シブヤ大学

学生特典があるお店 詳細

~l´atelier~渋谷のヴァイオリン工房

~l´atelier~渋谷のヴァイオリン工房

〒150-0011 東京都渋谷区東1-26-30 渋谷イーストビル1F
Shibuya East bldg. 1F 1-26-30 Higashi,Shibuya-ku Tokyo150-0011

学生特典:
看板犬のヴァルラスくんと記念撮影ができます!

■「大好きな日本で、工房とサロンをひらきたい」 フランス人のオリヴィエ・パオリさんは、職人歴20年。 フランスで23歳の時に独立。 日本が好きな気持ちから、11年の経験を経て、日本へ渡るこを決意し、 単身(いや、愛犬のヴァルラスも一緒)来日したのが2009年のこと。 ヴァイオリン弦楽器工房は、気軽にたくさんのお客さんが いきなり訪れる場所ではありません。 なんと最初は、<たったひとりの日本人のお客さん>を起点に 来日したという勇気のはどこからきたのでしょうか? 「職人としての自信はもちろん、自分自身を信じて、 実現したいことに向かう、オリヴィエの強い意志があったからだと思います」 と、パートナーの陽子さんは言う。 ■ 二人の出会いとショップカード 「まだヴァイオリンもフランスから届かない、来日間もない頃、友人を通じて、 ヴァイオリン工房のショップカードをつくってほしい、って依頼がきたんです。」 とデザイナーでもある陽子さんは話してくれました。 どんなショップカードにするか? それは、とっても大切な仕事。 相手の思いを一生懸命に受け止め、それをクリエイティブなアイデアで答える陽子さん。 「どこにもない、みたことがない、誰にもつくれない。ずっととっておきたくなるショップカードをつくりたい」 コンセプトは自然とまとまった。 実は音楽関係者や楽器店が多い、渋谷。 そこに開きたいという思いがあり、最初はマンションの一室に工房兼住居を設けた。 日本で夢を実現しようという、強い想いや、職人としての確かな腕、 そしてクリエイティブ魂に触れて出来上がった ショップカードは、ヴァイオリンのフォルムをしたとても素敵なデザイン! 「はじめまして。」そういって挨拶を交わし、ショップカードを渡された途端、 みんなが「わー、素敵!!」と自然にこころがほぐれリラックスした会話が始められる。 そんなやさしい“入り口”の役割を果たしているんだなと感じました。 ■職人は、お医者さん、みたいなもの ヴァイオリンの演奏者と、それを修理する職人。 その両者は、お互いを信頼しあった上で、それぞれにしか気づけない プロの世界を持って向き合うという。 「なんか、変なんだよね。」と、いつもとちょっと違う音を聴き分ける演奏者。 「ここが歪んでいるからですよ。」と、歪みを修理すことはできる。 でも、オリヴィエさんは、それでは終わらない。 「ここが歪んでいるから、音が違う。 でもその歪みがなぜおこったのか、というところまで考えを及ばせるところが お医者さんみたいなことだと思うんです。病気をなおすために、薬を処方するだけでなく、 その人のライフスタイルまでを描き共に生きる。 それぞれの領域を尊重し信頼しあってこそ、そのさきの小さな変化や気づきにつながっていく。 楽器は演奏者にとって、自分の体の一部。 だから安心して任せられる人じゃないと、さわられるのもいやだと思う。 メスを入れるようにヴァイオリンを修理に出す気持ちは、簡単ではないと思う。」 いろんなことが起こった原因や背景を一緒に考え、想像していく力。それが信頼と安心感につながる。 まさにプロフェッショナル! ■多目的ホール「l’atelier by APC」をついにオープン! その後、オリヴィエさんと陽子さんは、ひとつひとつ、ともに苦労も乗り越えながら、 ここ並木橋の交差点にほど近い場所と出会った。 みんなが訪れやすい場所、敷居を高くせず、来る人同士も新しい出会いや楽しみが生まれるように、と オープンな中2階に工房を、1階にサロンをもつことを決めたそう。 工房は神聖な場所。たくさんのヴァイオリンやチェロ、部品になる木材、道具がある。 その横に、フランスから持ってきたという真っ赤な革張りの木の机が、 お客さんとのうち合わせの場所になっている。 スタッフののりこさんが、おいしいエスプレッソを出してくれて、なんだかほっとする。 「練習と本番の間にふらっと来られて休憩していく人もいるんですよ」と陽子さん。 机の下では、どうやらお昼寝中のヴァルラスがきもちよさそうにしている。 1階のホールは、さすがの「木」のぬくもりがなんとも言えない穏やかな気持ちになる空間づくり。 オーク材のあたたかみと、たくさんの素敵な絵画に包まれている。 「あの緑の絵は、オープンにあたり父からプレゼントしてもらったものなんです。 私とオリヴィエ、そして両親と4人で行った、フランスのジュベルニーにあるモネの庭を描いたものです。 あの時、父がこの庭を眺めながら1時間以上スケッチをしていたのを覚えています。」 家族みんながつながる思い出の場所。 その景色や温かな気持ちは、この空間へとやさしくつながっている。 ピアノや、キッチン、スクリーン等いろんなものが完備されたホール。 「本当に自由に使ってほしい。いつも誰かが何かをやっていて、人が集まる。 そんな場所にしたいんです。 いわゆる工房も、こういうスペースも制約とか堅苦しい決まりとかがあるのが普通ですけど、 フランス人はそういうの嫌いでね(笑)。 私もそう思うんだけど、自由に使える場を提供すると、 使う人は「あ!じゃあこんなことしてみようかな?」って、ピコーン(!)が出るんですよ。 音楽だけに限定せず、あらゆる芸術を通して新しい世界と知り合うきっかけになれたら、と思っているんです。」 ■どんなことも、クリエイティブに 仕方ない、無理だ、そんな思いにくじけそうになることは誰しもあります。 でも、「こうしたい!こうなりたい!」と描き、それを実現するために行動し、 その思いに共感してくれる人と一緒に進んで行く。 「だって、それが習慣だから」「みんなそうしているから」「変えるなんて無理でしょう」 とういってしまう前に、クリエイティブに考えてみる。 「自分の置かれた状況に身を置くだけでなく、自ら行動して切り開いてこそ、 より人生を楽しめるのかな。 クリエイティブがキーポイントですね。」 【特典を受けたい方は】 口頭で「シブヤ大学の学生です。」とお店の人に伝えて頂くか、もしくはこのページをプリントアウトして頂き、お店へ直接ご持参ください。


取材:福岡直子、円谷禎人(写真)  ※取材日:2012年6月16日【カテゴリー:渋谷・奏でる】