シブヤ大学

授業レポート

2017/3/10 UP

真冬の“よさこい”体験会
~ある一人の社会人が始めた
みんなでつくるよさこいチーム~

関東に春一番が吹き荒れた、その翌日。
「真冬の“よさこい”体験会」に参加してきました。

今回の会場は、一足踏み入れるだけで若かりしあの頃に戻れる体育館です!
…しかし寒い。授業タイトルに偽りはありません。
否応にも踊りたい気持ちが高まります!

■講義で知る“よさこい”の伝統と広がり
よさこい祭りの発祥は四国・高知県。
高知市の景気を盛り上げるために始まったお祭りは、いまや年間を通して、全国で踊られるようになりました。鳴子とよばれるしゃもじ形の音具を持って踊り子たちが舞う姿を観たことがある方も多いのではないでしょうか?

受付と着替えを済ませると、先生方の登場です。
本日の先生は、安心院(あじみ)さん率いる「ゆかりとよしみ」の皆さん。



女性が多めですが、10代~50代まで約20名のメンバーが所属するチームとのこと。
表情からチームワークのよさが見て取れます。

先生方も交え、お互いに自己紹介をしてみると、実際によさこい祭りを観て踊りたくなった方や本場高知ご出身の方(ここでざわめき…)など参加理由は様々。これはこのあとのよさこい体験が楽しみになってきます。

まず、先生からよさこいの概要や決まりごとについてレクチャーを受けます。
私もよさこい祭りを何度も観ているのですが、曲調も衣装も各チーム個性豊かで、「よさこいとは?」の部分を不思議に思っていたのですが・・・①鳴子を必ず持つこと、②曲中に”よさこい節“を入れること、その2点のみが必須であり、あとは自由!なのだそう。
これには生徒さんからも「へぇ~」という声が聞こえて来ます。

次に、先生方の「ゆかりとよしみ」の由来について伺います。かわいらしい名前ですが『全国の縁(ゆかり)と誼(よしみ)をつなぐ』がコンセプトになっているそうです。2016年の結成時からは”ご縁“があって岐阜県上之保地域のゆるキャラ『ゆずりん』のテーマソングで踊っています(これがカワイイのです…!※後述)
今後また別の地域とのコラボレーションも展開されていくかもしれません。
踊り子と観客と地域をつないでいくアツいお祭り、聞いているだけでわくわくしてきます!!

■簡単なようで奥が深い“鳴子(なるこ)”
と……
「では、さっそく踊ってみましょう!」

(わーい!)

それぞれに鳴子が配られ、ストレッチ開始。広い体育館で全員が一つの円となって入念に行います。イチ、ニ、サン、シ・・・と響く声がやっぱり懐かしさを感じますね。わくわくと裏腹に、冷え切っていた体がほぐれていき準備万端!




続いて両手に鳴子を持って、上・横・下で鳴らしてみます。





■“正調”と先生オリジナルのよさこいを体験!
ひと休み後、ついによさこいを踊ります!
1曲目は『正調よさこい』。先に述べた“よさこい節“はこの曲の一節です。
足の運び、手の動き、それぞれ習得してグングン進めていきます。盆踊りのような曲調でで親しみやすい! 生徒さんもセンスがよく、短時間でマスターされていました。すごい。

2曲目は『ゆずりんPA~YOSAKOIver~2016』。「ゆかりとよしみ」の今期のテーマソングです。
最初に先生方がお手本を見せてくれたのですが…かわいい!そして動きが速いっ(汗




ゆるキャラのテーマソングだけあって、かわいい要素満載の振り付けとなっています!
先生方が生徒さんの間に入り、やさしく指導が続きます。生徒さんたちも分からないところを確認するなど、皆さん真剣な表情に。


「♪ゆずりんPA~ゆずりんPA~」というキャッチーな歌詞と共に弾ける笑顔。最初の戸惑いが嘘のようです。もちろん完全習得は出来ないのですが、なんとか形にしたいと頑張る生徒さんと先生の姿に胸が熱くなりました。




時間いっぱい使って、本日の授業は終了です。
生徒さんからは「観るのとやるのとでは大違いですが、楽しかった」という意見が多く聞かれました。
大人になってから「仲間とひとつの目標に向かって頑張る」ってなかなかない経験ですが、このひと時だけでも爽やかな一体感が生まれました。




「ゆかりとよしみ」の活動はまだ始まったばかりですが、今後各地のお祭りに参加していくとのこと。新規メンバー大募集中とのこと。
このレポートを読んでくださった皆さん、これも何かの“縁”、一度よさこい体験してみてはいかがでしょうか。次に観客を笑顔にするのはあなたかもしれませんよ。


「ゆかりとよしみ」 ホームページはこちら
http://yukariyoshimi.wixsite.com/yukaritoyoshimi



(レポート:山口知圭子 /写真:山口知圭子、伊藤扶美子)