授業レポート

2016/12/15 UP

食べられる土器“ドッキー”をつくる!
自分史を土器化する
可笑し(お菓子)な考古学教室

食べられる土器“ドッキー”をつくる!自分史を土器化する
可笑し(お菓子)な考古学教室

『ドッキー』と聞いて、


思わず「なにそれ…!」と私は興味をそそられてしまいました。


 


今日の授業は、


『食べられる土器“ドッキー”をつくる!自分史を土器化する可笑し(お菓子)な考古学教室』


そして先生は、おかし作り考古学者の下島 綾美先生(通称ヤミラ先生!)


食べられる土器?おかし作り考古学者?どんな世界が広がるのでしょうか。


 


■土器が伝えるもの、ドッキ―とは?


まずはじめに、考古学者のヤミラ先生から、「土器」についての説明を受けました。


 


土器は、古来なべとして使われていたもので、出土されるときは土器片として出てきます。


考古学者は、出土された土器片から、その土器がどんなものかを調査するそうです。


 


ヤミラ先生によると、


「土器は、作った人に由来する何かがたくさん詰め込まれた器」とのこと。


 


土器には時代ごと、地域ごとで違いがあり、土器様式と言ってまとまりがあるものだそうです。


地域ごとにお雑煮の味や見た目が違うように、土器にも「ご当地」があるのです!


具体的には、文様/粘土の色/混和剤の種類の3点を見ることで、その土器の持つメッセージを読み解きます。


「その土器が大切に扱われていたのか?」までわかってしまうとのこと!


 


そして今日は、食べられる土器“ドッキー”をつくります!


ドッキ―とは、土器片型クッキー(土器+クッキー)のこと。


ヤミラ先生は、考古学者として土器を観察しその特徴を捉え、それをドッキ―にすることでさらに土器を私たちに分かりやすく伝えてくれます。


 


■ドッキ―を作ろう!


今日作るのは、自分ドッキ―です。


自分ドッキ―とは自分を映す鏡。


出身、所属、家族、好きなもの…自分史をドッキ―にのせて表現します。


 


作る際のポイントは、土器片が出土したときに見るポイントと同じ3つです。


・文様: 自分を表す道具で文様をつける (地元の名物、ペット、仕事など)


・粘土: いろんな食用パウダーをクッキー生地に練り込む


(竹炭、どんぐり粉、抹茶パウダー、ハッピーパウダーなど)


・混和剤: 食感のつぶつぶをクッキー生地に練り込む


(チアシード、けしの実、ごま、アールグレイなど)


 


たとえば、強くなりたい人はミロ、幸せになりたい人はハッピーパウダーなどなど、どんな意味を込めるか、が重要になってきます!


 


まずはヤミラ先生のデモンストレーションです。


土器の焼け方の差を表現するのに外側と内側の生地の色を替えたり、本当に縄を使って「縄文」をつけたり…


土器が割れるときは、水平に割れるものだから、切るときはまず水平に切る。


自分ドッキ―とはいえ、「土器片の再現」をする作業はなんだか不思議です。


 


早速、ひとりひとり自分ドッキ―を作ります。


生地をこねて、パウダーを入れて、思い思いの形にします。


参加者同士、「これがいいね、これは何を入れたの?」と楽しく聞き合います。


 


そして、無言になる瞬間。


みんな、自分ドッキ―を作ることに夢中です!


この感覚…なんだか久しぶり!


 


■自分ドッキ―紹介


焼き上がりのドッキ―を出すと、「おぉ~!」と言う声。


見事な土器片が焼き上がっています。


 


そして、全員で自分ドッキ―紹介をします。


 


考古学的な考え方で見てみてください、とヤミラ先生。


なぜこの文様にして、それをどう表現したのか、何を使ってこの文様を付けたのか…


自己紹介よりもなんだか緊張します…!


 


みなさんのドッキ―に込めた想いを聞くと、、


・ドッキ―にストーリーを込める人


・自分の大切なものを表現する人


・自分の出身地を表現する人


どれもその人自身がドッキ―に表れていて、ただ話をするよりも深くその人を知れるような…


土器って面白い!考古学って面白い!と思う瞬間でした。


 


何より、ヤミラ先生が「縄文力高いですね~」と言ったとき、


女子力ならぬ縄文力という言葉の力に、考古学の深さを感じました。


 


■ドッキ―がつなぐもの


なぜヤミラ先生はドッキ―を作るのか?


土器をドッキ―にする、うまくお菓子化するには…よく観察する必要があります。


よく観察すると、違いに目が行くようになります。


違いに目が行くと、そのものの価値に気付きます。


そこで分かった文化財の価値をみんなで共有したい。


そんな気持ちで、「おかし作り考古学者」として、活動しているそうです。


 


この想い、参加したみなさんは体感できたのではないでしょうか?


 


■授業の感想


『ドッキ―』と言う言葉に興味をそそられた私ですが、この授業に参加してみて、考古学的なものの見方にとても興味がわきました!


ヤミラ先生のおっしゃっていた、


「土器は、作った人に由来する何かがたくさん詰め込まれた器」という言葉、


自分ドッキ―を作りながら、自分を表現する難しさと共になるほどと思いました。


 


ドッキ―レシピは、「土器 クッキー」で検索すると出てきます。


皆さんも、自分ドッキ―を作ってみてはいかがでしょうか?


http://cookpad.com/recipe/2876550


 


(レポート菅井 玲奈 写真:山口こうじ・菅井玲奈)


 


※レポート本文に26件ドッキ―という文字が入っていました…