シブヤ大学

授業レポート

2012/10/5 UP

もしものときにできること ~大災害発生時に身の回りの物を使って生きる知恵~

必要なものがないとき、どうしますか。

我慢するか、買うか、諦めるか。
様々な選択肢がありますが、
本当に「わ!困ったぞ」という時に一番頼りになるのは
創意工夫のきもち、やってみようという姿勢なのかもしれません。


OLIVEでは「アレがなくて困ったぞ」を、
身の回りにあるもので解決していくアイディアを東日本大震災以降、今もなお共有。その数を日々増やしています。


この授業では、ものがなくても快適に過ごせるワザを
生徒たちみんなで考え、作り、そして伝授して頂きました。


OLIVEの長谷川さん、守田さんから与えられたミッション
【その1 あかりをつくろう!】

あかりがあれば、暖を取れるし料理もつくれる。
なにより安心感が生まれます。

私は何から手をつけて良いのか皆目検討もつきませんでしたが、、、

どうやら単三電池を新聞紙で巻いて厚みを出し、上下もアルミホイルでかさ増しすると、単一電池の働きをするそう。

同じチームの皆さんはささっと単三電池で
単一電池作りを始めていました!
これで、単一電池しか使えない懐中電灯も、使えるようになります。

またオリーブオイルを燃料に、
火をメラメラと燃やすことに挑戦しているチームもありました。
理科の授業を受けているような気持ちになりつつ、
いままでこんな実用的な授業はあっただろうかと思いました。


【その2 もちはこべるものをつくろう!】
「手軽に」ものを運べるものは?
「たくさん」運べるようにするには?
そんなことを考えて、皆さん
長ズボンをリュックに改造したり、
段ボールを利用したりしていました。


途中、台風の影響で雨が降ってきましたが
その状況に合わせて生徒の皆さんはビニール袋で雨ガッパを作り
作業を続行。
臨機応変に、今あるもので欲しいものを作る皆さんの姿をみて、
これがこの授業の真髄だ!と思いました。


【その3 必要だとおもう物を想像して自由に形にしよう!】
わたしのチームでは長い被災生活を少しでも楽しく過ごせたら、
という想いで大人も子供も遊べるおもちゃ(ボードゲーム、キャッチボールのようなもの、釣りなど)を制作。

他の皆さんのアイディアを見ても、
誰をお助けするグッズなのかがよく考えられていました。
立場によって必要なものは異なること、
またその立場に立って考えられる視野の広さを持つことが大事なんだな、と思いました。


OLIVEの長谷川さんは
「物を作る前に、チーム内でよく話し合いましょう」とおっしゃっていました。
そして、みんなで地べたに座り円になって悩んで案を練った結果、
ひとりでは思いつかなかったようなアイディアがたくさん生まれていました。

悩んで、話し合って、解決の方向へ持ってゆく。
この、円になっての作戦会議と実行が
さまざまな場所で見られたらいいな、と思いました。


(インターン 森美咲紀)