授業レポート

2017/1/27 UP

それぞれが考える「本のある場所」

よく晴れた土曜日の朝、教室は渋谷図書館です。

渋谷にも図書館があったんだ…と教室にわくわくしながら、授業が始まりました。

今日の授業は
それぞれが考える「本のある場所」
先生は、H.A.Bookstore店主の松井先生です。

最初に先生から、
「ここの図書館、本屋にはない本があって面白いですね~」とお話がありました。
図書館も「本のある場所」。

どんな授業になるか楽しみです。

■わたしのまわりの「本のある場所」

「参加者と同じ目線で話したい」と言って、
先生は参加者と同じく椅子に座りながら、『本のある場所』について話していきます。




まずは、生活の中で本を見かける場所はどこか?参加者同士で話してみます。

ラーメン屋のマンガ/仕事場/美容院/ゲストハウス/サウナ…

ここにもある、あそこにもある!と生活の中の本を再発見していく感覚です。
(サウナにも本があるとは、先生も驚きだったようです…!)


こうやって見ていくと、本屋さんがなくなっていくというニュースもありますが、
「本のある場所」はたくさんありそうです。

先生からは、
いわゆる街の本屋だけではなくて、本がある空間をつくることなども
広い意味での本屋なのではないかと話がありました。

本屋の形はひとつじゃない、という考えにはっとさせられました。


■先生の、本のある場所

では、松井先生はどのような活動をしているのでしょうか。

先生は、本を売って生きていく、という思いから、
本が売れる世の中にしたい(そうでないと自分が暮らしていけない)と考えているとのこと。

実際にはつくる/売る/届けるという3つのことをやっているそうです。

インタビュー誌『HAB』を作りながら、「H.A.Bookstore」という本屋を運営、取次として様々な場所に様々な本を卸売りして届けています。

これはすべて「本が売れる世の中にする」ための活動です。
日常的に歩いているところに本棚があるといいな、と話してくれました。

話している先生から本への想いが溢れています。

また、先生からいくつか本のある場所を紹介いただきました。
新刊だったり古本だったり、ギャラリーがあったり…

場所もやり方もたくさんあって、それぞれにそれぞれのいいところがある。

みなさんは、どんなスペースを作りたいですか?


■ほしい、つくりたい本のある場所

いろんな事例を知った後は、
実際に、自分たちがどんな「本のある場所」を思い描いているか、話していきます。



上がった意見と先生のアドバイスの中から抜粋して、紹介します。

-ブックカフェを作りたい。

いままで本に関わってこなかった人を、本好きにしたい。
(自分が母に進められて本が好きになった経験から…)
フェアをやったりして、本と併せてものを売るのもいい。

→カフェに本がある/本屋にカフェがある、店の作り方次第でどちらがメインになるか決まる
→本屋バルのようにたとえば食べ物をきっかけに本屋に来てくれることもある。
→場所をつくると、勝手に人が来る、ということも。

-本を紹介し合うような街角の風景がつくりたい

読書会が好きで、いろんなところで本を紹介しあえたらいいと思う。
本を媒体として、相手のことが分かったりする。

→共通のマークを作って、「このマークを掲げている店は読書会歓迎です」とすぐわかるようにするのはどうか。
→「小布施まちじゅう図書館」という、図書館を町中に増やす活動もある。

-ゆっくり本を読む場所がほしい

家以外で本を読みたいけど、分厚い本を持ち歩くのは重い。
本を置いておけて、大切に保管してくれる、読みたいときに行く場所があるといい。

→ボトルキープならぬブックキープ、面白い。
→「fuzkue」(渋谷区初台)「アール座読書館」(杉並区高円寺)など、読書専門カフェもある。

どんどんアイディアが出てきます。

そして先生が出してくれる例を聞いていると、
自分の思い描くものが具体的になったり、それもいいなと思えたりします。

何より、本を通していろんな可能性を話しあえるこの場が、とても貴重でした。


■授業の感想

この授業を通して、
「本のある場所」は決して画一的でなく、いろいろな可能性があるんだと学びがありました。

私は具体的なイメージがあったわけではないのですが、
最後には「何かやってみるのもいいかもしれない!」と感じることができました。

本との関わり方も十人十色。

これからどの「本のある場所」に行こうか、

どんな「本のある場所」を作ってみたいか、

どんな風に本と関わっていきたいか…自然と考えてしまいます。


そして、授業が終わった後も、

参加者同士でアイディアについて話したり、先生と話したり、

広がっていく世界がそこにはありました。



みなさんは、どんな「本のある場所」に行きたいですか?

(レポート:菅井 玲奈 / 写真:野原邦彦)


先生から紹介のあった「本のある場所」

・荻窪Title(東京)

・誠光社(京都)

・本屋B&B(東京)

・EDIT TOKYO(東京)

・ひらすま書房(富山)

・いと本(新潟)

・MONTAG BOOKSELLERS(京都)

・ひなた文庫(熊本)

・マイクロライブラリー