シブヤ大学

シブヤ大学ツーリズム10 『アーキペラゴ~多島海社会~@香川』
プログラムA 『瀬戸内海の暮らし~小豆島で300年続く農村歌舞伎を楽しむ~」

11:00-00:00
  • 瀬戸内海の島々
  • 矢田 徹 [中山農村歌舞伎保存会長]、山本 貴道 [自然舎代表]、小西 智都子 [瀬戸内IJUトラベルネット事務局/聞き取りスト]、山下 亜希子 [瀬戸内IJUトラベルネット/ライター・編集者]
参加費
無料
定員
5名
参加対象
どなたでも。

当日の持ち物
動きやすい服装、汚れてもよい靴、雨天時のための雨具(傘やレインコート)、防寒着、マイカップ、マイ箸、筆記用具等、左記の注意事項をご確認下さい。

申し込み方法
上記受付期間中、WEBフォームより<先着順>で申し込みを受付いたします。
※1回のお申し込みにつき、1名様のご入場となりますのでご了承ください。同じ方が同じ授業に2回申し込みは出来ません。 
【授業料(実費)】36,000円(バス、ガソリン、高速道路使用料、食事、宿泊、温泉、各種材料・体験の代金)につきましては、事前入金となります。お申込確認時に㈲八栗観光担当者より連絡させて頂きますので、内容をご確認の上、指定された方法にて5日以内にご入金下さい。5日以内に入金が確認できない場合は、キャンセル扱いとさせて頂きますのでご了承下さい。【集合】集合場所へは時間までに必ずお集まり下さい。【撮影等】本授業では、授業中以外の写真撮影のみ認めます。その他の録音機器等のお持込は固くお断りさせて頂きますので、ご了承下さい。
※1:本授業は、2泊3日の<現地集合型ツアー>となります。
※2:本授業へのお申し込みは「先着順」となっております。申込締切日は、10月4日(土)0時までとさせて頂きます。(ただし、定員となり次第締め切らせて頂きます。)
※3:本授業は旅行業法上、㈲八栗観光の旅行企画・実施となります。
※4:定員をオーバーしてお申込があった際にはキャンセル待ちの受付とさせて頂き、後日㈲八栗観光よりその旨をメールにてご連絡させて頂きます。

<本ページは『プログラムA』のお申込ページとなります。>


2007年、瀬戸内海の島々を舞台に開催された「シブヤ大学ツーリズムシリーズ」のプログラムが、この秋『NPO法人アーキペラゴ設立準備委員会』『瀬戸内IJUトラベルネット』とのコラボレーションにより再び実現します!今回のツーリズムは、2010年に開催される瀬戸内国際芸術祭(総合ディレクター:北川フラム)に向け、地域住民が自らの故郷の魅力を再発見し、人と文化のネットワークを再構成しようとする社会実験に、「シブヤ大学」が特別参加するスペシャルプログラムです!

『NPO法人アーキペラゴ設立準備委員会』とは、四国の多島海~アーキペラゴ~が今なお維持しているネットワーク型社会モデルに注目し、その危うさと可能性を共に資源とみなし、それを未来の社会モデル探求に向けた小さな実験場と見立てて活動を行う非営利組織です。また『瀬戸内IJUトラベルネット』は、香川県・高松市が進める移住交流事業を機に発足した任意団体で、県外者への瀬戸内暮らしの紹介や来訪者へのコンシェルジュサービスのあり方、地域の人が県外者と積極的に関わることで地域資源を再認識し、新たな価値を生み出すしくみづくりを検討しています。今回のツーリズムプログラムは、2010年の瀬戸内国際芸術祭の開催を控えた彼らが、その舞台となる瀬戸内に暮らす人々と共に、「自律分散しつつも協調する」という多島海ならではの社会モデルを改めて評価し、地域内外の人とその価値を共有することを目的として企画・実施されます。

《シブヤ大学ツーリズム by NPO法人アーキペラゴ設立準備委員会》の第一弾は、今まさに四国で始まる社会実験に特別参加し、瀬戸内の島々と、そのマザーポートである高松を中心に、4つのプログラムで開催します!

