シブヤ大学

授業レポート

2016/1/7 UP

「LET’S SHAKE!!!」
(楽しみ方は無限大!
アフリカ生まれ日本育ちの楽器『パチカ』で遊ぼう! )

 


ざわざわ...。
しゃらしゃら...。
パチパチ....。シャカシャカ....。


席で目を瞑り、明かりが消えて薄暗くなった音楽室は、先生とスタッフの鳴らす楽器でアフリカのジャングルのような音が溢れています。そこに「パチカ」の音がだんだん聞こえてきます。
この「瞑想」から授業が始まりました。


タイトル通り、アフリカ生まれ日本育ちの「パチカ」。
日本の雑貨屋さんの隅っこに控えめに売られていたのが出会いだそうです。


「もともとパチカは乾燥したアフリカにあるアサラトの実から出来ていたため、当初は日本の湿度の高さですぐに割れてしまっていました。そこで、プラスチックで楽器を作り『パチカ』と名付けたのがはじまりです。


ちなみになぜ日本育ちかというと、アフリカにないような多彩なリズムが生まれたからなんです」


そんなパチカを作って行きます。
先生が用意して下さった色とりどりの玉と紐の中から玉4つと紐2本選んで、2つで1組のパチカを作りました。玉にある穴に紐を通し、紐の両端に結び目を作って止めれば完成です。
4つとも玉の色が違う人、左右で色を合わせている人、と個性溢れる「Myパチカ」が出来上がりました。




パチカが作れたら、早速レッスンの開始です!


「パチカは何拍子でしょう?」


先生の音を聞きながら、パッと手が上がって「3拍子!」
アフリカでは音楽は少し早めの3拍子の音楽が主流だそうで、パチカも3拍子で演奏します。


基本の鳴らし方は4つ。
玉を片手で包むように持つ、クローズシェイク。
ハンドシェイクの持ち方で人差し指と中指を開いてシャカシャカ鳴らす、オープンシェイク。
オープンシェイクの持ち方で玉を打ち鳴らす、クリックシェイク。
そして、片方の玉を指で固定し肘から先を前後に動かす「フリップフロップ」。

小休止をはさんでも、練習の音が絶えません。すでにみなさんパチカに夢中です。




授業の再開は先生のセッションから!



先生のセッション(パチカセッション)でリフレッシュした後、フリップフロップの特訓です。
肘と肩を直角にして邪念を抜いき、力を抜いて、玉を握らず指を合わせてまっすぐ伸ばすことで鳴らします。コツは「両手に手錠をかけられている感じ」です。

ちなみに、パチカには検定があるそうでフリップシェイクが出来れば3級、フリップフロップが出来れば2級合格。フリップフロップの音を意図的に左右でずらすことが出来れば初段だとか!


個人レッスンで一通り上達したところで、次はグループセッションです。
本日教わった4つの鳴らし方の他に口を使う方法や左右のパチカを打ち合わせて鳴らす方法など、合わせて6つの音でセンションです!





口の動きだけで音程を変えることもできるんですね!素敵なセッション、楽しそうです。
最後は全員でのファイナルセッション。
教わったこと、できるようになったことをもとに思い思いにパチカを鳴らします...




今日は6つのシェイクを教わり、それだけでも一様でないセッションができました。

シンプルにみえて慣れるまでコツの必要なパチカ。しかし限られたリズムでも、人とのセッションになると様々なリズムを楽しむことができます。また、ほとんど即興でリズムが作られていくので、パチカには決まったリズムはありません。そのときに生まれたリズムを楽しむ、というところに自由なアフリカの音楽の要素が残っているような気がしました。その時出会った人達とその場でシェイクを生み出して楽しむ、これがパチカなんだなと思います。


今までその名前と楽器の音しか知らなかったパチカ。しかし、そこには思いも寄らない歴史、楽しみ方やプロの技術など様々な一面がありました。

みなさんも一緒にパチカを楽しみませんか?



(レポート:松岡薫/写真:中村隆)