シブヤ大学

授業レポート

2017/7/26 UP

自分で縫い上げる~この夏の浴衣づくり2017(第三回)

いよいよ浴衣作りの授業も最終回となりました。
2回の授業や補講、毎回の宿題など、一生懸命作ってきた浴衣の完成がとても楽しみです。



タミカ先生の「宿題やってこれましたか?」の声で、授業のスタートです。
今回もウォーミングアップの運針から始まりましたが、初回は苦戦していた生徒さんも今日は手慣れた様子でチクチクと。(私も運針を初体験しましたが、針のポジションと布の動かし方に大苦戦しました)

感覚を呼び戻し、ここから浴衣作りに取り掛かります。
まず、衿と共衿の裁断をするために印つけを行います。裁断はやり直しが出来ないので、印つけや採寸は生徒さん同士確認し合いながら丁寧に行っていました。



そして緊張の裁断です。みなさん慎重に進めていき、無事に裁断することができました!

ここで前回までに仕立てていた身頃と衿をまち針で留め、縫い合わせていきます。
説明の際は、熱心にメモを取りながら聞くも、普段なかなか耳にしないパーツの用語にちよっぴり混乱も。
難しいポイントは先生から丁寧な指導を受けて、完成に向けて黙々と針を進めていきます。

残り時間に焦りもありますが、生徒さんの「よーーし!(縫い上げるぞ!)」の掛け声に、他の生徒さんも笑顔に。回を重ねることで生徒さん同士一体感も生まれ、とても良い雰囲気の中で作業を進めていくと、ほぼ浴衣の型が見えてきました。





しかし衿のカーブの部分に三衿芯を入れて内側の縫い代を押さえるなど、細かい工程はなかなか難しく、夢中に針を進めるも、ここでタイムアップとなりました。
「最後までやりたい」「もうちょっとで出来そうなのに」と先生も生徒さんも悔しそうでしたが、ここまで一生懸命作ってきた浴衣に袖を通すと「わ~!きれい!!」「嬉しい!!」などの歓声があがり、笑顔で記念撮影を迎える事ができました。



今後はタミカ先生の和装教室で完成までフォローを頂けるとのことで、もう一踏ん張り。完成した浴衣に帯を合わせて、メイクをして、ちょっぴり誇らしげな生徒さんたちの姿が目に浮かびます。

スピーディで生産性を求められる世の中だからこそ、思いを込めて1から一つずつ作り上げられたモノは、温かな感動を与えます。

この夏、世界に一点だけの自分の浴衣を着て、ステキな時間を過ごして欲しいなと心から思いました。



レポート:竹島愛美 写真:本間さゆり