【授業プログラム】
■プログラム総合 『黄金色の棚田の中にたつ歌舞伎舞台。』
黄金色の棚田の中にたつ歌舞伎舞台。三味線や太鼓の音に誘われ、手に手に酒や重箱を持った人々が桟敷席に集まり、大人も子どもも一緒に日がな観劇を楽しむ。300年続く小豆島の農村歌舞伎には、まるで江戸時代にタイムスリップしたように、身近な娯楽として人々の暮らしの中に息づく歌舞伎の姿があります。小豆島は、かつては30以上の歌舞伎舞台があり、600~700人もの役者がいたという芸能の島です。今では2つの舞台が残るのみですが、役者はもちろん舞台師や化粧師、義太夫や道具係に至るまですべて地区の人々が担います。元々、農閑期に土地の神様への奉納芝居として行なわれ始めた農村歌舞伎。このコースでは、農村歌舞伎を通じて、島の人々が文字に記すことなく代々体と心の中に受け継いできた様々な知恵を学びます。そこには、自然と共生し、人々が助け合いながら、豊かに暮らしてゆくヒントがたくさん詰っています。

■プログラム1 『農村歌舞伎に出会う』
1日目は、まず歌舞伎の舞台となる中山地区を訪れます。先生の矢田さんは4代続く女形の家系。毎晩のように近所の人が囲炉裏端に集まると歌舞伎談義や芝居の稽古が始まったという子ども時代の話など、ご自身の体験を交えながら、中山の人々がどのように歌舞伎と関わってきたか、歌舞伎の背景をひも解きます。さらに翌日に向けて準備が進む舞台裏も見学します。
先生:矢田徹(中山農村歌舞伎保存会会長)



■プログラム2 『わりご弁当をつくる』
観劇といえばかかせないのがお弁当。2日目の午前中は、地元のお母さんたちに教わりながら「わりご弁当」を作ります。「わりご」とは、四角いおかもち風のヒノキの木箱にお弁当箱がたくさん入った芝居見物用のお弁当箱のこと。家によって大きさも様々で、写真のわりごは28個も弁当箱が入っていました。お弁当づくりは、歌舞伎を裏から支える女性たちの大切な役目の一つ。当日は地元のわりご弁当名人のお母さんたちと一緒に弁当づくりに挑戦、歌舞伎舞台で一緒にお昼ご飯を取ります。
先生:地元のお母さんたち



■プログラム3 『農村歌舞伎の源流を訪ねる』
午後からは、中山の棚田を支える殿川上流を散策します。名水100選にも選ばれている「湯船の水」。さらに「三つ重ね」と呼ばれるため池は、この地区の治水・利水の歴史そのもの。厳しい環境の中で、人々がいかにして自然と共存しながら“一所懸命”生きてきたのか。そこには、舞台からは見えないもう一つの農村歌舞伎のストーリーがあります。



■プログラム4 『農村歌舞伎を観る』
2日目の夜、いよいよ観劇です。あくまで地元の人たちが主役の奉納歌舞伎ですので、私たちも土地の人になった気分で桟敷席に混ぜてもらいましょう。特に今年は趣向が凝らされており、最終幕は小豆島をテーマにした外題(げだい)。明治・大正期に上方で人気だったものを、一昨年80年ぶりに復活させました。当時の照明を再現した石灯の明かりもお楽しみに。


※写真は小豆島肥土山農村歌舞伎の様子です。中山農村歌舞伎の模様はこちらからご覧下さい。(写真館の中の「農村歌舞伎」参照)

■プログラム5 『夜の発表会&交流会』
宿に戻ってからは、他のコースの人たちとも合流し旅の報告会。それぞれが体験し感じたことを分かち合います。

■プログラム6 『シーカヤックで海から島を眺める』
3日目は山から海へ。ガイドが一からレクチャーしますので、初心者でも大丈夫。半日コースでは、無人島まで一漕ぎし、ランチを食べたら岸に戻って、再び高松へ。潮の香りをお土産に帰路につきます。(悪天候でカヤックが出来ない場合は、島内エコツアーに変更する場合があります。)
先生:山本貴道(「自然舎」代表)



■施設紹介
【宿泊先 公共の宿「ふるさと荘」】瀬戸内海を一望できる高台に建っているので、どの部屋からもオーシャンビューが楽しめます。道の駅やオートキャンプ場などを併設した「小豆島ふるさと村」の敷地内にあり、展望風呂「小豆島オリーブ温泉・ふるさと美人の湯」も人気です。



