シブヤ大学

授業レポート

2011/10/21 UP

恵比寿で味わう旅ごはん! ~南米編~

元海外旅行添乗員のイラストレーター、とまこさんを講師に迎えて、
南米の旅バナシを聞きながらみんなで旅ゴハンを作って食べる会。
小柄ながら、元気いっぱいに南米の旅の思い出を語ってくれたとまこさん。
その熱いラテンへの思いに圧倒されます。
テキストは、ご自分の著書からの抜粋で、
イラストと写真ががふんだんに取り込まれた、わかりやすいものでした。

3,4人のグループに分かれて、紹介されたレシピを作っていきます。
この日のメニューは、
 - ムケッカ(シーフードのココナッツ煮)とジャスミンライス
- パパワンカイーナ(ジャガイモのピリ辛クリーム)
- タピオカのクレープ
- カイピリーニャ。


今回は、本場の食べ物にこだわったということで、
日本では入手が難しい食材が調理台にずらりと並びました。
デンデオイルやジャスミンライス、カシャーサなどといった見知らぬ食材を紹介してもらい、
みんな興味津々で見入ります。
家でもエスニック料理を楽しめるようにと、入手困難な食品の代用食材もきちんと教えてもらえます。

両手で抱えるほど大量のセロリや、市場で売られている量ほどあるパプリカなど、
食材はどれも新鮮で香り高く、見ているだけで元気が出てきそう。
パクチーは、日本一のクオリティを誇るハーブ農園から取り寄せたとのことでした。

会場はかなり年季の入った調理室で、
みんな「学校の調理実習の授業を思い出す」「懐かしい感じ」と口々に言いながら、準備を始めます。
南米料理を作るのは初めてという人ばかりでしたが、
男女ともにみなさん料理好きで、誰もが手際が良く、
わきあいあいとしたなごやかな雰囲気の中、快調に調理は進みました。

「作ったことがない料理ばかりなので、うまくできているるかさっぱりわからない」と言いながらも、
オリジナルの味がわからないことが逆に強みになって、大胆な味付けにチャレンジしてみるグループも。
同じ手順で調理をしても、グループごとに盛り付けされた料理は、それぞれに違う出来上がりになっており、
バリエーションの豊かさを実際に見比べることができました。

シーフードをベースにしたムケッカの華やかな色合いが、食卓に彩りを添えます。
パエリアのようですが、最後に添えるパクチーが目に鮮やか。
パパワンカイーナは、ピリ辛味のふかしイモですが、
クリーミーで甘みも感じられ、タバスコの量で風味が変わってさまざまな味を楽しめます。

デザ-トは、グアバジャムととろけるチーズが絶妙はコンビネーションの、甘いタピオカクレープ。
そして40度のお酒、カシャーサで作るカイピリーニャは、
ぶつ切りライムに注いで氷で冷やした豪快なカクテルで、とても爽やかで喉通りがよく、暑い夏にピッタリ。

ついみんなで飲みすぎて、どの顔も真っ赤になっていました。
みんなで作った南米ゴハンを囲んで談笑し、
どのグループも笑い声の絶えない、まさに南米ジカンを満喫しました。


片づけもみんなで分担し、あっという間に終わりましたが、最後に一つハプニングが発生しました。

計算ミスで、なんとお米を40合も炊いてしまっていたのです!
大量のご飯が余ってしまったため、みんなでおにぎりを作りました。
オレガノやチーズで味付けした、ジャスミンライスボール。
白米とはまた違う、エスニックな味のおにぎりができあがりました。

炊き出しのように握って握って、作った特大おにぎりは、全部で50個。
参加者の方々で分けたほか、同じ建物で開催されていたシブヤ大学囲碁教室の方々に差し入れしました。

今回は、エプロンや三角布、スリッパなど、個人で持参してもらうものがありましたが、
忘れ物は何一つなく、気持ちよく終わった旅ゴハンの会。
底抜けに明るいとまこさんから、ゴキゲンな旅と料理の話を聞きながら、
ラテンのノリで、楽しく南米ゴハンを楽しむことができました。

(ボランティアスタッフ 小野寺理香)