シブヤ大学

授業レポート

2011/11/28 UP

写真の撮り方を学ぼう ~レンズ越しのコミュニケーション~

本日の授業テーマは「写真の撮り方 レンズ越しのコミュニケーション」。
講師を務めて頂くのは、写真家として活躍する楢 侑子(ならゆうこ)先生です。

受付を始めると、幅広い年代の方がぞくぞくと登校し、教室は満員御礼!
今日の授業では、事前に写真を撮る宿題が出されていました。
カメラを向けるのは「あなたの身近な人」。


【 1. 宿題をみてみよう!身近な人の写真 】

まず最初に、宿題の写真をスクリーンに映し鑑賞します。
撮ってきて頂いたのはお孫さんや奥様、お友達や会社の後輩など。
今日の授業を通して、みなさんの写真はどのように変わっていくのでしょうか?


【 2. 座学 光と写真の関係&カメラの仕組み 】

授業のはじめの座学で、先生から印象的な一言が。

「写真を撮る=shoot!撃つということ。写真を撮ることは、相手を撃って
 衝撃を与えるほどのことだと思ってほしいんです。」

写真はそれだけの責任が伴うものなので、相手の全てを受け入れる気持ちで
向き合ってほしい、という楢先生ならではのメッセージ。
また、風景写真にも撮り手の心が表れると先生は言います。では人と人は…?
コミュニケーションの大切さが、みなさんの心に届き始めたように感じました。


【 3. 参加者の名前を覚えようゲーム 】

ここで先生から、名前を覚えるためのあるゲームの提案が!
参加者全員で円になり、1人目から自己紹介スタート。
時計周りに進むんですが、自分より前に自己紹介した人全員の名前を言って
から自己紹介するんです。順番が進むごとにどんどん人数が増えていくので、
みなさん、がんばって覚えようと必死です!
最後の方が全員の名前をみごと言い終えると、教室に大きな拍手が響き、
互いの距離をぐっと縮めることができました。


【 4. 実践 お互いに写真を撮り合おう】

午後はいよいよ写真撮りの実践です。ここで先生から3つの約束事。

・目が合った写真を撮る(被写体がしっかりカメラを見ている)
・1対1で撮る(1対1のコミュニケーション)
・3人以上撮り、3人以上に撮られる

教室は大盛り上がり!年代を越えて会話に花が咲き、シャッター音が響きます。
会話しながらシャッターを切ったり、ポーズをリクエストして写真を撮ったり。
約40分の実践タイムを終えて、マイベストショットを3枚選ぶことになりました。


【 5. まとめ ベストショット3枚の発表 】

最後は、それぞれのベストショットをスクリーンに映して鑑賞し、撮った側、
撮ってもらった側に感想を聞きながら先生がコメントして下さいました。
写真に写しだされているのは1人の表情なのですが、その瞬間には、
撮っている人との会話があり関係がある。コミュニケーションがあるのです。

「向き合いたい!というパワーを持って向き合うと、相手も答えてくれる。」

先生の言葉に、1人1人がしっかりとうなずいていました。

今日ここで生まれた約100枚の写真は、100枚分のコミュニケーションの証。
表情が引き出されるのは、お互いの気持ちがしっかりと交わった瞬間。
数々の写真がそう教えてくれます。
みなさん、この授業をきっかけにコミュニケーションの大切さを感じたようです。
本当に楽しそうに交流を深めている様子が印象的でした。

私は今日の授業を通して、写真の新しい楽しみ方を知ることができました。
それは、写真は被写体の魅力だけでなく、その表情を引き出す「撮り手の魅力」
も映し出しているということ。
カメラがお互いをつなぐ扉のように思えて、写真をもっともっと楽しめそうです!

楢先生、素敵な授業を本当にありがとうございました。

(ボランティアスタッフ 三浦牧子)