『ようこそ!シブヤ大学2代目学長』

2006年の開校から12年。
誰かの「学びたい!」という気持ちから、1300以上もの授業が生まれました。
これからの時代に必要な、シブヤ大学がつくる「学びの場」とはどんなものだろう?
今回、「学びの場」づくりを中心となって担う人を募集します。

はじめに

シブヤの街をキャンパスに見立て、誰もが学べる授業をつくる。
そして、その授業をつくるのは「これを学びたい!」と思う、
ボランティアスタッフを中心としたスタッフ全員。
これまでに500名を超えるボランティアスタッフとともに、
1,300以上の授業がつくられ、1,225名が先生となり、
約35,000名(2018年3月26日現在)の生徒が学んできました。

授業を受ける人の世代も少しずつ広がり、生徒登録は小学生から90代まで。
みんながシブヤ大学を通じて、一緒に学んできました。
創立12年目を迎えた今日も、渋谷の街のどこかで授業が生まれています。

どんな人に出会いたいか

今日、学びの環境は大きく変化しています。
インターネット上には日々様々な講座やイベント情報が飛び交い、
一人パソコンの前に座って学ぶことも当たり前になってきました。
そんな時代に、リアルに人が集い、ともに学ぶことにどのような意味があるのか。
そして、シブヤ大学が提供する「学びの場」にはどのような役割があるのか。
このことを、まっすぐにもう一度考えてみたいと思っています。

今回の募集を通じ、この「学びの場」づくりを
ボランティアスタッフや街の先生等とともにつくりあげることに
熱い想いのある、次世代の学長候補となる人と出会いたいと考えています。

あなたにとってシブヤ大学の授業とは?

ひとつの授業でも、授業をつくる人、参加する人、教える人、
それぞれの関わり方によって楽しみ方や価値が異なること。シブヤ大学の授業の大事な特徴です。

ボランティアスタッフ 中野恵里香

初めはどう授業をつくるのか全く想像できませんでしたが、授業をつくる過程や運営の仕方を目の当たりにしたり、先生や生徒さんと関わったりする中で「こんな考え方があるんだ」「おもしろそう!」「自分には合わないかも?」など、沢山の発見や共感、時には違和感も得て、自分自身の興味の輪郭みたいなものが見えてきました。
私にとってシブヤ大学の授業づくりは、多様な人達との出会いや小さなチャレンジ、失敗を通じて、自分のなかにあるやりたいことの種を育てていくような作業です。

ボランティアスタッフ 高橋正

2012年にフリーペーパーに掲載されていたオープンキャンパスの記事を見たのがシブヤ大学との出会いです。
そして実際に参加すると、どの活動もオープンな雰囲気で参加されている方の主体性が強く、とても楽しそうに思えたので自分もその輪に加わりたい!と感じたことをよく覚えています。
それからボランティアスタッフとして活動に携わり続けている理由は、様々な考えを持ったスタッフがいることで、自分にはない考え方を知ったり気づきを得られること。小さな自己実現の場があること。そして、それを応援してくれる仲間がいることだと思います。

生徒 坂井宏美

シブヤ大学は新しい価値観や好きなことを見つけられる場です。授業はバラエティに富んでいて、広く学べます。
何となく興味はあるけれど自分一人ではなかなか動き出せないことに、シブヤ大学の授業によってまず第一歩、踏み込むことができます。
そして、その後の視野や行動範囲が広がっていくきっかけになっていると思います。
好きなことはもちろん、先生、生徒、スタッフさんとの出会いがたくさんあるシブヤ大学、これからもよろしくお願いします!

