シブヤ大学

授業レポート

2009/5/13 UP

   

 4月第3週の土曜日、人通りの激しい青山通りの国連大学前。オレンジと黒の服で包
まれ、何かに対する期待でいっぱいの笑顔が一つまた一つと集まってくる。そんな一
同の前に、「アニョハセヨ~」元気な声で現れたのは、noridanのRen先生。明るい声
と笑顔は一気に空気をやわらかくする一つの魔法。

 授業のはじめは、通訳の方を交えて簡単にnoridanのお話。noridanは韓国・ソウル
発のパフォーマンス集団。車のホイールや工業用のチューブ・ホース・アルミ、ペッ
トボトルなど廃材を活用して楽器を作り、世界中でパフォーマンスをしている。

「noridanの団員は3つ心がけていることがあります。1つ目は最高の笑顔でいるこ
と、笑顔は人を幸せにします。2つ目は、自分のパフォーマンスに自身を持ち、周囲
に自分を証明するという意識を持つこと。3つ目は、周囲とのコミュニケーションと
いう視点を忘れずに行動すること。今日は皆さんもnoridanの団員です!がんばって
いきましょう!」
 
 続いて、2つのグループに分かれてボディーパーカッションと、リサイクル楽器の
練習。先生の掛け声にあわせ、チャレンジ!「皆さん、最高に上手ね~!!」先生の声
に乗せられながら、掛け声にあわせて、身体を動かす。僕らって本当はこんなに表現
が出来るのか!!楽しくて楽しくて、気づくと休憩時間に自主練習の輪が・・・。

 休憩が終わると今度は、ペットボトルをリサイクルして作る打楽器ハブンと、ポリ
エチレンパイプと小さい木でパラムという笛を作るワークショップ。言葉は通じてな
いはずなのだけど、協力して作った楽器を誇らしげに持つみんなの表情には、「楽し
さ」で通じ合った笑顔がある。

 そしていよいよパレードに出発。まずは国連大学前でパフォーマンスを行い、その
後街に出る。60人余のオレンジと黒のパフォーマンス集団が、青山通り~表参道~明
治通りを歩んでいく。自分達で作った楽器を奏で、リズムをみんなで取りながら歩ん
でいく、道行く歩行者を仲間に加えながら。

授業が終わった後、生徒の方々が口々にいっていた。「楽しくて、楽しくて、気づい
たら笑顔だった!」「私達って、身近なものを使いながらこんなに表現が出来るん
だ」「沿道の人たちも一緒に楽しんでくれてうれしかった」。僕らはその日、
noridanの3つの心がけを強くかみしめ、伝えたnoridanの一員であった。

(ボランティアスタッフ 増沢 輝)