シブヤ大学

授業レポート

2006/9/20 UP

たった2時間でリズムが刻める充実の達成感

そこは小学校の体育館。「昔は学校に冷房なんて効いていなかったなぁ」などと、時代を感じながらも、やっぱり懐かしい学校という空間。そこで行なわれた和太鼓の授業は、20名の定員を越え、30名近い受講者と、大将横塚氏をはじめとする女和太鼓師の講師陣で体育館は活気に満ちていた。受講者のほとんどは20代から30代。友だち同志やカップル、小さな子供連れの家族などその構成もさまざまだった。
最初に千成雷のメンバーによる和太鼓の披露。体育館中に響き渡る和太鼓のリズムは、いきなり受講者のハートを「ドドン」と圧倒させた。千成雷の女性メンバーはみなさん細く華奢なのに、この時ばかりはとても勇ましく見えた。
横塚氏のジョークを交えながらの楽しいトークと“登録者を事前に確認して振り分けてきた”という手際のよい段取りの元、男女3チームに別れて早速和太鼓に挑戦。太鼓に対して構える角度と姿勢、基本のリズムを教わり、早速実践へ。太鼓に触れないチームも、自然に“エアギ(エアーギター)”ならぬ“エア太鼓”の要領で、感覚を掴んでいく。叩けばとりあえず鳴る、打楽器特有の容易さはあるものの、普段使わない筋肉はピリピリ状態。和太鼓はリズムを刻む音楽的要素と、全身を使って表現する動的要素、それに集団の調和に必要なかけ声、この3つの要素のコンビネーションなのだ。
何回かチームごとで基本のリズムを教わった後、パターンを変えたリズムに挑戦。最終的には一演目を演奏できるまでに。2時間の授業ではまだまだ素人の域なのだろうが、何より体中から邪気を叩き出したような爽快感と充実感が、受講者のみなさんから漂っていたのが印象的だった。
最後に横塚氏の粋な計らいで、全員に記念として名前入りの受講証書が手渡された。

(参加者: 近藤香織さん)