シブヤ大学

授業レポート

2016/9/10 UP

地方を選んだ女子の新しい暮らしかた
〜移住女子の先輩たちと、これから移住するわたしのこと〜

仕事終わりにも関わらず30人弱の方が参加♪地域、移住、新しい暮らし方/働き方などの キーワードに惹かれた方々同士のアイスブレイクは自然と話が盛り上がりました(^^)

今回の先生はプレ移住女子の土屋さん。熊本県五木村生まれ。現在はNPO法人ETIC.で働き、故郷である熊本県五木村にUターンするべく準備中です。2015年10月全国移住サミットでは、モデレーターを務めました。



土屋さんが育ったところは、人口1200人弱の小さな村。なんと自宅から最寄りの自動販売機が7km先、小学校の全校生徒は7人!



土屋調べによると、五木村の森林率は96%!人口密度は4.8人/㎢!※熊本県:245人/㎢、渋谷区:1万4211人/㎢
そんなど田舎ぶりをアピールしつつ、言葉の端々から五木村への愛を感じました。

“大人が子供に「ここはいいとこ」とちゃんと言える村にしたい”


土屋さんが何度か繰り返していたこの言葉が印象的でした。

最近地元のおっちゃんたちの元気がなくなっている気がする…。年齢のせいだけじゃない。きっと、昔のように子供たちにいろんなことを「教える・伝える・自慢する」機会が減ったからだ…。土屋さんが子供の頃は炭の作り方にとどまらず炭窯の作り方、森や川での遊び方など地元のおっちゃんに何でも教えてもらった。そう、そうやって自分たちがやってきたことを下の世代に伝えるのがおっちゃんたちの喜びや楽しみにもなっていた。自分たちが経験してきたことを「自慢する先」がどんどんなくなっている…でも自慢する先は子供だけじゃなくても、素直にその自慢を受け止めて感動してくれる人あればきっと誰でも大丈夫、他の地域から来た人々でいいんじゃないか。だから、まずは五木村のファンになってもらえる人を増やす仕組みを作り、おっちゃんたちに誇りを取り戻してほしいと語る土屋さん。



また、移住女子の先輩方も何人か紹介してくれました。

ボランティアで新潟県のある集落で出会い、食に対する思いや集落の日との思いに共感して移住した佐藤さん。定期的に通ううちに移住を考えるように。今は近所に住むおじいちゃんに一から農業を教えてもらって充実した日々を送っています。

東京の IT 企業でバリバリ働いていたが、 3.11をきっかけに価値観が変わった栗原さん。 震災直後、近くのスーパーでお米を買うために長い列に並んだが目の前でお米が売り切れ。 いくらお金を持っていてもどうしようもないことがあると気付き、「生きる力」を身に付けたいと思い新潟県に移住。

大学の授業で、移住女子が作ったフリーペーパー「ちゅくる」と出会った水沼さん。移住女子に憧れ、大学を休学して新潟でインターンシップ。農業や直売所の手伝いなどをしながら地元の人のエネルギーと愛を感じる日々を過ごす。大学で福祉の勉強をして卒業した後、新潟に移住予定。

そして個人的に一番響いた言葉が “自分が求めるライフスタイルが本当にその地域にあるのか”という問いかけ。田舎暮らしは自然が豊かで地元の人も優しくて物価も安くて…といいことばかりではありません。人付き合いや不便さなどしっかり考えた上で移住を決めることをおすすめします、と。最近地方での暮らしになんとなく惹かれている私をハッとさせた言葉でした。

移住することは決してゴールじゃない。スタートなんだと改めて気付かされました。その場所でその人たちがどんな日々を過ごしているのか、自分はどんな暮らしがしたいのか、今一度自分自身に問いかけてみようと思いました。

最後に、移住に際して多い質問を3つ!
Q1. お金は大丈夫?経済的にやっていける?
小さな仕事をいくつも持っている人が多い。  直売所や地域のお店の手伝い、執筆活動、農業など。

Q2. 移住のコツは?
自分の行く地域でなんでも相談に乗ってくれる師匠がもてるとクリアできることが多くなる。

Q3.1人で知らない地域に行くのは大丈夫?
先輩移住者がいる地域にいくと、相談にのってもらえるしリアルな実体験を聞くことが出来る。

土屋さんがどのような道を歩んでいくのか、今後も気になります♪


(レポート:鈴木麻美/写真:榎本善晃)