シブヤ大学

授業レポート

2019/2/1 UP

和裁基本の「き」~運針は忘我の愉しみ~

今日のテーマは和裁の基本、運針です。

「みんなの手しごと」シリーズで毎年人気の「浴衣づくり」授業内で苦労される方が多いのが運針とのこと。

そんな悩みを解決すべく、和裁士の坂田直さんから運針について基本の「き」から学びます。

〜〜始まり〜〜

先ずは授業を始めるにあたり自己紹介!
授業に向けての意気込みを話します。

・洋裁の縫い方はできるけど運針ができない!
・指ぬき(※1)の使い方がわからない…!
・裁縫は久々だけどチャレンジ!

皆さんの思いを共有し、和やかな雰囲気になったところで授業スタートです!!

(※1)中指に嵌めて針の尻を固定するもの。和裁では革を主に使うそうです。



〜〜運針とは〜〜

運ぶ針と字のごとく、布の上を運ぶ縫い方です。まず先生の直さんから運針のデモと縫い方の説明を受けます。

むむ…!?
縫うスピードが早すぎて何が起きているかわかりません!(笑)

生徒さんからも「えー!!」という反応で驚きの声が挙がります。

左手で布を上下に動かしているだけで、針がどんどん進み糸が縫われていく様は、スピードは勿論、動きも綺麗でした。



【先生から教わった運針の仕方】
(利き手が右手の場合)

①親指と人差し指でOKマークをつくり針を持つ(針先が5mm程度出る長さで)
②中指(第一関節と第二関節の間)につけた指ぬきを針のお尻に当て支える
③左手で布をピンっと張る
④親指と人差し指を擦り合わせ針を動かす
⑤左手で布を上下に動かす





〜〜実践〜〜

授業内で指の動かし方を覚えることが大切!という事で、とにかく指を動かし練習に励みます。

スタッフの私も実践しましたが、簡単そうに見えてとても難しいです!
頭ではわかっていても自分の思ったように指が動いてくれません…。

手先ばかりに目が向き始めた頃合いで先生から
「向かいの生徒さんの顔を見ながら縫いましょう!」とのご提案!

「えぇ!?」という驚きもありながら、試したところ意外と指が動きます。

手先を見すぎると頭で考えてしまうため、敢えて見ないことで指を動かす感覚をより意識できるそう。

段々慣れてくると運針のスピードも上がり、喋りながら縫っている姿も!



〜〜締め〜〜

完成した布巾を持ってにこやかにクロージング!

・最初は洋裁の縫い方が抜けず難しかった!
・基本が大切!クセを無くす!
・我を忘れて集中できたのが良かった!

などの感想が挙がりましたが、指の動きを意識して黙々と縫う光景がとても印象的。
また一つの作業に没頭できることは素敵だと感じられる授業でした。

今回学んだ運針を活かして、次は浴衣づくりに挑戦ですね!!

(レポート:原貴行、写真:中園拍扶紀)