【体験の場 中山農村歌舞伎舞台(重要有形民俗文化財)】
春日神社の境内にある中山農村歌舞伎舞台は、天保年間以前に金比羅(香川県)の旧金丸座を参考にして建築されたと伝えられています。建築様式は茅葺き寄棟造りで、舞台は間口6.5間、奥行4.5間、回り舞台やスッポンの機構もあります。昔は石臼を利用して牛に引かせて舞台を回していました。花道は、上演の際臨時に架設されます。見物席は、南北23.94メートル、東西23.33メートルのゆるやかな斜面を利用して石積でしきられています。衣装倉には、代々受け継いできた根本(台本)約350册をはじめ、衣装720点、かつら62点、大道具、小道具合わせて206点が収められています。



■スケジュール
【当日の流れ】
<1日目:10月11日(土)> 朝:× 昼:× 夜:○
11:00JR高松駅
コンコース内「DAITEMMAI」彫刻前 集合11:10高松港旅客ターミナルビルへ移動オリエンテーション 
12:15高松港発 小豆島草壁港行きフェリー 乗船
船内で昼食(実費/売店うどんあり)
13:15小豆島草壁港 到着
14:00 プログラム1 『農村歌舞伎に出会う』 開始
16:00 公共の宿「ふるさと荘」(「小豆島ふるさと村」内)へ移動
16:30 宿泊先 到着
展望風呂で夕日を眺めながら入浴(任意)
19:00 夕食
22:00 就寝(任意)

<2日目:10月12日(日)> 朝:○ 昼:× 夜:○
07:30 起床
08:00 朝食
09:00 公共の宿「ふるさと荘」 出発
09:30 プログラム2『わりご弁当をつくる』 開始
お弁当で昼食
14:00 プログラム3 『農村歌舞伎の源流を訪ねる』 開始
16:30 農村歌舞伎舞台 到着
17:00 プログラム4 『農村歌舞伎を観る』 開始
観劇しながらお弁当で夕食
21:00 歌舞伎終了(公共の宿「ふるさと荘」へ移動)
21:40 公共の宿「ふるさと荘」 到着
22:00 プログラム5 『夜の発表会&交流会』 開始
22:30 入浴(任意)
23:00 就寝(任意)

<3日目:10月13日(月/祝)> 朝:○ 昼:○ 夜:×
07:00 起床
07:30 朝食
08:30 チェックアウト
09:00 プログラム6 『シーカヤックで海から島を眺める』 開始
無人島にて昼食 
13:00 プログラム6 『シーカヤックで海から島を眺める』 終了(小豆島土庄港へ移動)
13:53 小豆島土庄港発高松港行きフェリー 乗船
14:53 高松港 到着・現地解散

※高松空港行きのバス(高松駅発)『14時58分、15時13分、15時15分、15時33分、15時38分、15時40分、17時08分、17時13分、17時15分、17時38分』
※東京行きの空の便(高松空港発)『16時45分(JAL1408)、17時05分(ANA538)18時40分(ANA540)19時10分(JAL1414)』

【注意事項】
※1:バス、ガソリン、高速道路使用料、食事(スケジュール中○印のあるもののみ)、宿泊、温泉、各種材料・体験の代金として、お一人あたり「36,000円」をご旅行代金として頂戴いたします。(高松までの往復交通費は含まれません)

※2:このコースは観劇でのお弁当、無人島ランチなど、屋外での食事が多くなります。ゴミを削減するために、できるだけマイカップとマイ箸をご持参ください。ご協力よろしくお願いします。

※3:2日目に行われる交流会の際のお飲物代(アルコール類、ソフトドリンク類)につきましては、上記1の代金には含まれておりません。当日アルコール類、ソフトドリンク類をご希望の方から「1,000円」、ソフトドリンク類のみご希望の方から「500円」を頂戴いたしますので、予めご了承ください。

※4:動きやすい服装、汚れてもよい靴、雨天時のための雨具(傘やレインコート)をご持参ください。歌舞伎観劇中や夜は冷え込みますので防寒着をご持参されます事をお勧めいたします。3日目のシーカヤックの服装と準備物はこちらをご参照下さい。(http://jinensha.com/seaeco2.html)

※5:宿泊施設は公共の宿「ふるさと荘」で、相部屋利用となります。フェイスタオル、歯ブラシセット、浴衣は各部屋装備。バスタオルはレンタルあり(100円)。それ以外はございませんので各自にてご用意ください。トイレ・お風呂・洗面所は共同です。

※6:12日の「中山農村歌舞伎の観賞」後の「夜の発表会&交流会」では、4つのプログラム参加者が一堂に集い、それぞれの体験をもとに交流していただく時間を用意します。

