シブヤ大学

授業レポート

2007/2/20 UP

 

教室はパルコミュージアム。エレベーターを降りるとすぐにカラフルな花柄スカートがたくさん天井から下がっています。スカートのカーテンを潜り抜けると、そこにはミシンや洋服がたくさん並ぶ素敵なアトリエが広がっていました。今回はアパレルメーカー『THEATRE PRODUCTS(シアタープロダクツ)』の方々を講師にお招きし、デザイナーさんから直接洋服作りを教わりオリジナルTシャツを作る!という新しい試み。生徒さんは25名。展示を見に来る一般のお客さんもいる中、大きなテーブルをみんなで囲んで、まずは先生から自己紹介と本日の展示会の説明がありました。それから本日のworkshopの内容説明。今回のTシャツ作りのこだわりは、“手縫いで作る”ということ。あえてTシャツによく使用されている一般的な白い生地を選び、それをどうオリジナリティ溢れる作品にしていくかが今回の狙いです。先生から作り方の説明があり、実際にTシャツ作りがスタートしました。一人一つずつ生地・パターン・針・糸が配られ、まずは布の切断から。胴体・袖部分とパーツごとに布を切断していきます。先生は随時各テーブルを回ってくれていて、生徒さんは自由に先生に質問したり、作業を進めたりできます。作業が始まると、少しがやがやとworkshopの雰囲気が出てきました。生徒さんは全体的に女性が多かったでしょうか。何より生徒さんがみんなオシャレ!さすがTシャツ作りの授業。みんなファッションに興味のある人ばかりの様でした。共有の作業台をみんなで協力しながら布を広げ、コミュニケーションを取り合って作業を進めていきます。中には床いっぱいに布を広げ作業に熱中している人も何人かいて、早い人はどんどん作業が進み、サイズや切り方にまでこだわってゆっくり丁寧に作業を進めていく人と、本当にいろんな人がいました。約30分後、切断を終えた人から徐々に縫う作業に入っていきます。先にボディの肩の部分を縫い始め、最後に袖を縫っていきます。先生から波縫いやチェーン縫い、玉止め縫いなどいくつかの縫い方を教わりました。ここでは本当に人それぞれの個性が溢れ、見ているこっちも楽しくなりました。Tシャツはミシンで縫うのが当たり前。手縫いで縫うなんて異例です。そこをあえて手縫いで行うのが今回の授業の醍醐味。今回の授業で、普段どこにでもあるようなTシャツについて違った見方が出来たことでしょう。Tシャツはどのように構成されているのか、当たり前についている袖をどうやったら新しいものにしていけるのか、この生地ならこう使えばおもしろいぞと、パーツを分解して考えていく方法をわかってもらえたらうれしいと、先生はおっしゃっていました。最後に、Tシャツにつけるオリジナルタグを一人一つずついただきました。作業が最後まで終わらなかった人がほとんどだったのですが、みなさんお家で完成できましたか?完成したオリジナルTシャツを発表できる場があったら楽しいですね。生徒さんから、時間があっというまに過ぎてとても楽しかった、また授業に参加したいとのお声があり、とても嬉しく思いました。普段何気なく目にするものにもできるまでにいろんな経緯があり、それを知ると物事がとても楽しくなり視野が広がる。そんなことを思わせてくれるとても素敵な授業でした。

(ボランティアスタッフ 室木 花絵)