シブヤ大学

授業レポート

2016/10/19 UP

Tシャツの購入で、みんなが参加できるチャリティー体験。
〜NGO/NPOに寄付を集めるソーシャルウェアブランド「JAMMIN」〜

今日の先生は、京都発チャリティー専門ファッションブランド「JAMMIN」を
立ち上げた高橋圭佳吾さん。



きっかけは?
大学時代は、ほとんど授業に行かずバイトとクラブに明け暮れ、遊びほうけていたという高橋さん。
ところがある日テレビを通して見た途上国の現状に衝撃をうける。
そのドキュメンタリーで、好きなヒップホップアーティストがアフリカで井戸を掘る姿を見て、途上国開発に興味をもったそう。大学院1年生のときだった。
少しでも力になりたいと思った高橋さんは、2008年開発コンサルに就職。フィリピンに水道をつくるという事業に携わる。
しかし、そのプロジェクトの規模や数字の大きさと目の前の現実に葛藤。
「ほんの少しでもいいから、自分たちにできることをしよう」と決意し、同期だった西田太一と共にJAMMINを始める。
毎週異なるNGO/NPO団体のTシャツを作り、その売り上げの一部を支援団体に寄付。
現在までに約120団体と連携し、700万円以上をチャリティーしている。

Our Mission
1,「かっこいい」チャリティ
大量生産、大量消費、海外生産、ファストファッションが台頭し、低価格が進むアパレル業界。
チャリティTシャツというと、なんとなーくダサいイメージがあり、寝巻きに使われることが多かった…名づけて「チャリティTシャツ寝巻きになる問題」(笑)を解決すべく、JAMMINはかっこいいデザインのチャリティTシャツを、毎週世の中に発信している。
「チャリティだからダサくでも」ではなく「かっこいいから買いたい」へ。
JAMMINのTシャツはまさにそう思わせてくれるものばかりです。



Tシャツは全て国産。生地、染色から全て国内で行っています。
「顔が見える商品作り」とうたっている通り、
HPには、「誰が」「どこで」「どのように」Tシャツを作っているのか
非常にわかりやすくまとまっているので、ぜひ覗いてみてください♪

2,「わかりやすい」チャリティ
実際、いくら寄付されてどのお金はどう役に立ったのか…
そこを明確にするため、JAMMINは「売り上げの○%寄付」より更に分かりやすく
「1枚700円寄付」としています。
さらに毎週変わる支援団体がその後どのように資金を生かしたのか、HPで見ることもできます。
プレゼンの中で出てきた「NGO/NPOの週刊誌」という言葉が印象的でした。
JAMMINのHPを見てみると分かりますが、支援する団体の概要がとーっても分かりやすくまとまっています。感動。この記事を毎週読むのも非常に勉強になる!!
問題を知るきっかけを提供してもらえます(^^)


さてここからは、「JAMMIN」を立ち上げるまでのドロドロ…いや苦労話。
高橋さん、西田さんともにアパレル未経験…どうやってここまでやってきたのか
気になるそのやり方とは…

「気合い」!!!笑
「とにかく人に会う」「とにかくやってみる」という
ファイト一発根性をモットーに数々の壁を乗り越えてきました。



JAMMIN設立までに、2人で調査した路面店は100店舗以上、ECサイト100社以上!
同業関係者30社にヒアリングを行い、イベントに30以上参加。
配った名刺は3ヶ月で約1000枚!

その他プリント工場や製版工場、縫製工場に修行へ…。
なんたる「行動力」!!!
このように努力に努力を重ね、がむしゃらにやっていた結果…
多くのメディアに声をかけて頂き
日本経済新聞、読売新聞、朝日新聞(web)、マイナビ、ニコニコ、BIGLOBE、livedoor、KBSラジオやソトコトにも掲載されました!!

ネット販売だけでなく、実際の店舗にもJAMMIN Tシャツを置いてもらえるよう
200店舗ほど飛び込み営業をしたという高橋さん。
設立からまだ2年もたっていませんが、これだけ多くのメディアで取り上げられ
様々な人に受け入れられているJAMMINの進化は、この高橋さんの人柄にもあるんだろうなと強く感じさせられました。

営業力のコツはとにかく「相手の話を聞くこと」だそう。
その中で相手に響くワードやコンテンツを見つけ、ガーッとね☆

JAMMINにとっての成功とはなんですか、という質問に対しては
ふらっと立ち寄った居酒屋で注文したビールがたまたまチャリティ付だったというぐらいチャリティーが自然に社会に浸透すること(^^)
渋谷の町でJAMMINTシャツを着た人と普通にすれ違うこと(^^)

また、今後販売を企画しているブレスレットについて「どうやったら渋谷のギャルやチャリティに興味がない人にも届けられるか?」を会場の皆さんに考えてもらいました。
皆さんからは、暗いところでも目立つように光る素材だと、走るときに目立つのとアクセントになって良いのでは?ブレスレットだけでなく、チャームも選べるようになると、カップルにも受けそうなど、様々な意見が聞かれました。



今後も、JAMMINがどんなNPO/NGOを紹介してくれるのか、
どんなかっこいいTシャツが登場するのかとっても楽しみにしながら待ってまーす♪


(レポート:鈴木麻美/写真:榎本善晃)