シブヤ大学

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インタビュー

photoコミュニケーション・クリエイティブ学科
設立インタビュー

2006年11月18日から、シブヤ大学にとってはじめての学科となる「コミュニケーション・クリエイティブ学科」の授業がはじまります!!この学科はシブヤ大学の発起人でもある箭内道彦さんが全面監修、「風とバラッド」の強力サポートにより運営されます。第一回目の授業は、風とバラッド アートディレクターの石井原さんが先生となる、「 グッバイ2006!! 未来からの年賀状」。この学科の設立にあたって、クリエイティブディレクターの箭内道彦さんにお話をお聞きししました。


お話 :箭内 道彦(クリエイティブディレクター) プロフィール
聞き手:シブヤ大学スタッフ(以下、スタ)


スタ:

コミュニケーション・クリエイティブ学科設立に際してということなんですが、
まず始めにそもそもコミュニケーション・クリエイティブという言葉の意味から伺いたいのですが。

箭内:

コミュニケーション・クリエイティブとは、う~ん、何でしょう(笑)。コミュニケーションをクリエイティブする、そして、クリエイティブなコミュニケーションをしよう、ということかな。コミュニケーションとクリエイティブ。どっちも知ってる言葉なんだけどね。だから、何だろう、チョコレートうどんみたいな(笑)。知ってるものと知ってるものを組み合わせると意外になかった、みたいなね。

クリエイティブって、割と何かこうね、デザインとか、アイデアとか、そういうのもそうだけど、すごく特別なものにされてるじゃないですか。それはデザイナーとかクリエイターが自分に価値をつけるためにそうしちゃったと思うんだけど。何か天から降りてくるものみたいな。でも実は、それはそういうことじゃないんじゃないでしょうか、っていうことなんですよ。

日本において、自己ブランディング、自己プロデュースとか、自分を広告するとか、そういう文化って中々始まってなくて。日本でそういうことをあからさまにやる人って、逆に、いやらしい人、さりげなくない人、狙ってる人みたいに思われがち。だから、みんな中々そっちの世界に足を踏み入られずにいると思うんですよ。自分が相手にどう思われるかとか、どう見えるかとか、自分の思っていることをより効果的にどう相手に伝えるか、とかね。もしかしたらビジネス上では少しずつ始まってるかもしれないけども、そのことを個人単位でひとりひとりの毎日のコミュニケーションの中に活かしてってもいいんじゃないかなあと。

スタ:

写真を撮られるのがすごく苦手で・・・。
格好つけたくはないんだけども、実際格好悪く写ってると傷つくんですよね(苦笑)。
そういったことも関係ありますか?

箭内:

うん。写真なんかもいいね。「写真の撮られ方」の授業とか。例えば今の場合でも、もちろん変な写真になっちゃって自分が傷つくというのもあるし、そして何より、相手に自分自身のことがちゃんと伝わんないじゃない。誤差が生まれるというか。それはコミュニケーションが成立してないというか、コミュニケーションとして不親切なことなんだよね。自分がさりげなくありたいとか、気にしいだとか思われたくないってために、反対に相手に迷惑をかけちゃう。コミュニケーションしようとしてない、あいて任せっていうかね、コミュニケーション鮪(笑)。それは正しい自己紹介になっていないというか、自己表現になっていないよね。そういう禁断の自己ブランディングの領域に踏み込むのがこの学科。自分をより良くという必要はないけど、自分を自分の通りにちゃんと発信したり、自分の通りに伝えることすら、中々みんなできていないっていうかね。でも、シブヤに集まる人はわりとうまい人が多いと思うよ。 もう一個難しいのは、「客観視」みたいなことで、人のことは分かるじゃない。「あの人かっこ悪いなあ」とか、「あの人あんなこと言わなきゃいいのに」とかって。でも、自分のことについては、僕だってそうなんだけど、思いついたものは、全部素晴らしいと思っちゃったり、全部だめだと思っちゃったり。そういうクリエイティブを生み出す客観性みたいなこともこの学科で伝えていけたらいいなと思ってます。

スタ:

人とのコミュニケーションや自己ブランディングのようなことは以前から考えられていたのですか?

