シブヤ大学

授業レポート

2008/8/4 UP

『とりあえず、ビール。』なんてもう言わせない!

『今朝、関東梅雨明けの速報が入って来たんです!
まさに、ビール醸造ゼミのガイダンスにピッタリな日ですよね!!』

ちょっと興奮ぎみな先生の梅雨明け宣言で、
シブヤ大学のビール醸造ゼミのガイダンスは始まりました。

そう、今回は普通の授業とは少し違い、ゼミのためのガイダンス。
まずは、“シブヤ大学のビール醸造ゼミ”のためのプレ授業として、
ビールの基礎知識やゼミで実際に醸造をする
隅田川ブルーイングさんについて学んだ後、
ゼミ生選抜のテストを受けるという内容なのです。

そのためか、生徒さん達の『ビールを造ってみたい!!』という
熱気と程よい緊張感が、ビシビシ伝わってくる教室の雰囲気。

ご他聞に漏れず、ビール党のワタクシも
アサヒビールさんによるビール講義というレアな内容にワクワク、
そして『もしかしておいしいビールが飲めるかも・・・』という
よこしまな心を抱きつつ(照)授業に参加させてもらいました。

■ガイダンス■
まずは、アサヒビールお客様生活文化研究所の尾崎一隆先生による、
ビールについての基本的な講義です。

基本的・・・といっても、ビールの歴史、材料、造り方など、ビールに関する基礎知識から、
ちょっとまじめな健康との関係の話、美味しいビールの注ぎ方のhow toまで、
色んな角度からビールを知ることができる幅広い内容です。

例えば、ビールの歴史について。

ビールの発祥は紀元前3500年程も前(!)のメソポタミアまで遡り、
古代エジプトの壁画には、泥酔して担がれている人や、
はたまたリバースしている人なんかまで、現代の新橋あたりの
サラリーマンよろしく、酔っぱらいの画が記されているとか(笑)

その後、ビールは本場ドイツで、製造方法や品質の発展にともなって
世界に普及していくのですが、日本に来たのは19世紀の明治時代。
ワインが戦国時代、ザビエルから持ち込まれたのに比べると、
意外と遅いんですね。

また、『ビールの魂』と呼ばれる基本原料に関しては、麦芽・ホップ・酵母・水、と
ほぼ万国共通ですが、発酵のさせ方や熱処理の有無、その他の原料の違いなど、
国や地域によって、色も味わいも千差万別。
これだけ全世界で造られていて、色んな個性があるお酒もないのでは?
と、改めて再確認。

こんな知識をちょっと知っていると、またひとつビールが美味しくなるし、
飲みのおつまみにもなっちゃいますよね!

尾崎先生の講義後には、全国に地ビールの事業経営や技術ノウハウを提供している
㈱隅田川ブルーイングのお話を醸造技師の中村滋先生より頂き、
アサヒビールさんのビールに対する情熱がヒシヒシと伝わって来た
ガイダンスでもありました。

■テスト■
そして、ちょっと緊張のゼミ選抜テスト!
・・・かと思いきや、何と隅田川ブルーイングさんの傑作ビール、
『隅田川ヴァイツェン』を飲みながらという、何ともユニークな試験スタイル。
このヴァイツェン、バナナのようなフルーティーな香りがして本当に美味しいんです!

『こんなに美味しいビールを飲みながらテストできるのかな・・・?』
という心配をよそに、生徒さん達のテスト用紙は湧き出るアイディアでびっしり。
す、すごい!!

さて、同研究所河村めぐみ先生から説明のあった試験の内容はというと、
メインは連想ゲームのようなもので、
渋谷⇒若者⇒ギャル⇒日焼け⇒・・・というように、
ふたつのお題『シブヤ』と『うまい』という言葉からそれぞれ発想される言葉を
どんどん繋げていくというもの。
これもシブヤ大学ビールのコンセプト作りのベースになるのでしょうか?

試験後は誰からともなく、生徒さん達がアサヒビールの皆さんの周りに集まって、
『上手に上司にビールを注ぐコツは?』
『発泡酒とビールの泡立ちの差があるのは何で?』
など、大盛り上がりの質問大会で、まさに宴もたけなわとはこのことか?

やっぱりビールがあるところにはいい笑顔がある!
ビールって何だか人の輪やハッピーを造るのが得意なお酒なのかも・・・
なんてことを、皆さんの笑顔を見ながら思いました♪

さて、シブヤ大学ビール醸造ゼミの本番はいよいよこれから。
ビールを愛する先生と生徒さん達は、一体どんなビールを造るのでしょうか?
今からとっても楽しみですね!!

*河村先生からの補足訂正です。
最後ご質問のあった、吾妻橋のアサヒビール本社横にあるあのオブジェの名称は、
「フラム・ドール」=La Flamme d'Or でフランス語で「金の炎」という意味です!

(ボランティアスタッフ 片岡千草)