先生 竹中紘子

表には出ない裏方仕事であるフードスタイリストという職業。
日常何気なく目に入る、美味しそうな料理ポスター・雑誌の料理ページ・商品パッケージ。
これらの撮影の際、料理を制作し、器などを用意してセッティングするのが私の仕事です。
授業では、実際の仕事を紹介しながら、スタイリングのコツを紹介し、その場で実践してもらうという内容で、生徒さんが笑顔で楽しんでくれたのが印象的でした。
今回、授業を持たせて頂いたことで、どんなことを大切に考え、なぜこの仕事を選んだのかを思い出し、初心にかえることが出来ました。

シブヤ大学の拡がり

街をひとつのキャンパスに見立て、誰もが先生になり、誰もが生徒になる。
そんなシンプルなアイデアからスタートしたシブヤ大学の取り組みは、
これまでに出会った沢山の人々との関わりや、日々刻々と変化する社会のあり方を感じながら、
今の時代に必要な、学びのあり方を模索し、その可能性を開拓しています。

生涯学習の可能性

「新しい地域密着型の生涯学習モデル」として全国の様々な地域へと拡がったシブヤ大学。近年は、生涯学習の専門誌で特集が組まれたり、学長の左京が中央教育審議会の委員を委嘱されるなど、日ごろの実践を社会に向けて発信・共有する機会も増えてきました。人生100年時代を迎え、今後益々その重要性が説かれる生涯学習。これからもシブヤの街での実践を通じ、その魅力や可能性を切り拓く存在になりたいと思っています。

まちづくりと学びの循環

「街がまるごとキャンパス」がコンセプトのシブヤ大学では、活動の舞台が地域であるだけでなく、日々の暮らしや地域課題から生じた知りたいこと、共通の悩みといった事柄が、そのまま学びのテーマになっています。また近年は地域(社会)課題を学ぶだけでなく、その解決に向けた活動を地域の人々と一緒になって企画、アクションしていく機会も増え、そしてその中からまた疑問や生まれ、学びに繋がっていく、いわば「まちづくりと学びの循環」が起こり始めています。

プログラムのオープンソース化

シブヤという地域が持つ長所の一つ、情報発信力を活かし、活動のなかで生まれた様々なプロジェクトも「オープンソース」として、全国の生涯学習やまちづくりの現場に共有していきたいと考えています。現在、実際に被災した日を想定して避難所に一晩宿泊する被災シュミレーション訓練「Shibuya Camp」、デンマークで始まり社会的マイノリティへの差別や偏見を乗り越える手法として世界70か国以上に広がる「ヒューマンライブラリー」等に取り組んでいます。

様々な国や地域に拡がるネットワーク

シブヤ大学の英語表記は「Shibuya University Network」。そのネットワークは想像もしなかったくらいに拡がりました。2015年には、ユネスコとメキシコ市が主催したグローバル学習都市ネットワーク国際会議に参加したり、2017年には、シブヤ大学をモデルに市民大学を設立した韓国オサン市と相互の継続的な学びあいと交流を目的とした基本合意書を締結するなど、今後益々国を超えた交流、学びあいの関係を築いていきたいと考えています。

シブヤ大学事務局メンバー

多くのボランティアスタッフが活躍する場所が「舞台の上」だとしたら
「縁の下の力持ち」的な役割の事務局。
それぞれ異なるバックグラウンドやスキルを持つメンバーですが、
より良い授業をつくるという共通の目的を持ち、日々切磋琢磨しながら
共に成長することを目指しています。

シブヤ大学学長 左京泰明

会社員としての生活にも慣れてきた頃、日々の仕事にやりがいを感じない訳ではなかったけれど 「自分は本当は何がしたいのだろう?」、「どんな風に生きていきたいのだろう?」と悶々とする時期がありました。
そんな時、ふと思いたって始めたのが学生時代の仲間と週に一度、出社前に互いのオフィスの中間くらいのカフェに集まって、その時に興味のあることなどを調べ、お互いに教えあう、小さな勉強会でした。
しかし、後から振り返ると、それはその後の人生を大きく変えていくきっかけとなりました。
他者との、そして自己との対話を通じて、毎日が、人生が変わっていくワクワクと充実感を感じてほしい。
シブヤ大学を始めて12年、変わらない初心です。

プロフィール:
1979年生まれ。早稲田大学第二文学部卒業。商社に勤務の後、社会課題をビジネスの手法を用いて解決する、NPOという分野に興味を持ち退社。2006年、特定非営利活動法人シブヤ大学を設立する。

