シブヤ大学

「ちがい」を楽しみ、新しい景色をつくるには?

14:00-16:00
  • 恵比寿社会教育館
  • 平松 佑介 [小杉湯3代目]、小国 士朗 [株式会社小国士朗事務所 代表取締役・プロデューサー ]
参加費
無料
定員
30名
参加対象
多様性のある場所や空間、取り組みに関心がある人

当日の持ち物
筆記用具
申し込み方法
※上記受付期間中、WEBフォームより先着予約制で申し込みを受付いたします。
※1回のお申し込みにつき1組のご入場となりますのでご了承ください。同じ方が同じ授業に2回申し込みは出来ません。
【入場】教室へは、授業開始時間までに必ずお入りください。授業開始後の入場は制限させていただきます。なお、10分を超えて遅刻された場合は受付終了となり、授業へ参加することが出来かねる場合がございますのでご留意ください。
【参加】授業の途中退場はご遠慮ください。「日時」に記載しております授業時間にフルで参加できるものにお申込みください。
【交通手段】当日、教室への交通手段は電車、バスなど公共機関をご利用下さい。近隣への配慮のため、車・バイク・自転車でのご来場はご遠慮願います。
【撮影等】会場での撮影、録音機器のお持込は固くお断りさせて頂きますので、ご了承ください。
※1:本授業は2018年12月20日(水)14時より先着受付です。
※2:定員に満たない場合やキャンセルが発生した場合は、2019年1月18日(金)10時まで先着順でお申し込みを受付いたします。お電話、メールでのキャンセル待ちの受付はしておりませんのでご了承ください。

こんにちは、授業コーディネーターの青木優莉です。

電車に乗っているある時、こんな状況がありました。周りは全員イヤホンをしていて、携帯を眺めている。
誰も「他者」にベクトルが向いてない空間のように感じました。その時思ったのは、これだけ近くにいるけれど、私が今ここで歌っても、変な顔をしていても、誰も気にしないのではないか、ということ。

後に、この状況はあの日の電車だけではないことも気がつきました。
毎日、会社と家の往復の中で、閉じられた関係性の中だけで完結していく。

そんな気持ちを抱えていた私が、心を掴まれる出来事がありました。
今回は、心を掴まれた「状況」に関わる2名の方が先生です。



ひとつは、「銭湯」。
杉並区高円寺に、創業85年の銭湯”小杉湯”があります。
小杉湯には80代のおじいちゃんおばあちゃんから未就学児のこども、
地元の人から遊びにきた人までさまざまな人が集まっています。
服を脱ぎ、所属や肩書きからも解放されたお風呂で過ごす時間は、誰もが平等で寛容な空間が流れていたんです。
これだけ多様な人がいるのに、みんなが気持ちよさそうに一緒に過ごしている。
はじめてその場を体験した時は、ちょっとした衝撃でした。


この小杉湯は、熱湯と水風呂の交互浴や日替わりの風呂など「お風呂」としての魅力はもちろん大きいですが、
他にも、開店前の時間を使ったヨガや健康体操、休業日は音楽ライブやパフォーマンスイベントなど、
銭湯を舞台にした、新しい取り組みを行なっています。
1人目の先生は、銭湯という多様な人が集う公衆浴場を経営し、

日々チャレンジを続けている小杉湯三代目の平松佑介さんです。


もうひとつは、「注文をまちがえる料理店」。
これは、「注文をとる人がみんな”認知症”のレストラン」です。
認知症の人が注文をとりにくるから、ちょっとしたら注文を間違えてしまうかもしれない。
でも、そんな間違いを受け入れて、間違えることをむしろ楽しんじゃおうよ、というコンセプトの料理店。
2017年6月の2日間都内で80人を招待したプレオープンが反響を呼び、国内はもちろん世界20カ国以上から問い合わせや取材が殺到。3ヶ月後の9月には、クラウドファンディングを通じて24日間で1291万円の支援が集まり、六本木のレストランを舞台に3日間で約300人が来場しました。

間違いとなることも、その場にいる人が受け入れてしまえば、間違いではなくなる。
「注文をまちがえる料理店」をWEBで知ったとき、写真に映るお客様も、認知症のスタッフも、みんな笑顔がであることがとても印象的でした。素敵だ、と思うと同時に、はっとしました。
普段の生活の中で暗黙の中で強要される「早く」「正確に」という考え方が前提であり、認知症の人は病院や施設にいなければいけないという固定概念的を自分が持っていることに気がついたからです。

2人目の先生は、NHKのディレクターとして介護現場の取材をきっかけに個人プロジェクトとして「注文をまちがえる料理店」を企画し、現在はフリーのプロデューサーとして”LGBT温泉” "ラグビーW杯" "Jリーグ"などさまざまな分野で活動する小国士朗さんです。