※7:やむを得ない諸事情・天候によっては一部プログラムを変更の上、実施する場合があります。

※8:お申し込み頂いた方には、㈲八栗観光より内容確認および振り込み案内のメールをさせていただきますので、メール到着より5日以内にご入金ください。
<ご注意>キャンセルの際は必ず㈲八栗観光までご連絡いただきますようお願い申し上げます。
(八栗観光 TEL:087-845-0860 担当:倉山)

※9:最小催行人数は本ツアー全体で10名以上とし、添乗員、バスガイドは乗務いたしません。

※10:お客様の個人情報はお客様との連絡のために利用させていただく他、お客様がお申し込みいただいた旅行において運送・宿泊機関などの提供するサービスの手配及び受領のための手続きに必要な範囲内で利用させていただきます。運送・宿泊機関などへの個人情報の提供について同意の上お申し込みください。また、お電話にて受付後、詳しい旅行条件を説明した書面をお送りいたしますので事前にご確認の上、お申し込みください。

【お問い合せ先】
NPO法人アーキペラゴ設立準備委員会
TEL:090-3186-0580
MAIL:fumihiro@niji.jp
担当:三井文博(みいふみひろ)  

■教室紹介
【小豆島】
瀬戸内海の中で淡路島に次いで2番目に大きな島。面積170平方kmに約3万4千人が暮らしています。温暖な気候に恵まれ、日本のオリーブ発祥の地としても有名。その他、醤油や佃煮、そうめんなどの生産も盛んです。メイン教室である中山地区は、瀬戸内海の島で最も高い星ヶ城山(標高817m)の山腹に位置し、700余枚の棚田が広がる田園地域。初夏にはホタルの里としてたくさんの黄色い光が乱舞します。

先生

[ 中山農村歌舞伎保存会長 ]

矢田 徹

1933年小豆島生まれ。4代続く女形の家系として、18才から舞台を踏んでいる。1977年中山農村歌舞伎保存会 会長に就任。以来30年間、農村歌舞伎の保存と後進の育成に尽力している。まさに中山農村歌舞伎の生き字引的存在だ。

[ 自然舎代表 ]

山本 貴道

1972年小豆島生まれ。高校卒業後、大学進学のため島を離れる。大学卒業後は東京都庁に就職。奥多摩で3年間川の魚を、小笠原父島で6年間海の生物の調査・研究を行う。小笠原で出会ったシーカヤックと大自然、自由な島人に心動かされ、2004年春に小豆島に帰郷し自然舎を設立する。
「自然舎のツアーは、ゆっくりのんびりスローな旅。カヤックに乗りながら、島を歩きながら自然のリズム、自然とのつながりを感じてみてください。」

[ 瀬戸内IJUトラベルネット事務局/聞き取りスト ]

小西 智都子

1972年香川県生まれ。香川県と高松市が推進している移住交流事業調査をきっかけに、昨年「瀬戸内IJUトラベルネット」を発足。瀬戸内海に面した高松市や周辺の島々ならではの暮らしの紹介や、体験プログラムの企画、それらをもとにした「瀬戸内スタイル」の提案などを行なっている。一方、聞き取りストとして、地域の長老たちに土地の文化や歴史、実体験などを聞きオーラルヒストリ−として記録し伝えてゆくことをライフワークとする。現在小豆島中山地区について執筆中。

[ 瀬戸内IJUトラベルネット/ライター・編集者 ]

山下 亜希子

99年(株)ホットカプセル入社。「TJかがわ(タウン情報かがわ)」他、各種媒体の営業として広告制作に従事する。その後フリーライターとして、現在は四国島内の旅行提案誌を担当。瀬戸内IJUトラベルネットの立ち上げから参加する。旅行好き、カメラ好き、食べるのはもっと好き!

教室

瀬戸内海の島々

瀬戸内海は世界につながる海。そこに浮かんだ「日本列島」の中で、四番目に大きな島「四国」。その北東部に位置する半島「香川県」の北に広がる内海(うちうみ)には、実に116の島々が点在し、そこは今も住民の生活の舞台。長い歴史の中で、お互いがお互いを理解し合いながら、海を渡る船を通じてつながることで、共に生きていくための「多島海社会~アーキペラゴ~」は生まれました。それぞれの島には、それぞれの事情があり、それぞれの悩みがあり、ぞれぞれの魅力があります。良いことも悪いことも、海を通じてやって来て、また海へと旅立っていく。その全てを受け止めながら、よどみなく生活は続いていく。強くてもろいバランスの上にかたちづくられたネットワークのイメージ。それはまるで、人と人、国と国の関係性にも似ています。

所在地
香川県