箭内:

自己ブランディングみたいなことは、昔から思ってたというか、逆にそれがコンプレックスだったんだよね。人に良い人だって思われたくってしょうがないとか、人に嫌われたくないみたいな気持ちが割と人より強くて、子どものころ。そんなことを思ってることに何か罪悪感があって、「よく思われたいからこれを言わないようにしよう」とか、「よく思われたいから思ってもみないことを言おう」とかって風にどんどんなっていって。それがだんだん成長するにつれて友達から裏表があるとか言われだすわけ、そういう子どもって。「もっと自分をだせよ」とか「裸でぶつかってこいよ」みたいなね(笑)。
それがすごい嫌だったんだけど、この広告の仕事をするようになって、広告の仕事って企業とかそのブランドにとってのまさにそのことを考えてあげんのが仕事じゃない。例えば、タワーレコードが良い奴だと思われるにはどうしたらいいかとか、タワーレコードを好きになってもらうにはどうすればいいか、とかね。そう思ったら、今まで自分がコンプレックスと思ってたことが使える仕事があったって、すごく開放されたの。でも、タワーレコードのことをそうやって考えてあげるのはすごい素敵なことなのに、自分のことをそういう風に考えるのは何かいやらしいというのはどういうことなんだろうなあっていう。
やっぱそれは日本における何かね、何かあるんだよね。でもまあ、普通にお洒落したりすることっていうのは、自分の髪形決めたり、ひげ生やすか生やさないか決めたり、そういうのは割りと一番近いブランディングじゃないですかね。後、話し方を変えたり・・・まではしないけどね(笑)。

後ね、思ったのは、俺ね、大学入試の時東京に出てきてめちゃくちゃもてたんですよ。それは何かって言うと、なまってたからなの。予備校の女の子たちが「わあ、箭内くん、純粋」みたいなね。なまってるだけだよ、ただ(笑)。福島の人、みんな純粋なのかって(笑)。それで、20人くらいの女の子が交代でお弁当作ってきてくれたの。私は明日とか、私は何日とかって。それが三回りくらいしたとこで、箭内君本当は純粋じゃないってことがバレたの(笑)。バレて、みんなサアーッていなくなったの、もちろんお弁当も無くなって。   それって、ブランディングの誤差っていうか、ブランディングしてないのに、勝手になんか向こうがブッシュマンを見るような感じで、勝手に気に入って勝手にいなくなったみたいな。そういうことも結構自分にとっては、そういった余計な誤解をされたくないみいたいなものがあるんだよね。

あとは、自分の広告が出来ない人に、人の広告は作れない、というか、自分のことを広告することがうまくなると、人の広告をするのもうまくなるというか、広告だけじゃなくてね、音楽とか、デザインとか、プロデュースとか全部そうだと思うけどね。

スタ:

この学科ではどのような方が先生をなさるのでしょうか?

箭内:

風とバラッドの社員の場合もあるし、その人が誰かを連れてくる場合もあるし、って感じかな。

スタ:

授業の形式はどのようなイメージをされてますか?

箭内:

基本的にはその講義によって変わってくとは思うんだけど、なるべくワークショップ型にはしたいなあとは思ってるけどね。一方的に喋るんじゃなくて。実践型にしたい。 ブログの添削とかもいいんじゃないかな。来る人に前の日の日記持ってきてって言ってさ。これまだまだ自分出せてないんじゃないみたいな(笑)。自分にしか使えない言葉ってのはなんだろうみたいな。だから、手紙とかメールとかの回もやりたいね。 マナー講座とかビジネス実践講座とか、そういうのに似てるんだけど、そうじゃなくしたいね。それはマニュアル的ブランディングじゃないですか、そうではなくて、ひとりひとりに別々にある一億通りあるブランディングの仕方というか、だからそれはすごく大変だと思う。

スタ:

どのような方に生徒として来てもらいたいかとかありますか?

箭内:

モーニング娘。に入ったばかりの頃の矢口真里さんみたいな人が来てくれると嬉しい。今見るとすごい暗いんだよね(笑)。でも次の次くらいのタイミングではじけた。きっと何か分かったんだよね、自分を表現することの。後はあれかな、そういうのって、もう一個論じられるのが、個性とか、やりたいこと。そういうのが見つかんないと思ってる人に来てもらえるといいんじゃない。ここで扱うのは個性とかって話でもないから。個性っていうものほどインチキな話じゃなくて。個性じゃなくて、個性と自分にしかできないことってのは意外と違うんだよね。俺、個性とか嫌いなの。個性を見つけなきゃいけないっていうのも嫌。個性って言葉も消えたほうがいいね、世の中から(笑)。それよりはまあ、ちょっとした、ちょっと生活が面白くなるっていうようなことだと思う。 それから後は、そのことが分かると世の中の大きいクリエイティブが見えてくると思うんだよね。ああルイヴィトンとかやってるのってこういうことだったんだとか、イチローとかやってるのもブランディングだなとか。見方が面白くなると思う。中田なんか、自己ブランディングの達人ですよ。

スタ:

最後に参加される方にメッセージをお願いします!

箭内:

軽い感じが良いなあ(笑)。「みんなで自分のブランディングに着手してみましょう」ぐらいのことだね、メッセージとしては。「さあ!」みたいな。「自分をもっと分かりやすく人に見せてみよう。」「自分のファンを増やす方法を教えたい。」みたいな感じかな。


--これからの授業、乞うご期待ですね。ありがとうございました!!