授業レポート
2025/3/19 UP
表参道で開かれるセントパトリックスデー・パレードを知っていますか?
3月17日は何の日かご存じですか?
この日は、アイルランドの守護聖人である聖パトリックを称える『セントパトリックスデー』として知られ、アイルランドでは国民の祝日とされています。
日本でも表参道にてセントパトリックスデー・パレードが開催されています(今年は3月16日(日)に開催!)
しかしなぜ日本でも行われているのでしょうか?
本講座では、このイベントをきっかけにアイルランドの文化、歴史、そして現代社会における位置付けについてたっぷり学びました。

会場もセントパトリックスデーのカラーに染められていました!
緑に染まる日——セントパトリックスデーとは?
セントパトリックスデーは、アイルランドの守護聖人である聖パトリックを称える日。世界中で祝われ、特にアメリカでは盛大なパレードが開催されます。当日は緑色の服を着ることが定番となり、日本のパレードでも緑の装いの人々が多く見られました。
先生から、
駅で緑の服を着ている人たち(実際は推し活)を見て仲間だと思った…
退色したイタリア国旗を見て反応してしまう…
といったエピソードもありました(笑)。
アイルランドの象徴と文化
アイルランドは北海道の約8割強の面積(約7万300平方キロメートル)を持ち、人口は約515万人(2022年アイルランド国勢調査)です。
アイルランドの国旗(緑・白・オレンジ)や、国の紋章であるハープ、そしてアイリッシュダンスの靴など、アイルランドを象徴するものが多数紹介されました。
ハープは、世界で唯一、国の紋章として正式に楽器が採用されている例であり、音楽を重んじるアイルランドの文化を象徴しています。
また、アイルランドといえばラグビーの強豪国。現在、世界ランキング1位を誇るものの、歴史的には戦いに強い国土ではなかったとも言われています。このような国の成り立ちを理解するため、本講座では以下のキーワードを中心に学びました。
アイルランドを知るためのキーワード
● ケルト:アイルランドのルーツとも言えるケルト文化。ケルト十字には、太陽信仰とキリスト教の融合が表れています。
● キリスト教:聖パトリックが5世紀にキリスト教を広め、三つ葉を用いた布教が行われたという説話があります。
● イングランド(大英帝国):アイルランドとイギリスの関係は歴史的に複雑で、植民地時代から独立までの歩みは今も大きな影響を与えています。
● ジャガイモ飢饉と移民:19世紀のジャガイモ飢饉によって多くのアイルランド人が国外へ移住し、特にアメリカでは「アイリッシュ・アメリカン」として多くの影響を残しました。
● 紅茶、ダンス、音楽:日常に根付いた文化として、アイリッシュダンスや伝統音楽、紅茶文化が紹介されました。
● ケルティックタイガー:急速な経済成長期が1990年代から2000年代初頭にかけて起こり、「ケルティックタイガー」と呼ばれました。
● 北アイルランド問題:宗教や民族の対立が長年続いたが、1998年のベルファスト合意により和平への道への第一歩となりました。
アイルランドの現代と未来
アイルランドは今、IT分野の発展やサステナビリティの推進が進み、教育水準も高く、若い人口が多い国です。イギリスのEU離脱に伴い、英語圏のEU主要国としての役割も増しています。
また、アメリカとのつながりも強く、アイリッシュ系をルーツとした大統領も誕生しています。さらに、音楽や文学の分野でも影響を持ち、エド・シーランのルーツもアイルランドにあることが紹介されました。

日本でのセントパトリックスデー
日本各地を拠点に活動する多くのアイルランド関連団体がこの世界規模の『緑色のフェスティバル』に加わり、セントパトリックスデーを祝っています。最初は六本木の公園で行われたパレードも、現在では表参道へと拡大。日本ならではのセントパトリックスデーが定着しつつあります。
特に、パレードの開催に合わせて代々木公園では日本らしさを取り入れた抹茶関連のイベントなども登場し、新たな文化の融合が進んでいます。「アイルランドが好き」という気持ちさえあれば、誰でも楽しめるセントパトリックスデー・パレード。参加してみるとアイルランドを身近に感じることができそうですね!
日本でセントパトリックスデー・パレードが恒例となった背景には、アイルランドを愛する方々のボランティアの枠を超えた熱意と、大使と渡り合うほどの尽力がありました。

