シブヤ大学

授業レポート

2019/4/16 UP

知る食う(シルク)ロードの世界を体感!
〜作る・食べる編〜

今回は「シルクロード」をテーマに、「週末アジア旅倶楽部」との初の同時開催で授業を行いました!

世界を食べるゼミでは「作る・食べる編」ということで、シルクロードの草原の道があったカザフスタンを中心に、シルクロードの起点である中国からイタリアまで、ぐるっと地球を半周しながら、中国から世界に伝わったと言われる餃子をはじめとする「包む料理」を作って食べました。

前半は、日本で暮らしているとなかなか知る機会の少ないカザフスタンについて、カザフスタンに留学していた久保さんと、日本で料理を学んでいるカザフスタン人のアルダックさんを先生としてお迎えし、生活や食文化などを教えていただきます。
ですが、なんと当日は久保先生がインフルエンザに、、、そこで急遽、アルダックさんと一緒に食べるゼミのメンバーが打ち合わせの時に先生から聞いたお話をもとに授業を進めました。



昔、カザフスタンはソビエト連邦であったことから、ロシア人をはじめとして数多くの民族が暮らしており、カザフスタン語よりもロシア語の方が共通語になっているそうです。カザフスタン語は日本語と文法が似ていて、日本人にとっては覚えやすいようですよ。
先生もクイズにしていましたが、カザフスタン人の皆さんの顔立ちは日本人と見分けがつかないくらいそっくりで、とても親近感を感じました。カザフスタンで流行っているお化粧は眉を太めに描くことだそうで、久保先生もカザフスタンで暮らしている時は、カザフスタンの流行でお化粧をしていたそうです。

後半はアルダック先生から、アルダック家のお母さんの味を教えてもらいました。
1つ目はヨーグルトを練りこんだ揚げパン「バウルサック」。お昼ご飯やお菓子として、よく食べるそうです。屋台でも売っているみたいです。そのままでも美味しいし、サワークリームや苺ジャムをつけても良いとか。
ちなみに前回のキルギスの授業で教えてもらった揚げパンはボールサック。中央アジアということで似てますね。でも材料が違うんですよ。



アルダック先生もカザフスタン料理は久しぶりとのことで、一口食べて「おいしい♡」と嬉しそうでした。



2つ目は、今回の授業のテーマであるカザフスタンの包む料理「マンティ」。
アルダック先生は子供の時に家族みんなでつくったそうです。
まずは生地づくりから。先ほどのバウルサックとは違って、かなり硬い状態のまま捏ねてまとめ、餡を作っている間、寝かせます。
餡をつくります。カボチャを入れるのがアルダックさんのお家の味とのことでした。
餡ができたところで、寝かした皮を伸ばします。生地が硬いので、伸ばすだけでひと苦労でした。美味しいマンティのために皆さん頑張ります。



アルダック先生もお母さんのように皮が作れるようになるまで一年かかったそうです。
皮の向こうが透けて見えるくらい薄くなったら、シュウマイの皮のように四角く包丁で切ります。
皮ができたら餡を詰めるのですが、とても特徴的な形でした。生地に卵が入っていてほんのり黄色というのもあり、日本の茶巾寿司みたいでした。



参加者の皆さんで、一生懸命包みました。40分ほど蒸したら完成です。



ここから「週末アジア旅倶楽部」の「知る・食うの編」の参加者の皆さんも合流です。
マンティを蒸している間に、食べるゼミが作ったシルクロードの国々の餃子(中国の西安/蓮根餃子→モンゴル/バシンタイツァイ→ロシア/ペリメニ→カザフスタン/マンティ→ウクライナ/ヴァレーニキ→イタリア/チャルソンス)を、みなさんで堪能していただきました。
どれも小麦粉を練って皮にして餡を包んだ食べ物ですが、皮に卵を入れたり入れなかったり、ミルクティーやスパイス入りのお湯で茹でたり、しょっぱかったり甘かったり、一度にいろいろ食べて世界にはこんなにいろいろな包む料理があるんだなあと感激しました。

最後に、これらの国のお酒もちょっとずつ飲みながら、二つの授業の皆さんが一緒にシルクロードの世界を体感して盛り上がりました!



当日のレシピは、世界を食べるゼミのcookpad(https://cookpad.com/kitchen/21942587)で公開していますので、ぜひ作ってみてください!



(授業レポート・写真:世界を食べるゼミ)