シブヤ大学

学生特典があるお店 詳細

co-ba~進化し続ける働く場~

co-ba~進化し続ける働く場~

住所:東京都渋谷区渋谷3-26-16 第5叶ビル
5F co-ba / 6F co-ba library
TEL:03-6811-7179
営業時間
co-ba:24時間 365日
co-ba library:月〜土10:00~19:00(年末年始を除く)

学生特典:
ツクルバスタッフから、おすすめ本の紹介を聞かせてもらえます!

最近何かと話題なコワーキングスペース。 その中でも、渋谷にある「co-ba」は、クラウドファンディングで資金調達に成功、 2012年5月に利用者が作るライブラリーをオープンなど、ニュースを発信し続けている存在です。 多くのメディアやホームページでco-baのコンセプトは語られていますが、 ”どんな人”が発信しているのか?を知りたいと思い、 (株)ツクルバの村上さんにお話をお伺いしました。 (共同代表者の中村さんは長野に出張中!残念!) ■本気でやった先に、見えるものは何か? ---今日お伺いしたいのは、”村上さんがどんな人で、何を大切にされているのか?”です。 まずは、どんなふうに育ってきたのか、聞かせてください。 「神奈川県の田舎育ちです。中学・高校では、とにかくよく先生に呼び出されるダメ生徒でした。 タバコもケンカも全くやらないし、単にいたずら好きだっただけなんですが、 大人から見たら不良に見えていたんだと思います。 先生にはとにかく嫌われてましたね。友達から見たら一風変わった奴って感じでしょうか。 成績はいい方でしたが、さぼりぐせがありました。 まじめな人って、全部やろうっていう人が多いと思うんですが 昔から要点だけつかむっていうタイプだったと思います。 大事な事をとらえて他の事は気にしないというか。 そういった事は今でもあって、経営という面からするといいのかもしれません。 以前は何かに真剣に取り組むということは少なく、 むしろ部活などを本気でやっている奴はダサい、と思っていました。 自分が負けず嫌いな性格なこともあり、3年間を無駄にしても、どうせ1位になれないんだし何が残るんだと。 だけど、高校3年生の時に、友人が出ていた甲子園を見て変わりました。 同じ世代の奴らが本気でやっている姿に感動したし、なにも本気でやっていない薄っぺらい自分のほうが、 相対的に見てダサい存在だと気づかされました。 本気にやった先に何があるのか?それを見てみたくなりました。 ここが、最初のターニングポイントになっていると思います。 高校を卒業してから、ブレイクダンスを始めました。 ダンスはかなり本気で取り組んで、週6~7回は練習していました。 0か100かみたいな性格で極端なんですよね。 仲間に対する意識も変わったし、プロセスを楽しむっていうのを体感できた。 本気で打ち込めるものがある、というのはそれだけで価値があると思いました。 ■リストラは、悲しむのが悔しいし、むしろラッキー ---企業に属していた時のことをお伺いしたいと思います。新卒で入った会社はリーマンショックの影響でリストラ、 次に入った会社ではトップの表彰をされる、といったように、かなり山谷があったと思うのですが・・・ 「先ほど負けず嫌いと言いましたが、会社をリストラされたときは、悲しむのが悔しいというか。 まあ、いずれ事業をやろうと思っていたし、自分が進む方向とはズレを感じていたから、 むしろ1年でやめた根性なし、みたいに言われずにすんでラッキーだったと思っていますね。 次の会社は人のつてで入った、という感じです。 好きなことじゃなくても最短の方法で結果を出そうと思っていた時期で、とにかく結果を出すことを意識していました。 社内表彰もMVPも何度か頂いたんですが、これでいいのか?と感じていました。 起業を決心したきっかけは、3.11です。 身内が被災して、いつ死ぬかわからないというのを、本当にリアルに感じた。 それまで「今は修行だ」って言いわけしてきたけど、怖いだけだろ、いつかやろうなんて思ってたら一生やらないなと。 ただし、辞めるときは会社に迷惑の掛からないように最大限配慮しました。 会社を辞めることを伝える際に「今から半年後に辞めますが、辞めるまで目標を達成し続けます」って言って成績はキープしました。 