吉川真以

3年前、「姉に障害があるからこそできる何かがあるのでは」と、映画の仕事から少し距離を置こうとした矢先、シブヤ大学の求人を見つけました。
「多様な人たちと出会い、柔らかい頭で考えたい」と応募し、現在に至ります。
普段は、授業の準備や問合せ対応、ボランティアスタッフとの打ち合わせなど、運営の裏方をしながら、渋谷区内外の人たちと共に、障害をテーマにした授業やイベントなどをつくっています。しかし、障害あるなし関係ない世界にしたいのに、「こういったテーマです」と表現しないと伝わらない、しかも人気がない(泣)、それを乗り越えたい、と思う日々。
シブヤ大学の仲間たちと共に切磋琢磨しながら考え続けています。

プロフィール:
1984年生まれ。俳優のマネージャーとして3年、映画などの制作部として6年従事。“障害あるなし関係ない世界”に興味があり、2015年より映画の仕事とシブヤ大学を両立。将来の夢は映画館をつくること。

青木優莉

「街をつくっている市民、企業、行政という異なる立場にいる人が、つながるような働きができる人になりたい」と思っていた頃、学長である左京さんと出会ったことをきっかけにシブヤ大学で働きはじめました。
シブヤ大学の授業を生み出すボランティアスタッフと話したり、シブヤ大学と一緒に場を作りたいという企業とのコラボレーション授業を担当しながら、それぞれにとってよい場とは何かを考えています。思いが詰まって出来た授業の空気がとても好きです。
渋谷区地域振興課事業「渋谷おとなりサンデー」の担当として、渋谷の街をあらゆる視点から考える毎日の中で、出会う人の声に耳を傾けながら一歩ずつ歩んでいます。

プロフィール:
1992年生まれ。慶應義塾大学環境情報学部環境情報学科卒業。水野大二郎研究会ではDesign Researchを学び、街における場づくりに関心を持つ。博報堂に入社後、 2016年秋よりシブヤ大学へ。

加藤房秀

NPO法人が運営するまちづくりワークショップに参加した際、『地域で事業を立ち上げてきた人』の言葉が、参加者の心に響く様子を目にしたことをきっかけに、コンサルタントとは違う立場で地域に関わる仕事もあるのではと考えるようになりました。
それから数年後、30代に入ってからの働き方に悩んでいた時にシブヤ大学のボランティアスタッフに参加し、渋谷区地域振興課事業「渋谷おとなりサンデー」の企画書作成に関わったことを機に、まちづくり担当として本格的に関わるようになりました。
新規事業の企画立案と実行の面白さ、大変さを学びつつ、仕事しています。

プロフィール:
1983年生まれ。大学で文化財の保存活用を学んだ後、まちづくりのコンサルタント会社に入社。地域の歴史資源の活用や都市計画、景観づくりを始め、地方自治体の計画策定支援に携わる。2016年秋より、シブヤ大学に参画。まちづくり担当

シブヤ大学について

 特定非営利活動法人シブヤ大学は、人々が学び続け、いきいきとした生活が送れる社会の実現を目的に、法で定める特定非営利活動のうち「社会教育の推進」「まちづくりの推進」「子どもの健全育成」に取り組む団体として、2006年9月に設立されました。
 主な活動は、毎月開催する「授業」の企画運営。これまでの授業数は1,300講座を超え、35,000人以上が参加しました。学生登録者数は約26,000人、現在も毎月100名以上の方が新たに登録されています。「授業」以外には、音楽や旅、国際交流など様々なテーマで活動する「ゼミ・サークル」の設立や運営のサポート、そして、防災や地域コミュニティ等「まちづくり」を目的としたイベントやプロジェクトを行っています。また、2008年から2011年には「シブヤ大学のつくり方学科」を開催し、全国で同じコンセプトで活動したいと手を挙げた人たちと運営ノウハウを共有したり、立ち上げのサポート等を実施しました。その時各地に立ち上がった団体を「姉妹校」と呼び、現在も交流が続いています。
 一般のスクール事業とは異なり、シブヤ大学は受講料が無料です。その代わりシブヤ大学では主に「行政からの生涯学習事業の業務受託」「企業との連携」「参加者やサポーターからの寄付」の三つの方法から収入を得ています。なかでも収入全体の約70%を占める企業との連携は、一般にイメージされる寄付や協賛ではなく、販売促進やマーケティングなどの事業と連動し、企業に対しても価値を提供することで、継続的な連携に繋がっている点が特徴です。
 運営体制は、他のNPO同様「理事会」「事務局」「ボランティアスタッフ」等で構成されますが、200名を超えるボランティアスタッフが、授業の企画や運営、ゼミ・サークル運営など、活動の中心的な役割を担っている点が特徴です。従って常勤、非常勤のスタッフで構成される事務局や理事会の重要な役割の一つに、ボランティアスタッフが主体的に力を発揮できる仕組みや環境づくり(「縁の下の力持ち」的な役割)があります。今回新たに採用する方はこの“縁の下”に加わって頂きます。
 近年は、「姉妹校」だけでなく全国に◯○大学という活動が拡がり、生涯学習政策の分野において「ソーシャル系大学」という新たな市民大学の在り方として着目され、2016年4月からは学長の左京が中央教育審議会の委員を委嘱されるなど、シブヤという一つの地域に留まらない役割も増してきていますが、活動の本旨は設立時と変わらず、目の前の人たちのために、より良い授業を作り続けることだと考えています。

