シブヤ大学

授業レポート

2017/7/24 UP

らぶらびを作ろう!

頭のなかで思い描くものを、実際に表現できたら…。
だれもが、こんなことを思ったことがあるのではないでしょうか。
絵、文章、音楽、手芸、表現方法はたくさんありますが、イメージを形にするのは難しいものです。

本日の授業は、「らぶらびを作ろう!」。
工房ぱれっとの作家さん達から、ミニサイズのらぶらび(うさぎのぬいぐるみ)の作り方を教わります。

今回授業にご協力いただいた「特定非営利活動法人ぱれっと」は、働く・遊ぶ・暮らすなどの生活局面で、障がいを持つ人の問題解決を通じ、すべての人が当たり前に過ごせる社会を目指して活動しています。

ぱれっとには、障がいのある人の自立を目指した働く場「おかし屋ぱれっと/工房ぱれっと」、障がいの有無に関わらず集まれる場「たまり場ぱれっと」、障がいのある人の地域生活をサポートする暮らしの場「ぱれっとホーム」、障がいのある人もない人も共に暮らす家「ぱれっとの家いこっと」などの様々な活動があります。

先生&参加者のみなさんの自己紹介を終え、いざ製作へ!!


▲らぶらびづくりの材料。

■土台作り
まずは、らぶらびの土台作りです。
今回は時間の都合上、完成済みの土台を用意してくださっていたのですが…

熱意のある参加者の皆様のうち何名かは、土台を一から作成していらっしゃいました。
なかにはうさぎ以外に、イヌを作成する方も。皆様の個性があらわれて、とても楽しい現場でした。

装飾の色や柄とのバランスを考え、100種類以上ある土台の布を、慎重に選んでいきます。



優柔不断な私は、
「先生〜、この服には、どの色が似合いますか〜」
と助けを求め、ようやく布を決めることができました。

型紙を使って布を型取り、綿を入れて縫えば、土台の完成です。

■休憩
休憩時間には、「おかし屋ぱれっと」自慢のクッキーとオーガニックの紅茶を頂きます。
実はこのクッキー、生地を冷凍保存して大量生産するのではなく、毎日粉から手作りする本格派!



皆さん、作業中は集中し過ぎて会話がほとんどなかったのですが笑、美味しいクッキーを前にすると、自然と会話が始まります。

■装飾
土台作りが終わると、いよいよらぶらびの装飾です。
装飾の仕方は十人十色。 服を着せたり、巻きスカートにしたり、ボタンを立体的に取り付けたり、色とりどりのフェルトを貼ったり....。 中には、水着を着たセクシーならぶらびまで!



黙々と製作を進める会場内...。こだわりにこだわりを重ね、時間ギリギリまで、皆さん製作を進めていらっしゃいました。

■発表
最後に、皆さんが製作した自慢のらぶらびの発表会を行いました。



同じらぶらびでも、全く違った作品に仕上がり、会場からは驚きと感嘆か聞こえます。
オリジナリティ溢れるらぶらびからは、参加者の皆さんの個性が溢れ出ていました。

■終わりに
今回の授業は、らぶらびを楽しく製作することを通して、障がいがある人も、そうでない人も、関係なく交流ができる場があればという想いから生まれました。

実は、今回お世話になった工房ぱれっとの「ぱれっと」という名前は、絵の具の道具から名づけられています。

“ぱれっとの上で様々な色が出会い新しい色が生み出されるように、色を人に置き換えて、障がいの有無性別人種に関係なく、いろいろな人たちが出会い、交流することで新しい可能性を生み出していきたいと願っています。”
(NPO法人ぱれっとHPより)

今回の授業でも、障がいの有無・性別・国籍に関係なく、様々な出会いと対話が生まれ、新しいアイデアが溢れました。

今まで関わりのなかった人たちからインスパイアされて作ったらぶらびは、一人で作るよりも、素敵な作品に仕上がったはずです。

らぶらびを作ることを通して、色とりどりの個性と出会い、化学反応が起きて、新しいものが生まれる、そんな素敵な授業でした。



(レポート:萩原 望、写真:吉川真以)