シブヤ大学

授業レポート

2016/11/10 UP

園芸なの?芸術なの? 
~知識ゼロでOK!BONSAIはじめます~

今回の授業は、多くの人にとって近いようで遠かった「盆栽」についてです。
定員をはるかに上回る応募を頂き、事務局でも驚きの声が上がっていました。

授業の準備のために盆栽を運搬している段階で、目に止めて「美しいですね〜」と声をかけて下さった方もいらっしゃり、授業への期待がじわじわと高まります。
先生の瀬川健太さんが心を込め、手をかけて育てられた盆栽を教室の前に並べるともうそれだけで美しいお庭がそこに出来たようでした。




授業は満員御礼!いざ始まってみると、さながらそこは2時間の「盆栽白熱教室」。
瀬川さんのテンポの良いお話に生徒の皆さんはもちろん、私達スタッフもぐいぐいと引き込まれていきました。




近年、海外でもじわじわと人気が集まっている盆栽ですが、結局盆栽って何なんだろう?


瀬川さんのお話では、盆栽は「美観」を大切にしており、それそのものが「宇宙」なんだそうです。園芸が植物の生育を大切にするのとは少し異なります。
ひとつの盆栽だけでも、そこには「景色」が出来上がるのですね。
盆栽、奥深いです!!


授業は二部構成で、前半は瀬川さんが盆栽について種類や生育方法など様々な切り口からレクチャーをしてくださいました。と言っても一方的なお話だけでなく、生徒さんたちから「水をあげているのに枯れてしまうのですが、どうしたら良いのか?」「肥料は必要ですか?」など出た質問に答えつつ、そこから話を膨らませつつ進行するインタラクティブでとても活気のある授業でした。
どんな質問にも丁寧に答えられる瀬川さんの知識の幅と深さに、終始会場からは「へぇ〜!」と感嘆する声が上がりっぱなしでした。


後半は、瀬川さんが実際にライブ剪定(改作という表現の方が正しいかも)をして下さいました。




全員、先生の手元を食い入るように見つめています。
剪定というと枝を少し切り落としたり、葉の形を整える程度かなと思っていましたが、結構ザックリと鋏を入れられる様子にはさすがに会場全体がびっくり。
before→after がこんなに違うんだ!と思いました。




さらに、瀬川さんはこれをきっかけに盆栽を始めてもらえるように、と数に限りはあったものの真柏と雑木の苗木をお土産に準備をしてきて下さいました!!



近くて遠かった「盆栽」。近年、世界でも盆栽は芸術品として人気が高まっていると聞きます。ですが、堅苦しく考えず、まずは自分の好きな樹木を選んで自分だけの「宇宙」を作るように、とにかく楽しんで始めてみよう!と今回の授業を通して感じて頂けたのではないかなと思いました。
とっても素敵な時間でした。ご参加頂いた皆様、ありがとうございました!





(写真:池田愛/レポート:裏川千智)