募集要項

1.応募資格
  1. (ア)求める経験
    1. Office系のソフト(Excel/Word/PowerPoint)が日常業務で使える。
    2. ビジネスシーンでの電話・メール対応ができる。
    3. 基本的なPC・インターネットリテラシーがある。
2.募集人数
2名
3.契約期間
  1. (ア)採用日から平成31年3月31日までとし、期間満了後は双方の合意により更新する。
    (契約開始日については柔軟に対応可能。)
  2. (イ)試用期間 3ヶ月(試用期間中の待遇は契約社員と同じです)
4.雇用形態
契約社員(フルタイム)
5.待遇
  1. (ア)基本給
    職歴、経験等を考慮の上、社内規定に即して内定時に決定します。
  2. (イ)交通費
    規定により支給
  3. (ウ)健康保険・厚生年金保険加入
  4. (エ)雇用保険加入
6.休日休暇
土日祝、夏期休暇、年末年始休暇
7.勤務地
東京都渋谷区神宮前2-9-11 シオバラ外苑ビル3階
8.業務内容
シブヤ大学の運営に関わる全般
9.勤務条件
  1. (ア)勤務日:週5日(勤務日(曜日)は相談の上決定。)
  2. (イ)勤務時間:10時から19時(実動8時間、フレックスタイム制)
10.採用方法
書類選考の上、面接
11.応募方法
下記のとおり、申込期限までに必要書類(下記12 (ア))を郵送してください。
  1. (ア)申込期限:2018年4月13日(金曜日)必着
  2. (イ)郵送先:〒150-0001 東京都渋谷区神宮前2-9-11 シオバラ外苑ビル3階
    特定非営利活動法人シブヤ大学宛
12.応募に必要な書類
  1. (ア)上記申込期限までに郵送
    1. 履歴書(写真付)1通
    2. 職務経歴書1通(任意)
    3. 志望動機書1通
    4. 他己紹介文1通(A4サイズ)
      あなたのことを知っている人から、あなたについての紹介文を書いてもらって下さい。
    5. 課題(A4サイズ)以下のテーマにお答え下さい。
      「この時代に必要な、あなた自身が『学びたいこと』は何ですか?
       また、そのための『学びの場』はどうあればよいと考えますか?」
  2. (イ)備考
    1. 応募書類はお返ししませんので、予め御了承ください。
    2. 本件において知り得た個人情報は、第三者に開示・提供することはありません。
13.選考スケジュール
書類応募締切
2018年4月13日(金曜日)※当社到着分まで有効といたします。
書類選考
2018年4月14日(土曜日)~4月18日(水曜日)
書類選考通過のお知らせ
2018年4月19日頃を目安に、選考通過者にのみ、メールまたは電話でご連絡致します。
通過した方には、4月21日(土曜日)のオープンキャンパスをぜひ見学いただきたいと考えています。
http://www.shibuya-univ.net/classes/detail/1318/
http://www.shibuya-univ.net/classes/detail/1319/
面接
4月23日〜5月11日予定
入社日
2018年6月を予定 ※入社時期はご相談に応じます。
14.問い合わせ先
特定非営利活動法人シブヤ大学(担当:吉川)
mail:info@shibuya-univ.net