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杉山あゆみさん&子竜くん
(シブヤ大学 学生)“どんぐりの苗を育てて3年、
つづけることの大変さ、大切さを
実感しています。”
シブヤ大学開校の2006年より毎年行われ、ついに4回目を迎えた「『森』をつくる。〜明治神宮の森でどんぐり拾い〜」。この授業に毎回静岡から参加し、どんぐりを育てつづけ、シブ大生として初の植樹を成功させたのが杉山さん親子です。母・あゆみさんにこの3年を振り返っていただきました。
シブヤ大学を知ったきっかけは何ですか?
地元で行われているap bank fesというイベントのホームページで開校式のことを知りました。それで、salyuというシンガーの生歌が聴けることに惹かれたのと「キャンパスを持たない」ってところが何だか気になって、東京まで見に来たんです。まだ子どもから目が離せない頃だったので、いつもなら無理だって諦めていたんですけど、その時はどうしても行ってみたい!っていう気持ちになったんですね。それで開校式とその後の「共に生きる」って授業に出ました。乙武さんなどが教育について話す授業で、「きょういく」は「共育」、つまり共に育つことなんだ、とか「子どもにとって一番大事なのは、大人が楽しんでいるところを子どもに見せていくことだ」って言葉がすごく印象に残って。知らない世界に飛び込んでいくことって大人になっても大事なのかもって感じたんです。一歩踏み出していく親の姿を見て、子どもは、自分が外の世界に出てくことにも抵抗がなくなっていくのかなって。すごく感動して、ああ、行ってよかったなって思いました。
どんぐり拾いの授業に参加したのはなぜですか?
9月の開校式が印象的だったので、その後も毎日何となく、学長のブログを見ていました。それで11月のどんぐり拾いの授業を知ったんです。明治神宮の、普段は入れない森の中でどんぐりの実を拾って、小さな苗木を持ち帰って、1年から2年家で育ててお返しするっていう内容で、告知を読んでいて、子どもも連れて行けるかもって思ったんです。当時、子竜はトトロが大好きだったので、子竜に「森でどんぐりの実を拾って、ちっちゃい、赤ちゃんみたいな木を持って帰れるんだよ」って説明して、本人も行ってみたいと言うので参加を決めました。
参加して、いかがでしたか?
授業のとき子竜はまだ4歳で、参道を歩いている途中でダウンしちゃったんです。だけど学長やスタッフの方がすぐに気づいてくださって、他の方が森の話を聞きながら神宮を一周する間、最後の集合場所で一緒に待っていてくれました。
子連れの参加で迷惑じゃないかと心配していたんですが、すごくあったかく接していただいてうれしく思いました。子竜も大きなトトロのぬいぐるみに「どんぐりいっぱい拾ったよ」みたいに報告していたから、行けてよかったなと思いましたね。
その後、毎年参加されて苗木を育ててらっしゃいますが、その魅力は何ですか?
どんぐりってすごくちっちゃくて、苗木も最初は20センチも無いくらいにちっちゃいんです。でもその苗木が少しずつ成長して、神宮の木みたいに大きくなる。あの大きな木も最初はこんなに小さいんだって思うと、どんぐりと自分の子どもの成長がすごく重なって思えるんです。
でも実を言うと、1年目のときはどんぐりを枯らしてしまったんです。葉っぱが全部落ちてしまって。すごくがっかりしたけど幹が残っていたので、春になったらまた葉っぱが付くかもしれない、って水をあげつづけていたんです。そしたら、結局その苗はダメだったけど春になって新しい芽が出てきたんです。鉢の中に別のどんぐりが入っていたんですね。自分たちが拾ったどんぐりからホントに芽が出てくることに感動したし、やっぱり諦めちゃいけないんだなって思って。それで2年目に、まだ半年しか経っていない小さな苗だけど神宮に届けたいと思ってまた参加しました。だから、もし芽が出なかったらそこで終わりだったかもしれない。そう思うと何か縁があったんでしょうね。
それと育てているのはちっちゃい苗だけど、それでもちゃんと成長がわかるんです。春にすくすく育つのを見るとやっぱりうれしくて、また次もって気持ちになる。今年は2年育てたものを届けたんですけど30センチぐらいまで成長して、すごいなーって思ったり。
3年間どんぐりを育ててきて、変化したことはありますか?
毎日ずーっと何かをつづけて行くのって大変だなって実感しています。でも、つづけるからその先につながっていくのだし、少しずつだけどちゃんと成長していくんだなってことも。1年目の苗は水をやり過ぎて枯らしてしまったけど、2年目からは水やりのタイミングが感覚でわかるようになって枯らすこともなくなりました。
3年前に開校式で聞いた言葉が私を後押しして、「迷ったらとりあえずやってみよう」って気持ちにしてくれて、一歩踏み出してみたら明治神宮のどんぐりに出会って、つづけるってことを教えてくれました。で、今では私がたまにネガティブな発言をすると子竜が「だってママ、やってみなきゃわかんないよー」って言うようになった。そういう風にシブヤ大学の存在が、子どもの成長や私自身の変化とつながって毎日の中にしっかりと根をはっていて、私も子竜も新しい世界に向かってぐんぐん枝を広げている。そんな風に感じています。
杉山あゆみさん(すぎやまあゆみ)
生まれも育ちも、大学も静岡県内という生粋の静岡人。現在も夫と息子の子竜とともに静岡で暮らしている。絵日記を毎日書き続けている息子に影響を受け、最近は毎日、母に宛てて手紙を綴っている。
杉山子竜くん(すぎやましりゅう)
小学校1年生。名前の由来は三国志の武将から。特技はサッカーで、リフティングの最高記録は169回。算数も得意で最小公倍数を即座に答えることができる。母の好きなところは顔と髪の毛、ぎゅっとしてくれるところ。
(2009/12/22 | インタビュー 松本典子|撮影 松井健二 他)
インタビュー一覧
- 齋藤睦美さん(シブヤ大学 学生)
- 狩野元彦さん(シブヤ大学インターン生)
- 中野安季子さん(シブヤ大学 学生)
- 柴崎俊男さん、市川兼司さん(東急ハンズ、「教えてハンズ」シリーズ仕掛け人)
- 生姜塚理恵さん(ボランティアスタッフ)
- 加藤慎康さん(大ナゴヤ大学 学長)
- 高田誠一さん(シブヤ大学 学生)
- 杉山あゆみさん&子竜くん(シブヤ大学 学生)
- 松本初夏さん(ボランティアスタッフ)
- 吉田安廣さん(恵比寿ガーデンプレイス勤務、恵比寿キャンパスサポーター)
- 佐藤隆俊さん(授業コーディネーター)
- 松田高加子さん(「映画音声解説ゼミ」先生)
- 岩佐堅志さん(街の先生、雅楽演奏家)
- 大谷紀子さん(シブヤ大学学生、ココロゼミ生)
- 新谷比佐さん(恵比寿キャンパス 授業コーディネーター)
- 嶋村千夏さん(ボランティアスタッフ、畑ゼミ「tane」代表)
- 上田晋さん(恵比寿キャンパス 運営スタッフ)
- 西村信子さん(シブヤ大学学生、シブヤ補講)
- 近井祐美子さん(ボランティアスタッフ)
- 河村めぐみさん(アサヒビールお客様生活文化研究所、ビール醸造ゼミ仕掛人)
- いしのももこさん(「子供限定授業作り 食育ゼミ」ゼミ長)
- 原田萌さん(シブヤ大学学生、シブヤ大学キャンパスマップつくり隊 隊員)
- 野原邦彦さん(音声解説ゼミ生、シブヤ大学の作り方学科生)



