シブヤ大学

授業レポート

2010/10/8 UP

ワークショップのつくり方

緑の深い鳩森神社のお向かいにある、千駄ヶ谷社会教育館で行われた今日の授業。
タイトルは、「ワークショップのつくり方」。何やら難しそう…

“ワークショップ”という言葉を最近よく耳にするけど…。
どうやら単に話を聞く“講義”とは違うらしいけど…。
じゃあ一体、どうやってつくるんだろう?

でも、今日の先生、福田さんいわく、「“やってみる”ことが大事」だそうです。
ワークショップとは“相互に学び合う”こと。要は、相手の話を聞くことと、自分が話すこと。

そういうわけで、早速、ワークショップが始まりました。


■ワークショップ①

まず、福田さんと、授業コーディネーターの松井さんによる
デモンストレーションが行われました。
内容は、それぞれ15分ずつ、“自分の”話をする、というもの。
そしてそれを生徒さんたちが見守ります。

一方的に語る15分間って、けっこう長い。
でも、ふとした話に、その人の素顔が垣間見られるような気がしました。
2人のお話を聞き終えると、なんとなく、
この場を共有した連帯感のようなものが、皆に芽生えたようです。

次に、会場の生徒さんたちも、ペアを組んで、同様に15分ずつ“自分の”話を語りました。
互いに初めて会ったとは思えないくらい、熱く語る皆さん。
互いに話し終えると、かなり場が温まったようです。


■ワークショップ②

次は、ペアを変えて、再び15分ずつの語り合い。
しかし、さっきと同じではありません! なんと、今度は場所を変えて、
社教館の外へ繰り出し、思い思いの場所で語るのです。
早速、目の前の鳩森神社へ入ってゆくペア、商店街へ向かうペア…。
皆さん、あっという間に、視界から消えてしまいました。

約一時間後に、それぞれのお散歩から戻ってきた時には、
だいぶお互いのことを共有し合えた様子が伝わってきました。


■共有

最後に、教室に戻ると、全員で輪になって、今の思いを共有しました。

印象的だったのは、普段ワークショップを開催している、
いわば「ワークショップのベテラン」な生徒さんから、
「こんなに自由なワークショップは初めて!」という感想が、続々聞かれたこと。
プロによるワークショップは、
タイムテーブルやファシリテーターの話し方などが細かく決まっていて、
主催者側が内容をコントロールしてしまうことが多いそうです。
だからこそ、今回の授業を、かなり新鮮に感じたようです。
きっと、こういうところにシブヤ大学らしさが出るんですね。

「ワークショップのつくり方」というタイトルから、
マニュアル伝授を想像された方もいたかもしれません。
しかし、実際の授業は、完全に授業そのものがワークショップ!

意外な展開にも、皆さん楽しんでいただけたり、新しい発見があったりしたようです。
そしてこの授業が、これからのワークショップづくりのヒントになれば、幸いです。

(ボランティアスタッフ 田中万里子)