シブヤ大学

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イラスト
松本初夏さん

FILE.15

松本初夏さん

(ボランティアスタッフ)

“育児もシブヤ大学も楽しみたい。
発言をしたことで、みんなが助けてくれ、
自分の想いを形にできました。”

この秋、かわいい女の子を出産しお母さんになったボランティアスタッフの松本初夏さん。出産直前にシブヤ大学で『託児プロジェクト』を立ち上げた彼女ですが、本来は人の前に立つのは苦手な性格だと語ります。そんな彼女自身の変化や、プロジェクトの詳細についてお話を伺いました。

Q:

シブヤ大学に関わることになったきっかけは何ですか?

松本:

15_v_01.jpg はじめは夫に連れられてシブヤ補講というサークル活動に参加したのですが、その場がとても良かったんです。
それぞれ自分が受けた授業のレポートをするのですが、それだけじゃなくて「こんなことも知ってるよ」とか、みんながいろんな角度から意見を出し合っていて、その雰囲気がとても新鮮でした。
そのうち、聞いているだけじゃなく自分も発表したいな、もっと自分もシブヤ大学と関わってみたいなと感じ、回文の授業ではじめてボランティアスタッフをやりました。その後、授業の後にスタッフ全員が集まって行う反省会に出たのですが、そこでもみんなが平等に意見を出し合っていたんです。一人一人の意見を大切にしていて、うまく言えなくても「それってこういうこと?」と拾って補足してくれたりして。

もともと人見知りだった私は、自分の意見をあまり積極的には言わないタイプでした。この人はこう考えているんだ、へ~、ふ~んと感じていればいいと。でも意見を言うことで、相手も自分も変わったり、相手と意見が違っても、否定するのではなく互いに意見を認め合うこともできるんだと気づきました。それからは話し合いが楽しいし、すごく価値があるなって思えるようになったんです。気持ちを言葉にして人に伝えることの大切さを、シブヤ大学に教わりました。


Q:

松本さんは託児プロジェクトを立ち上げましたが、その経緯を教えてください。

松本:

15_v_02.jpg 2009年5月の反省会で、左京学長がシブヤ大学のこれまでを振り返りつつ、この先10年の大きなビジョンを発表しました。次々と流れるスライドを見て、やっぱりシブヤ大学っていいなと感じて。なのに子どもが生まれたら自分はしばらく参加できないんだなって、さびしくなったんです。そしたら、ふと、託児施設があれば私も参加できるし、そういう生徒さんっているんじゃないかと思って。だから、「私がこのプロジェクトをひっぱっていくんだ!」という強い感じよりも、「こういう場所があったらいいな、もしかしたら私にも何かできるんじゃないかな」という気持ちで、その場で思い切って提案してみたんです。すごく緊張しましたが、みんな「いいね」って応援だけじゃなく、意見やアドバイスもたくさんくれて。保険や法律のことなど、私にはわからなかったことも見えてきました。特に恵比寿キャンパス校長の小倉さんは、私以上にいろいろと調べて行動してくれ感謝しています。最初は小さな思いつきだったのに、いろんな人達が協力してくれたおかげでどんどん形になっていったんです。


Q:

そうして生まれた託児プロジェクトとは、実際にどういうものですか?

松本:

15_v_03.jpg まだ手探り段階ですが、実際に動き始めているのが託児所の開設、いつかやりたいと考えているのが育児サークルです。
託児所は、シブヤ大学の授業に出ている方のお子さんをお預かりする場所です。今のところ、子ども好きのボランティアスタッフとプロの保育士さんで預かる仕組みです。参加したお父さんお母さんにアンケートをとった結果からも、プロの保育士さんがいることが安心につながっているとわかって、この方法は今後も継続するつもりです。

もう一つは育児サークルのような集まりを考えています。お父さんお母さんはもちろん、子ども好きの人にも来てもらえるような活動にしたいです。月に一回くらい集って、みんなで育児に関する議題について発表したり、平等に意見を言い合ったりできるような楽しい勉強会をやりたい。「今日はおばあちゃんに教わったわらべ歌を発表します」とか「気になる話題があったので調べてきました」とか、参加者も自由に発信できたらいいですよね。


Q:

これからの目標はありますか?

松本:

15_v_04.jpg 私自身、今は生まれた子の世話で手一杯で、託児プロジェクトは周りの人達に支えられて活動が続いています。次に身近な誰かが育児で大変になったら、私がその人を助けてあげたい。そういう助け合いの関係を、地域のサークルや児童館だけじゃなく、シブヤ大学なりの形で持てたらいいなって思うんです。
さらにずっと先の話ですが、このつながりの中で子どもたちが育っていき、その子どもたちがいつかシブ大生になったりして。そうしたら、小さい子ども達がもっと授業に出たり、子ども達が先生になって授業をしたりとか、シブヤ大学自体もいっそう楽しくなると思います。でも、まずはやっぱり、託児所があることで小さい子を持つお父さんお母さんも気軽に授業へ参加できるようになって、シブヤ大学って楽しいなと一緒に感じられたらいいなと思っています。

プロフィール:松本初夏さん(まつもとはつか)

絵本好きが高じて絵本や児童書などのデザインに携わるようになる。現在は9月に出産した愛娘の育児休暇中。サイエンスマニアでシブヤ大学の授業コーディネーターの夫・松本浄とともに、親バカ度を切磋琢磨する日々。

(2009/11/30 | インタビュー 岸野宏子|撮影 星川健太 他)

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