哲学とデザインで探る「わたし」と「社会」のつなぎかた
- 美竹の丘・しぶや
- 谷川 嘉浩 [哲学者]、富樫 重太 [一般社団法人公共とデザイン共同代表 / 株式会社issues取締役・共同創業者]、坂口 緑 [明治学院大学社会学部教授]
- 参加費
- 無料
- 定員
- 100名
- 参加対象
- どなたでも
- 当日の持ち物
- 筆記用具
- 申し込み方法
- 受付期間中、WEBフォームより先着予約制で申し込みを受付いたします。
※1回のお申し込みにつき、1名様のご入場となりますのでご了承ください。同じ方が同じ授業に2回申し込みは出来ません。
「最近やるべきことに追われていて、自分のための時間を取れてない…」
「地域や社会と関わりたいと思うけど、時間的にも体力的にも余裕がない…」
今の自分や暮らしに漠然とした不安や焦りを感じながらも、仕事や家事など目の前のことに追われながら日々を過ごしている人は多いのではないでしょうか?
私自身も、社会人として忙しく働くようになってから、「仕事以外の、自分が好きなことのために使う時間」と、「地域や社会のことをゆっくり考える時間」の両方をどう確保するか?という問いを常に自分に投げかけながら、日々を過ごしています。その時々の体調やキャリアのフェーズによっても、この2つの優先順位は変わってくる気がするのですが、いまだに自分にとっての心地よいバランスを模索中です。
大人になると、成果や目的を伴わない「自分が好きなこと」に使う時間は減ってしまうものなのでしょうか?
また、正直無力感を感じてしまうほど遠い「わたし」と「社会」の距離感は、これからも遠いままなのでしょうか?
シブヤ大学の18周年を記念した今回の授業では、そんな世の中でも「自分らしく生きること」と「社会と関わること」の両方を楽しみたい、と思う皆さんと一緒に、この2つのテーマをじっくり考えていきたいと思います。
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今回ゲストにお迎えするのは、こちらの3名です。
1人目は、『人生のレールを外れる衝動のみつけかた(ちくまプリマー新書)』の著者で、哲学者の谷川嘉浩さん。
ご著書の中で、「衝動」とは、よく耳にする「将来の夢」「本当にやりたいこと」「なりたい自分」といった言葉よりもさらに深いところにある、「自分ではもうコントロールしきれないくらいの情熱」、「え?なんでそんなことを、そんな熱量で?と思われること」であると表現されています。
成果を得られるか、仕事に直結するか、他人にどう思われるか、といったことに捉われず、自分を忘れるほど夢中になれる「なにか」を見つけるためにはどうしたらいいのか?
谷川さんには、自分の力で人生を楽しくするためのヒントを伺いたいと思います。
2人目のゲストは、一般社団法人公共とデザイン共同代表の富樫重太さん。
富樫さんは、ご著書の『クリエイティブデモクラシー 「わたし」から社会を変える、ソーシャルイノベーションのはじめかた(ビー・エヌ・エヌ)』の中で、はるか遠くに感じてしまう「政治」や「社会」と「わたし」がつながる新しい民主主義のかたちとして、「クリエイティブデモクラシー(=わたしたち発の、社会を形成する活動が生まれる環境)」を提唱しています。
複雑で予想のできない社会の動きを見ていると、「どうせ、何をやっても変わらないのではないか」と社会への無力感を感じてしまいます。そんな中でも、私たち一人一人が、自分の好奇心を大切にしながら社会と関わっていくにはどうしたらいいのか、さまざまな事例をもとにヒントを伺います。
そして3人目のゲストは、明治学院大学社会学部教授の坂口緑先生です。
坂口先生は、生涯学習論、市民社会論をご専門に、国内外の市民社会の変遷や、シブヤ大学をはじめとする全国の市民大学の研究を続けていらっしゃいます。当日は、市民社会と学びの場が時代とともにどのように変化してきたのか、市民が自主的に学ぶ新しいタイプの市民大学の特徴や可能性をお話しいただきます。
授業後半のトークセッションでは、モデレーターとしてご登壇いただき、「わたし」と「社会」をつなぐ学びの場の可能性について、ゲストの皆さんとお話ししていきたいと思います。
「日々仕事や家事に追われながらも、私の人生を私らしく生きるには?」
「無力感を感じても諦めず、「社会は変えられるかもしれない」と希望を持つには?」
自分の暮らしも社会との関わりも楽しみたいと思っている皆さんと一緒に、そんなことをじっくり考える時間にしたいと思います。たくさんのご参加、お待ちしています!
