シブヤ大学

授業レポート

2012/10/26 UP

「自分アクセ」でめかしこむ秋

集まった生徒さんは14名。
下は6歳から、上はナント80歳まで!と幅広い年齢層の方が集まりました。

先生は、齋藤レイコさん。
これまでは、生徒さんとしてシブヤ大学に参加されていたそうです。
アパレルのお仕事や趣味での物づくりの経験を活かし、今回初・先生。
教室には、先生お手製のビビッドな毛糸のポンポンが飾りつけられて、いい雰囲気です。

今回は、身近なもので「自分アクセ」を作るという事で、用意されたパーツに加え、
生徒さんには「自分と関係する何か」を持参して頂きました。

自己紹介後、スクリーンで先生の作品を紹介。ビールがお好きということで、
ビールジョッキモチーフのポップでかわいいブローチなどなど。

用意されたパーツはフェルトに毛糸、スパンコールやビーズはもちろん、
トランプやアルファベットが印字された、懐かしいプラ板(先生お手製!)などなど。
カラフルで並べられただけで、満足してしまいそうです。

「自分アクセ」を作るとういこと以外に、ルールや縛りはありません。
針や糸を使わなくても、くっつければできちゃう「万能ボンド」もあって、
これで作品の幅は無限に広がりそうです!

皆始めは恐る恐る手に取り、持参してきたアイテムと合わせ、吟味吟味。
印象的だったのは、今回最年長の生徒さんが一番早くパーツを決めたこと!
人生経験と共に決断力は早くなるのでしょうか!?

とりかかって30分もすると、皆口数が減って作品作りに集中しています。
ハサミを手に取り、ボンドをこぼし、机を散らかしながら
夢中になった図画工作の授業のようで懐かしい…。

あっという間の2時間半。完成した人もそうでない人も。
ひとまず手を止め、出来上がった作品を一人一人紹介。

「お嫁にいきたいので、裏側にはなりたい苗字のイニシャルを入れました!」
と思いを込めたブローチ。
「息子のお嫁さんにプレゼントされたのが嬉しくて……。」
と素敵なエピソードに、カスタムされたパスケース。
「靴の修理をしているので、靴底使いました。」
かわいいキャラクターに大変身した靴底に先生も「かわいい!」と絶賛。
「山が好きなので」と携帯用フォークがついた、独創的かつ実用的!?なブローチなどなど。

トランプはこんな使い方があったんだ…この短時間でこんな大作を!と驚いたり、感心したり。
出来上がった作品は、デザインもアイデアも本当に個性的でまさしく十人十色でした。

私はと言うと、お裁縫は「大変そう……」のイメージで「いつかやりたい」でいたけれど、
今回の授業で「縫いたくないならボンドでくっつけちゃえ!」とやっているうちに
「ここだけ縫ってみようかな」と、針と糸を手にとってみたら、楽しい……!
いつの間にか苦手イメージ脱却のリハビリに。

先生の指導のもと、今回初めて編み物に挑戦された生徒さんもいたり
一人ではちょっと不安だけど、先生がいる事で「初めて」に挑戦できたり。

「ミシンもないし、お裁縫は苦手。」「パーツを揃えるのが大変。」
そんなこと障害にならないくらい、皆さん自由な発想とアイテムで作品を作っていて
アクセサリーに限らず、物づくりを始めるにもいいきっかけとなる授業でした。

今回参加された方は他の方の作品に刺激を受けて、更なる創作意欲が芽生えたのではないでしょうか?
私は後日、作ったブローチをつけて出かけてみました。
この「自分アクセ」がきっかけで、誰か話しかけてくれないかなぁ…。と密かに期待しています。

(ボランティアスタッフ 中島順子)