように思えてきます。私自身、自分たちの暮らす社会がこんなにも急激に変わってしまうことに驚いています。

シブヤ大学としても、これまで大切にしてきた"同じ空間で誰かとともに学びあうこと"ができなくなった今、それでも届けたい学びは何か、考える日々です。

今の世の中は、誰かの指示を受けて自分の行動を決めたり、周りに配慮して行動をやめたり、受け身で動くことが多くなっているように思います。シブヤ大学は、そんな状況でも自分で考えることを諦めない人、自分がやりたい!と思ったことに向かって動きたい人、そんな人たちのための学び場でありたいのです。
一斉休校が始まってから、子どもたちに向けて学びを届ける多くの取り組みが生まれています。では、私たち大人はどうなのでしょうか?イレギュラーな対応に追われるストレスや、終わりが見えない不安を抱えている大人にとっても、自分が学びたいことを学べる時間が必要です。学びと言っても、まじめなものからゆるいものまで。多様な学びの授業を、誰でも参加できるよう無料で届けていくシブヤ大学の姿勢はこれからも変わりません。
これまで通りの日常を忘れないための学び、今だからこそ考えたい学び、自分の支えになるものを見つける学び、そんな幅広い学びを届けるために、今できるかたちで授業をつくっていきます。
しばらくはオンラインや少人数での授業になるかもしれませんが、悩みながら、時には立ち止まって考えながら、今学びたいことに真剣に向き合っていこうと思います。

シブヤ大学は"みんなでつくる学びあいの場"です。
この多難な時期に私たちが学び、体験することは、何年か経って振り返ったとき、大きな学びの記憶として残っていくと思います。「あのときシブヤ大学でこんなことを学んだな」と思い出してもらえるような、そんな授業を皆さんと一緒につくっていけたら嬉しいです。


2020.3.27
シブヤ大学学長 大澤悠季