シブヤ大学

授業レポート

2018/4/5 UP

手縫いでつくる革製カードケース
 ~靴職人のしごと

イタリアで靴作りを学び、代官山に注文靴&靴作り教室のお店を開いている靴職人の長田ちひろさんを 先生にお招きして、革製カードケース作りスタート

1.先生から今回使用出来る革について説明を受けました。
 名刺入れくらいのサイズの四角い革2枚A.Bと手前に少し短めのサイズの革1枚Cを選び、
 3枚貼り合わせてから手縫いして作ります。

2.各自どのような作品にするか革を選びます。(3枚選ぶ)
 この際に、外国産の革も選べます。



3.
革が決まったら、柄の付け方の説明。
 どんな柄にするか決定した人は、各自が選んだ革に柄を付けていきます。
 様々な形のヌキを組み合わせて柄を考え、決まった方から実際に革を抜いていき、
 穴を開けることで柄になります。
 自分で決めきれない方は先生が持ってきたデザインサンプルからも選ぶことが可能でした。

4.柄付けが終わったら、3枚の内の革の2枚を皮革専用のノリで仮止めをしていきます。
 まず四角い革二枚A.Bを仮止めしていきます。革の内側入り口以外の3面に幅3mm程度薄くノリを塗ります。
 二枚とも同じ様に塗ったら、乾くまで待ち、完全に乾いてから貼り付けます。
 次にABとCを同じ要領で貼り付けます。
 カードケースの側面塗るコーティング剤の色を決めます。
 コーティング剤は使用しているうちに 革がバサバサボソボソにならない様に使用します。

5.糊付けした革に、縫い穴をあける。
 3枚くっついている革に穴をあける作業が難しい。
 上から穴をあけても、3枚目の穴が、まっすぐ開いていなくて、曲がっていたりと意外と悪戦苦闘。

6.側面に自分で決めた色を今回は初心者ばかりなので綿棒で少しづつ塗ります。 



7.縫い方の説明があり、縫い糸で穴をあけた穴に、蝋引き糸で縫っていく。
 一番最初は、十字に縫い、その後、革が重なっているところは十字に縫うが、
 それ以外は、まっすぐ、縫う。
 革が3枚重なっているので、糸は、ピンと張りながら、縫う為、作業は、意外と難航。
 縫い終わりは、裁縫だと玉結びだが、糸を革ぎりぎりに切ったら、
 その部分をライターで、溶かして、出来上がり。

8.各自の作品を写真に撮り、その後先生を囲んで、集合写真を撮り、終了


今回、9名の募集枠に30名以上の方が応募されたと聞き、人気の高さが伺えました。
実際の作業時間が、1時間弱、早めに終了し、ハンマーや縫い針など、少し危険な作業でしたが、
事故が起きることもなく、無事終了しました。

作業している間、シーンとしていましたが、先生の、いろんな話を聞きながら、作業は進められました。
革に柄を付けるなんて、ちょっと、考えられなかったのですけど。(私が不器用なので)柄付けは、職人さんしかできないと思っていたんですね。

皆さん、先生の話を聞きながら、頭の中で、いろんな柄を想像し、それを実際、革にデザインすると いう作業が職人の世界その物でした。(皆さんの顔が職人でしたよ)
皆さんの作品が、西武デパートに売っていてもおかしくないくらいの力作で、売ってほしいーと思い ました。

先生の職人技を、皆さんに、優しく説明していただき、皆さんがそれを理解し、作品に作り変えるという世界観が素晴らしかったです。 普段の生活で、これだけ短時間で集中できる事って、そうはないと思うのです。

いろんな手仕事をこれからも、西武百貨店サンイデー教室でいろいろ、形にしていきたいと思います。
不器用な私が、絶賛するんですから、是非次回、いろんな体験してみてください。
先生、皆さん、素敵な時間をありがとうございました。



(レポート:内田靖子、写真:菊池理沙)