シブヤ大学

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キャンパスライフ

イラスト
野原邦彦さん

FILE.01

野原邦彦さん

(音声解説ゼミ生、シブヤ大学の作り方学科生)

“コミュニケーションって、直接会って初めてわかることがたくさんあって、そこが本当に難しくて、でも面白い”

シブヤ大学の開校年から常連として授業に参加している野原邦彦さん。ボランティアやゼミ活動を通じてたくさんの人と出会い、さまざまな年齢や職種の人と話す楽しさ、そして相手の立場を本当に考えることの大切さに気がついたという野原さんのキャンパスライフをお聞きしました。

Q:

シブヤ大学に参加したきっかけは何でしたか?

野原:

photo元からイベント好きだった僕に、友だちが「こんな感じの野原は好きでしょ?」とシブヤ大学開校のニュースを教えてくれたのがシブ大との出会い。ほぼ毎月授業に通うようになり、1年間は常連の生徒として参加しました。
あるときシブ大のサークル『シブ補』で知り合ったボランティアのコから「今月スタッフが足りないから手伝ってほしい」と声をかけられたのが、ボランティアスタッフとしても参加しはじめたきっかけです。元からボランティアスタッフには興味があったのですが、その頃は具体的に何をやるのか特にイメージもなく、とりあえずやってみようという感じでした。

Q:

ボランティアスタッフとして実際に授業を手伝って、どうでしたか。

野原:

実際に授業を手伝ってみて、仕事内容では特に変わった印象はありませんでした。でも、その夜に開かれた『スタッフ反省会』のことはよく覚えてます。そのときはボランティアスタッフに初参加した人が自分を含めけっこう多かったんですけど、初対面なのにちゃんとみんな意見を言ってたんです。自分の会社の会議では、数名だけが発言してほかは沈黙してしまうのが普通だったので、この差はいったい何なのだろうって思いました。活気ある場の魅力やそのつくり方に対して興味がわいたのはこの時がはじまりですね。

photoその後『映画音声解説ゼミ』に参加して音声解説について学んだり、シブヤ大学以外でも子どもの里山体験ボランティアをしたりする中で、年齢も職種もさまざまな人と話せて、それぞれの考え方とかに触れるのが楽しいと感じるようになりました。『映画音声解説ゼミ』は一年間かけて視覚障がい者向けの音声解説映画を作ろうというゼミだったのですが、その活動の一環で、目の見えない方を案内したことがあったんです。駅のホームでお迎えして、一緒に映画を見る会場に連れて行くだけ。それまでに誘導の経験はいろいろあったし、見えるものを声にして伝えればまず問題ないと思ってました。ところが、電車から降りた相手とホームでお会いした後、階段の前まで誘導して「目の前に階段がありますよ」って声をかけたら「それは昇るの? 降りるの?」って聞かれて。いきなりショックを受けました。自分は相手の立場を考えて誘導しているつもりだったのに、結局、できてなかったんだなあって。コミュニケーションって直接会って初めてわかることがたくさんあって、そこが本当に難しくて、でも面白いんだと思いました。

Q:

シブヤ大学にボランティアスタッフやゼミ生として関わることで、何か変化はありましたか?

野原:

photo自分の中の何かが劇的に変わったという自覚はないけど、ふと、生活がガラッと変わったなと感じることはあるかも。毎週土日に何かしらの予定があったり、携帯電話の連絡先がずいぶん増えていたり、その程度なんだけど。シブヤ大学をきっかけに、たくさんの人と出会ったし、今の状況って以前の自分には予想もできなかっただろうなと思います。

最近は『シブヤ大学のつくり方学科』に参加して、自分の地元である札幌にもシブヤ大学の札幌版をつくろうという活動をしてます。地元にいたときは自分の街について考えたことなんて一度もなかったんだけど、帰省するたびに街並みが変わるのはちょっと寂しいなと思って。シブヤ大学に集まるようなパワーのある人達は札幌にもたくさんいるはずだし、そういう人が交流できる場があれば、札幌も何か良い方向に変わりそうだなと思いました。手探り状態で不安もありますがやってみる価値があると思ってるし、札幌へたびたび戻って地元のいろんな人達と出会うことができるのは楽しみですよ。往復の交通費がきついけど(笑)。
地元の人付き合いとか、生活費の問題とか、自分自身が解決すべき課題もたくさん。けど、シブヤ大学をきっかけに、何かをやってみたい気分になったタイミングで、地元で挑戦できるチャンスをもらえたこと。今はそれがすごく大切だなと感じてる。札幌の開校目指して頑張ります。

プロフィール:野原邦彦さん(のはらくにひこ)
1978年生まれ、札幌出身。システムエンジニア。シブヤ大学には開校年から生徒として参加し、今ではボランティアスタッフとしても参加。また、シブヤ補講、音声解説ゼミ、シブヤ大学の作り方学科にも参加し、多いときには月の休日の半分以上をシブヤ大学でのキャンパスライフとして楽しんでいる。現在は、シブヤ大学の札幌版をつくる活動に参加中。

(2009/03/25 | インタビュー 松本浄 | 撮影 oyabin SATO 親瓶さとう)

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