シブヤ大学

授業レポート

2015/10/16 UP

ってことで叩いてみた!!
(叩いてみよう!
〜奏でる楽しさを感じる、まちの音楽室〜)

楽器が出来る人って、かっこいいですよね。やってみたいなぁと思う人も多いはず。でも、「なんか敷居高いし、難しそうそうだし」と、なかなか手を出せないというあなた!この授業は必見ですよ!

そんな人でも、もっと気軽に楽器にチャレンジして欲しい!たくさん音楽を浴びて欲しい!と、音楽が大好きな授業コーディネーターたちが考えた授業が「叩いてみよう!〜奏でる楽しさを感じる、まちの音楽室〜」です。

当日は、恵比寿社会教育館の音楽室に、たくさんのタイコが運び込まれました。 椅子の上には、なんだか不思議な楽器も置かれています。

ほほう、このタイコは叩く面が毛皮に覆われていますね。

お、これは、フライパンの形をした楽器!?

…ん?

「弱火で調理」
どうやらリアルなフライパンみたいです(笑)

教室に入ると、「どうぞ好きな席に座ってください〜。叩いてみて大丈夫ですよ!」とスタッフ。

まよう〜

みなさん席に着くととりあえずタイコを叩いてみます。
なんだか目の前にあると叩きたくなっちゃうタイコ。 他の楽器と違ってとっつきやすいのが、タイコの魅力でもあります。
どんどこ、どんどこ、どんどこ・・・
「あれ?もう授業はじまっちゃいました?」
と、恐るおそる会場に入ってくる生徒さんもいるくらい、開始前から、アツいです!!

さて、いよいよ時間になりましたので、始まりますよ、授業!
今日の先生は、ドラムサークルファシリテーターの野田憲一さん。 様々なイベントや学校などで、ドラムサークルを行っている先生です。
※ドラムサークルとは・・・世界の打楽器を使った即興演奏のこと

「では、はじめますよ〜〜」
どんどこどんどこ鳴っていた教室が、急にしんと静まり返ります。

「わ、みなさん、大人ですね〜!ちゃんと話し始めるとタイコを叩かない!さすがです!!」

先生の言葉に、緊張がほぐれます。

「今日は、タイコの叩き方ではなくて、タイコを使って音楽を楽しんでもらおうと思います。ではまず、タイコに慣れてみましょう!」

まずは先生に合わせて、タイコを叩いてみます。
真ん中をたたくと低い音がするよ、端っこをたたくと高い音がするよ、などと、少しずつポイントを教わりながら、どんどこ、どんどこ・・・

「真ん中!」「端っこ!」「隣の人のタイコもたたいてみましょう!」

先生のかけ声に合わせて、叩いていきます。

どんどこ、どんどこ、どんどこ、どんどこ・・・

思わず笑顔がこぼれます。
なんでしょう・・・もう、すっごく楽しい!!!!!!

「今度は僕の真似をしてみてください!」

先生が叩いたあと、時計回りで同じリズムを真似していきます。最初はカンタンなフレーズだったのが、二周目、三周目になるにつれてだんだん複雑で不思議な叩き方になり、戸惑うみなさん…

あれ???
「大丈夫!前の人が叩いたやつなんて、みんな忘れてるから〜!!!!」
「(一同爆笑)!!」 
楽しい〜〜〜!

「では、このスティックでボリュームを出していきます。よく見てくださいね!」

スティックが上に上がれば思いっきり叩いてボリュームを大きく。 下に下がれば優しく叩いて、ボリュームを小さく。 みなさん真剣です!

参加者もファシリテーターに挑戦!
どんどんどんどん!!!!!どこどこどこどこ・・・

「さあ、今日は、ラストに曲ができたらいいな、と思っています。これまで叩いたみたいに、みんなで同じリズムを叩くのではなくて、アンサンブルにしたいなと。」

楽器経験の有無に関わらず、いきなり”アンサンブル”!?

「では、ゲームをしましょう!僕が”1、2、1、2”と数えるので、1か2のどちらかを叩いてください」

どんどんどんどん、どんどんどんどん・・・

「次は1、2、3、1、2、3と数えるので、どれか1つで叩いてください」

どんどんどんど、どんどんどんど・・・

おや?先ほどの規則正しいリズムよりも、なんとも不思議なリズムに聞こえてきます。

「2つより、3つの方がいいでしょ?これからどんどん音楽になっていくよ!」
「他の人の音を聴いて、こんな音があったら面白いなーと考えながら、やってみて!」

更に、「眼鏡をかけている人!」「コンタクトの人!」などと、叩く人や叩かない人を決めながら、音楽に強弱がついていきます。

どんどこどんどこ、、、

おおお、なんだか不思議なリズムが!!
これ・・・めちゃめちゃ、面白い!!!!!!

「まるでタイコでお話しているみたいでしょ?いいと思った人〜?」

「(どんどこどんこどこどこどこ!!!!!!!)」


みなさん、先生の投げかけに対してタイコで応えるようになっています(笑)

さて、休憩タイム。 楽器の扱い方について、先生に質問する方も。

「私、リズム感ないんですよ。違うリズム叩いちゃって…」
と、ちょっと凹んでるインターンのかおるちゃん。

「大丈夫だいじょうぶ!アフリカでは違うリズムを叩くのがいいとされているんだ。日本はみんな合わせようとするけど、いかに違うリズムをいれるか、って。そうすると全体を聴いたときにベースの音が活きるんだ」

へえ〜〜! ちょっと自信を取り戻したかおるちゃん。 参加者同士の交流もちらほら。
休憩あとは、更に変わった楽器が出てきました。

「サウンドスケープをやりたいと思います!」

サウンドスケープとは、景観を音で表現すること。
波や風、雷の音を出す楽器が出てきました! これは波の音を表現するもの。 

ほほう〜〜 これは風の音を表現するもの。
「やってみます?」  
びゅんびゅんびゅん…

「おお、、風の音…!」
それにドレミパイプと呼ばれる楽器も加わり、音楽をつくっていきます!

1、2、3、4、1、2、3、4・・・

「相手の隙間を狙って叩いてみて!」
「こんどはこっち!」
「こっち!」

先生の動きをみながら、強く叩いたり、優しく叩いたり!

1、2、3、4、1、2、3、4・・・

そして出来上がった音楽が、こちら!





最初はちょっと固い表情だった方も、最後はみなさん満面の笑み!
集合写真の表情も、キラキラしています!!


参加者のみなさん、どうでした?

「すっごく楽しかった!」
「マイジャンベが欲しくなった!」
「人生でこんなにフライパンを叩くとは思わなかった(笑)」
「大人になるとみんなでひとつのことをする機会がなくなるから、すごくよかった!」
「楽譜がなくてもリズムになるのが楽しかった!」
「ストレス解消にいいかも!」

音楽って文字通り、”音”を”楽しむ”ものなんですね。

もう、なんだか、リズム感があるとかないとか、音感がいいとか悪いとか、 そんなことより、叩いてみよう!ってことか!!

やっぱり音楽って、素晴らしい!!

(レポート&写真:吉川真以)