「小杉湯」は場を持って、「注文をまちがえる料理店」はイベントとして、
自分の持つ肩書きや所属、固定概念や偏見から離れる空間をつくることで
普段見えないものが見えてくる・感じられる装置のように思えます。

その過程も、心地よい、楽しい、笑顔になる状況があるからこそ、熱が広がっていく。
私自身はそのエネルギーに惹かれたんだと思いました。

この授業では、平松さん、小国さんと集まった皆さんと一緒に、
「ちがい」を楽しみながら、新しい景色をつくることを考えます。

・異なる価値観を持つ人と、「ちがい」を知り、楽しむにはどうしたらよいですか?
・多様な人が集まる場やプロジェクトでは、どんなゴールを掲げて走っていますか?
・ちがいがありながらも、心地よい、楽しい、笑顔になる状況は、どのように生まれていますか?

2人とお話する中で気がついたのは、どちらも自分が旗ふり役となって仲間を募り、その輪を広げていること。
そして、誰よりもワクワクし、挑戦を続けています。そんな景色の作り方も、ぜひ聞きたいと思います。

固定概念や偏見から離れ、「ちがい」を受け入れながらも人と向き合える瞬間があること。
これは自分にとっても、相手にとっても優しい世界だと思います。

この授業を通じて、優しい世界、あたたかい社会に向けた小さな一歩を目指します。


▼内容
・はじめに(5分)
・「銭湯」を舞台にした、平松さんの活動(30分)
・「注文をまちがえる料理店」をはじめとした、小国さん自身の活動(30分)
・平松さん、小国さんのクロストーク(20分)
・おわりに、記念撮影(10分)


▼授業参加にあたって
下記インタビューを事前に読んでから、授業にご参加いただくことをお願いしています。

・平松さん
「銭湯には人を救う力がある」 高円寺・小杉湯の三代目が提案する、銭湯×働き方」
https://parallelcareer.freee.co.jp/interview/kosugiyu/

・小国さん
「その場にいる人が間違いを受け入れてしまえば、それは「間違い」じゃなくなる──菅原直樹×小国士朗」
https://cybozushiki.cybozu.co.jp/articles/m001414.html

先生

[ 小杉湯3代目 ]

平松 佑介

1980年生まれ。杉並区高円寺出身。昭和8年に創業し、国登録有形文化財に指定された老舗銭湯「小杉湯」の三代目。住宅メーカーで勤務後、ベンチャー企業の創業を経て、2016年から家業の小杉湯で働き始める。2017年に株式会社小杉湯を設立、2019年に代表取締役に就任。1日に1000名を超えるお客さまが訪れる銭湯へと成長させ、空き家アパートを活用した「銭湯ぐらし」、オンラインサロン「銭湯再興プロジェクト」など銭湯を基点にした繋がりを構築。また企業や地方と様々なコラボレーションを生み出している。2020年3月に小杉湯となりに新たな複合施設をオープン。
HP https://kosugiyu.co.jp/
Twitter https://twitter.com/kosugiyu

[ 株式会社小国士朗事務所 代表取締役・プロデューサー ]

小国 士朗

2003年NHK(日本放送協会)に入局。ドキュメンタリー番組を制作するかたわら、200万ダウンロードを記録したスマホアプリや世界7000万再生を突破した動画を含むSNS向けの動画配信サービス企画立案の他、個人的プロジェクトとして、世界150か国に配信された、認知症の人がホールスタッフをつとめる「注文をまちがえる料理店」などをてがける。2018年6月をもってNHKを退局、フリーランスのプロデューサーとして活動。

教室

恵比寿社会教育館

昭和55年に渋谷区で二番目の社会教育館として開館。
音楽学習室、茶室、料理室などの豊富な学習室に加え、第1体育室(卓球室)、第2体育室、陶芸用焼窯、七宝焼電気炉など充実した設備環境があり、幅広い活動に利用されている。

<バリアフリーに関して>
バリアフリー設計となっております。安心してご来場下さい。

所在地
渋谷区恵比寿2-27-18
電話:03-3443-5777
※場所の確認以外でのご連絡はお控えください。
授業内容や出欠、遅刻等についてのお問い合わせ、ご連絡はシブヤ大学事務局までお願いします。

【最寄り駅】
JR「恵比寿駅」下車 徒歩15分
地下鉄日比谷線「恵比寿駅」または「広尾駅」下車 徒歩15分
(恵比寿駅から1kmほどありますので、余裕を持ってお越し下さい。ご不安な方はハチ公バスなどもご利用ください。)
ハチ公バス(夕やけこやけルート)「恵比寿社会教育館」すぐ

<連絡先>
シブヤ大学事務局  
080-7507-7332
info@shibuya-univ.net