アイルランドの魅力を感じるとともに、とにかく先生方や参加されているみなさんのアイルランド愛と楽しそうな様子に終始圧巻された授業でした。
(レポート:森岡遥、写真:佐々木慶)
この日は、アイルランドの守護聖人である聖パトリックを称える『セントパトリックスデー』として知られ、アイルランドでは国民の祝日とされています。
日本でも表参道にてセントパトリックスデー・パレードが開催されています(今年は3月16日(日)に開催!)
しかしなぜ日本でも行われているのでしょうか?
本講座では、このイベントをきっかけにアイルランドの文化、歴史、そして現代社会における位置付けについてたっぷり学びました。

会場もセントパトリックスデーのカラーに染められていました!
緑に染まる日——セントパトリックスデーとは?
セントパトリックスデーは、アイルランドの守護聖人である聖パトリックを称える日。世界中で祝われ、特にアメリカでは盛大なパレードが開催されます。当日は緑色の服を着ることが定番となり、日本のパレードでも緑の装いの人々が多く見られました。
先生から、
駅で緑の服を着ている人たち(実際は推し活)を見て仲間だと思った…
退色したイタリア国旗を見て反応してしまう…
といったエピソードもありました(笑)。
アイルランドの象徴と文化
アイルランドは北海道の約8割強の面積(約7万300平方キロメートル)を持ち、人口は約515万人(2022年アイルランド国勢調査)です。
アイルランドの国旗(緑・白・オレンジ)や、国の紋章であるハープ、そしてアイリッシュダンスの靴など、アイルランドを象徴するものが多数紹介されました。
ハープは、世界で唯一、国の紋章として正式に楽器が採用されている例であり、音楽を重んじるアイルランドの文化を象徴しています。
また、アイルランドといえばラグビーの強豪国。現在、世界ランキング1位を誇るものの、歴史的には戦いに強い国土ではなかったとも言われています。このような国の成り立ちを理解するため、本講座では以下のキーワードを中心に学びました。
アイルランドを知るためのキーワード
● ケルト:アイルランドのルーツとも言えるケルト文化。ケルト十字には、太陽信仰とキリスト教の融合が表れています。
● キリスト教:聖パトリックが5世紀にキリスト教を広め、三つ葉を用いた布教が行われたという説話があります。
● イングランド(大英帝国):アイルランドとイギリスの関係は歴史的に複雑で、植民地時代から独立までの歩みは今も大きな影響を与えています。
● ジャガイモ飢饉と移民:19世紀のジャガイモ飢饉によって多くのアイルランド人が国外へ移住し、特にアメリカでは「アイリッシュ・アメリカン」として多くの影響を残しました。
● 紅茶、ダンス、音楽:日常に根付いた文化として、アイリッシュダンスや伝統音楽、紅茶文化が紹介されました。
● ケルティックタイガー:急速な経済成長期が1990年代から2000年代初頭にかけて起こり、「ケルティックタイガー」と呼ばれました。
● 北アイルランド問題:宗教や民族の対立が長年続いたが、1998年のベルファスト合意により和平への道への第一歩となりました。
アイルランドの現代と未来
アイルランドは今、IT分野の発展やサステナビリティの推進が進み、教育水準も高く、若い人口が多い国です。イギリスのEU離脱に伴い、英語圏のEU主要国としての役割も増しています。
また、アメリカとのつながりも強く、アイリッシュ系をルーツとした大統領も誕生しています。さらに、音楽や文学の分野でも影響を持ち、エド・シーランのルーツもアイルランドにあることが紹介されました。

日本でのセントパトリックスデー
日本各地を拠点に活動する多くのアイルランド関連団体がこの世界規模の『緑色のフェスティバル』に加わり、セントパトリックスデーを祝っています。最初は六本木の公園で行われたパレードも、現在では表参道へと拡大。日本ならではのセントパトリックスデーが定着しつつあります。
特に、パレードの開催に合わせて代々木公園では日本らしさを取り入れた抹茶関連のイベントなども登場し、新たな文化の融合が進んでいます。「アイルランドが好き」という気持ちさえあれば、誰でも楽しめるセントパトリックスデー・パレード。参加してみるとアイルランドを身近に感じることができそうですね!
日本でセントパトリックスデー・パレードが恒例となった背景には、アイルランドを愛する方々のボランティアの枠を超えた熱意と、大使と渡り合うほどの尽力がありました。

アイルランドの魅力を感じるとともに、とにかく先生方や参加されているみなさんのアイルランド愛と楽しそうな様子に終始圧巻された授業でした。
(レポート:森岡遥、写真:佐々木慶)