シブヤ大学

授業レポート

2011/4/25 UP

みんなの図工室01 ~作って、使おう!わたしの文房具~

今回の授業は、西武渋谷店 A館7階のサンイデー渋谷の教室スペースをお借りして行いました。手作り雑貨が並ぶお店の一角で、いるだけで想像力が膨らんでワクワクするような教室です。

大きな机を囲み、まずは恒例の自己紹介からスタート。
今回は「あなたの3.11体験」がテーマになりました。

いよいよ書類挟みの作成が始まります。今回は淡い青とベージュの大きな厚紙全面に全員でスタンプとシールで模様を作ります。これだけでも壁紙として使いたいくらいおしゃれなものが完成しました。そして、その紙を8等分して裏返し、シャッフルして引き当てた1/8サイズの紙が自分の書類挟みの台紙になります。どんな台紙が当たるのかはお楽しみ。思いがけず重なったシールや、途切れたスタンプがいい味を出してます。

ここまでは生徒さん全員での共同作業、そして、ここからは個人作業がスタートします。

まず、引き当てた紙の中央にカッターで5㎜間隔の5本の折り線を入れ、緩やかなカーブを付けるように折り曲げます。そして、背表紙シール(製本テープ)を張り、書類が落ちないようにするためのゴムをハトメを使って取り付けます。最初は同じような1枚の紙でしたが、背表紙の色とゴムの色だけで違った個性が出はじめました。

そして、各自のデコレーションに入ります。用意していただいたカラフルなマスキングテープや封筒、スタンプ、シールを使って飾り付けを行います。この時には生徒さんはほぼ無言。お店に来ていたお客さんたちもその必死の作業を覗きこんでいました。大きな机を囲んでいたため、他の人の作品を見てヒントをもらっていました。

最後に、自分の書類挟みを自由に命名しながら作品を見せ合いました。広げて他の生徒さんの書類挟みを繋げれば元の大きな一枚の紙。兄弟姉妹のようなものなのに、いつの間にやら用途も雰囲気も全く異なる作品になりました。

「みんなの図工室」はその名の通り、小学校の時の図工の授業のような雰囲気です。今回作った書類挟みは、生徒さん同士で協力しながらわいわい楽しむ部分あり、自分自身の作業に無言で没頭する部分あり。図工の授業の、一心不乱に黙々と作業する集中力は、最近ではほとんど経験できていないような気がします。授業が終わるころには、満足感と心地よい疲労感で、時間が本当にあっという間に過ぎてしまいました。

生徒さんからも、「ぜひ次回も参加したい!」と言っていただいたり、創作意欲が高まってそのままお店で材料を買っていった方もいました。大人になった今のほうが、図工の授業の楽しみ方が分かったりするのかもしれないな。と思いつつ、授業を終えました。

(ボランティアスタッフ:山田里美)