それもあって、今でも前の会社の役員の方にはメンターとしてお世話になっているし、 先輩達や同僚との関係も続いていて、仕事を貰ったりしています。 ■顔が見える関係性で人を応援したい ---なるほど。村上さんの人に対する真摯さやストイックさは、ものすごい一貫してますね。 やめる前の準備というか、何をやろうっていうのは考えていたんですか? 「不動産関係の仕事はしていたし、もともと”場づくり”というものに興味があった。 あとは、誰の為に頑張っているのかって、大切だと思っていました。 会社とか自分の為にっていうより、顔が見える関係性で人を応援したいっていうのが軸にあって、 共同代表の中村とブレストして今の形になった、といった感じです。」 ---中村さんとの共同代表という体制ですが、役割分担みたいなものは意識されているのでしょうか? 「中村は、最初の会社の同期なんですが、根本的にぶれないし、落ち着いている。 かといって熱くないわけじゃないし、馬鹿なことも一緒にできる。 ひととなりが信用できるんですよ。実際に起業した今も、それは変わっていません。 co-baにおける役割分担でいうと、中村がクリエイティブ、自分が経営という感じです。 ものをつくる人と事業をやりたいと思っていたので、今は理想的な形でやれてると思います。」 ◆何があるかわからないから、瞬間に対応する ---5月にライブラリーをオープンされましたが、村上さんご自身はどんな本を読む事が多いのでしょうか? 「経営者の自伝やバンドの歴史など、人の人生をのぞく本を読む事が多いです。 基本的に何かやっている人、というか。 自分も昔バンドをやっていて音楽が好きだからっていうのもあるんですが、意外と会社とバンドは似ています。 それぞれの得意分野を担当するとか、スキルだけじゃない「何か」がチームの魅力になったり、ケミストリーが生まれる。 あとは大きくなって方向性の違いで解散とか、商業的になって魅力が無くなるとかね。 本を読むのは、とにかくいっぱい例を見たいんだと思います。 前例を見て成功や失敗の共通項を探す。基本的に、できるかわからないことはやらない。 確信をもってできることをやっているし、本は決断を下すときの判断材料になります。 そういった意味で、自分は慎重だと思いますね。」 ---事実の積み上げで可能性をはかり、感情はとりあえず置いておくっていう方法論なのでしょうか? 「いえ、前提にあるのは感情ですね。 先ほどの話で言うと、今は”好きじゃないけど最短の方法”より、”遠回りな方法だけど好きなこと”を選びます。 利益や規模の最大化は望んでいない。それよりも、丁寧にコミュニケーションして質を高めたいと思う。 入居者の方との面接を設けているのも、その為です。 ・・・まあ、効率的じゃないし、色々大変な面もあるんですけど。 すぐにぱっと終わるものじゃなくって続いて深まっていくものを目指しています。」 ---毎週ニュースが産まれている、くらいのスピードで色んなことに取り組まれていると思うのですが。 最後に、今後の展開を教えてください。 「大切にしているのは、瞬発力を意識することと視野を狭くしない事です。 準備は入念に、実行は迅速に。やると決めるまではとことん悩んで、やると決めたらとにかく早く動く。 あと、視野という意味では、自分自身に対しても、具体的にこうありたいというより、 現在は臨機応変に調整しながら、遠い目標点を未来にうっておいて、 そこからぶれなければOKという視野の広さを持っていたいと思っています。」 ---ありがとうございました。 以前お会いしたときは、すごく冷静な人なのかな?と思っていたのですが、いやー深い&熱い方でした。 僭越ながら取材にいった素直な感想としては、26歳にして、この覚悟たるや!!もはやSAMURAI・・・!! 実は自身も村上さんと同じ年齢なのですが、かなり身の引き締まる思いでした。 ”理想とするものは何か?”と”現実的にどうするのか?” のバランスの取り方が絶妙で見習いたいな・・・負けず嫌いを極めると突き抜けたポジティブになれるのかな・・・ などと思いながら帰路につきました。 いい話が聞けたのですが、ちょっと真面目な話をしすぎてしまったので、 次回はふざけた話をしにお邪魔しようかと思います。 【特典を受けたい方は】 口頭で「シブヤ大学の学生です。」とお店の人に伝えて頂くか、もしくはこのページをプリントアウトして頂き、お店へ直接ご持参ください。


取材/写真:花輪むつ美