授業レポート

2016/12/15 UP

“育てる”って何だろう?
子どもをむかえること、親になること

“育てる”って何だろう?
子どもをむかえること、親になること

今回は「命をつなぐゆりかご」代表理事の大羽賀さんをお呼びして
子どもを育てること、親になることを考える授業を行いました。
大羽賀さんは特別養子縁組活動を通して、生まれてくる子どもの命を守り、
子どもと出会いたい夫婦と、その子が愛される家庭で育つよう両者を結びつける活動を、
30年以上も続けてこられた方です。
またご自身でも5人のお子さんを育て上げた、子育ての大ベテランです。
授業はまず、大羽賀さんのこれまでの体験談を聞くことからスタートしました。

大羽賀さんは子どもを”人として”尊敬し、どのような疾病・障害があろうと、
その子の個性として受け入れ、個性に即した子育てを実践してきました。
子どもをどう育てたらいいのかは考えず、子どもたちから教わりながら親になっていったそうです。
だから大羽賀さんは養子縁組の活動において子どもを託す時、
その夫婦の人柄を一番に見極めるそうです。
それは子どもの個性を尊重し柔軟に対応できる家庭こそ、子育てに必要だからです。
”子どもは溺愛されなければならない”、”なんとしても愛された環境で育ってほしい”という信念が
その活動に強く息づいていると感じました。

子どもを人として尊敬するという考えは
”子どもに嘘をつかない”という行動にも繋がります。
子どもだから誤魔化せると考えていると、彼らはすぐに大人の嘘を見抜くそうです。
大人の嘘が積み重なっていくと、子どもは大人を信じなくなります。
だから大人は子どもに正直に話さなければならないそうです。
また、親が子どもを幸せにするのではなく、
親は、子どもが幸せを掴む力を持たせてあげることだという考えも
子どものことを尊重した考え方だなと思いました。
他にも、子どもの成長に対する兄弟からの影響、子どもの試し行動への対応の仕方、
夫婦の向き合う姿勢など興味の尽きない話が続き、いつの間にか予定していた休憩時間が過ぎていました。

授業の後半では、
1.子どもを丸ごと受け入れること、
2.夫婦、家族が向き合うこと、
3.子どもをもつ、親になって得られるもの、
以上の3つのテーマに分かれて参加者同士で話し合いました。
子どもを受け入れるテーマでは、個性や好みに対しては受け入れる余裕があったとしても、
もし子供が人に迷惑をかけた時、それでも丸ごと受け入れることができるかなど、
なかなか答えがでないような場面もありました。
また、自分の両親はどう育ててくれたか、思春期では親にどう反抗していたのかなど、
普段なかなか考えないような話題にも繋がりました。
そして合間に先生がグループに参加して、テーマに沿った話をしてくれました。
子供を受け入れる事とは、どんなことが起きても子どもを尊敬して信じる事だと教えていただいて、
参加者の皆さんはとても納得されているようでした。

熱のこもった先生のお話を聞くうちに、あっという間に終了時間。
参加者のみなさんは、「子供の事を考える良いきっかけになった」と満足されていました。
子育てには正解はなく、子どもの成長に伴って、
次から次へと考えることが出てくるそうです。

今回の授業のような、経験者の話を聞いたり、周りの人と話しあったりすることも
子育てにはとても必要なことだと思いました。


(レポート:鈴木武 写真:吉開崇人)