【授業の流れ(予定)】
12:30 受付開始
13:00 授業開始・はじめに
13:10 前半:ゲストの皆さんからの講義
14:40 休憩
14:50 後半:学長大澤を交えたトークセッション
15:50 おわりに
16:00 授業終了
(授業コーディネーター:大澤悠季)
先生
[ 哲学者 ]
谷川 嘉浩
1990年生まれ。京都市在住の哲学者。京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程修了。博士(人間・環境学)。現在、京都市立芸術大学美術学部デザイン科講師。著書に、『人生のレールを外れる衝動のみつけかた』(ちくまプリマー新書)、『スマホ時代の哲学:失われた孤独をめぐる冒険』(ディスカバートゥエンティワン)、『鶴見俊輔の言葉と倫理:想像力、大衆文化、プラグマティズム』(人文書院)、『信仰と想像力の哲学:ジョン・デューイとアメリカ哲学の系譜』(勁草書房)、『ネガティヴ・ケイパビリティで生きる』(さくら舎、共著)。翻訳に、マーティン・ハマーズリー『質的社会調査のジレンマ』(勁草書房)、シェリル・ミサック『真理・道徳・政治』(名古屋大学出版会)など。
[ 一般社団法人公共とデザイン共同代表 / 株式会社issues取締役・共同創業者 ]
富樫 重太
1991年生まれ。政策づくりプラットフォーム「issues」で自治体議員・国会議員向けに、住民の困りごとをもとにした政策立案支援事業を展開。ソーシャルイノベーションスタジオ・公共とデザインとして、展示「産まみ(む)めも」、渋谷区イノベーションラボ設立伴走などのプロジェクトを行う。共著に『クリエイティブデモクラシー』(BNN出版)。
[ 明治学院大学社会学部教授 ]
坂口 緑
1968年生まれ、2000年東京大学大学院総合文化研究科博士課程単位取得退学。2023年日本女子大学大学院人間社会研究科博士課程修了。博士(教育学)。明治学院大学社会学部教授。専門は、市民社会論、生涯学習論。著書に坂口緑『多文化化するデンマークの社会統合』(花伝社2024年)、坂口緑ほか編『デンマーク式生涯学習社会の仕組み』(ミツイパブリッシング2022年)、訳書に坂口緑ほか訳『概説グルントヴィ』ほか。
教室
美竹の丘・しぶや
渋谷1丁目の旧渋谷小学校跡地に建設された。特別養護老人ホームを中心に、シニア・いきいきコミュニティ施設、保育園、介護予防施設からなる複合施設。渋谷区の地域住民の文化および交流活動の中核となるシニア・いきいきコミュニティ施設には、多目的ホール、会議室、レクリエーションホール、集会室、クラブ室、和室などがある。
<バリアフリーに関して>
バリアフリー設計となっております。安心してご来場下さい。
*スロープ、エレベーター、点字タイル設置
- 所在地
東京都渋谷区渋谷1-18-9
電話:03-3486-4594
※場所の確認以外でのご連絡はお控えください。
最寄り駅:JR山手線・東京メトロ・東急東横線・京王線渋谷駅 下車 徒歩10分
<注意事項>
ケアコミュニティ・原宿の丘ではありません。